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吹奏楽部の同期との飛び込み演奏が原点に。徳島での出会いを重ねながら「豊かさ」を探究中【神木梨乃・19歳】

吹奏楽部の同期との飛び込み演奏が原点に。徳島での出会いを重ねながら「豊かさ」を探究中【神木梨乃・19歳】

「気になる10代名鑑」1405人目は、神木梨乃りのさん(19)。徳島県牟岐むぎ町を舞台に、地域に根ざした活動やインプットを重ねています。高校時代に学吹奏楽の仲間と地域外で演奏活動を始めたことが大きなきっかけになっていると話す神木さんに、当時の話やいま見つめ直している「豊かさ」への想いに迫りました。

神木梨乃を知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?

「徳島県牟岐町を拠点に活動しています。

NPO法人『ひとつむぎ』の理事を務めながら、牟岐町を訪れた関係人口の若者と交流する中で、ワクワクしている魅力的な人に直接会いに行くこともあります。画面越しではなく、実際に足を運んで人や地域と出会う時間を大切にしながら、自分の知見を深めているところです。

わたし自身、自分の興味や得意・不得意がまだ充分に理解できていないと感じていて。だからいまは、特定の分野に絞らず、広くいろいろなことを試しながら自分がワクワクするポイントを探っているんです」

 

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Q2. 活動を始めたきっかけは?

「高校生のときに『総合的な探究の時間』という授業で、地域に出て活動したことです。

当時のわたしは、学校と家庭以外に居場所がないと感じていて、学校に通うのも家に帰るのも嫌でした。そんなときに地域の授業が始まり、『とにかく目立ちたい!』という軽い気持ちで吹奏楽部の友だちと地域のイベントで演奏したんです。

そこで出会った地域のおばあちゃんたちが、お祭りの今後や住みよい地域づくり、若い世代への継承といった地域の未来について一生懸命考えて行動している姿に衝撃を受けました。友だちと話すときは『都会に出たい』とばかり言っていたのですが、地元のことを何も知らないままそう思っていた自分に気づき、ハッとさせられて。

自分たちの演奏を通して地域の人たちと関わる中で、地域の方が喜んでくれたとき、『自分が必要とされている』という存在意義を実感し、学校と家庭以外の居場所ができたことで、外に出て活動することの楽しさを知りました」

Q3. 活動にあたってのファーストアクションは?

「きっかけとなったイベントを皮切りに、吹奏楽部だったメンバー4人で音楽グループを結成し、地域のさまざまな場所へ演奏を届けにいったことです。

吹奏楽部は部員数が多く、先輩が優先されるためソロパートをもらうのが難しかったんです。『自分たちで外に出て演奏すればソロも吹けるし、地域のおばあちゃんたちにも喜んでもらえるんじゃないか?』と、そんな理由から結成して(笑)。

最初のイベントも、学校の授業にまちで活躍する大人に声をかけたことがきっかけで。『目立ちたい』『イベントで演奏したい』という想いがあふれていたわたしは、講演会が終わったあとに『地域のイベントで演奏したいんです!』と直接相談しにいきました。

すると『やりなよ!』と背中を押してもらい、アドバイスや大人の力も借りながら、図書館やお祭り、ショッピングセンターなどに飛び込んで演奏を届けるようになっていって。

この自分たちの『やってみたい』をかたちにした体験が、いまの活動の原動力をつくってくれたと思っています」

Q4. 活動をする中でつらかったことは?

「コミュニティが狭い地方だからこそ、周囲から茶々を入れられたり、評価されたりすることです。

大学進学にあたり『過疎発祥の地』と言われる島根県へ引っ越し、自分のフィールドである徳島と行き来しながら活動しているのですが、全学年合わせても人数が少ない狭い世界だからこそ、『なんで島根じゃなくて徳島なの?』と言われたりすることがありました。周囲の視線が見えやすすぎる環境から怖さを感じたこともあります。

また、地域に入り込むと温かい反面、期待されすぎて『囲い込まれてしまう』ようなプレッシャーを感じることもありましたね。期待に応えられるか不安になることもありましたが、いまは自分にとって心地よい距離感を保ちながら活動することを意識しています」

Q5. 将来の展望は?

「具体的にどんなアプローチで地域に関わるか模索している段階なので、明確な将来の夢や展望はまだ決まっていません。

高校生のときの吹奏楽の演奏の経験が、『自分が必要とされている』という存在意義を感じられた原点になっていて。だからこそ、だれもが『自分はここにいていいんだ』と思えるような地域をつくれたらいいな、という想いが根底にあります。

また、以前は安直に『お金持ち=豊か』『都会=豊か』だと思っていましたが、いろいろな人に出会う中でそうではないのかもしれないと思うようになり、いまは『豊かさとは何か』を自分の中で問い直しているところです。

大学生のうちにバックパッカーとして海外へ行ったり、さまざまな場所へ足を運んだりして、見て、聞いて、感じながら、自分が本当につくりたい理想の社会や夢を見つけていきたいです」

神木梨乃のプロフィール

年齢:19歳
出身地:徳島県
所属:島根県立大学地域政策学部、NPO法人ひとつむぎ
趣味・特技:旅行、書道
大切にしている言葉:好奇心

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Seruna Iwasa

ライター

2004年生まれ、埼玉県出身。立教大学コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科在学。カナダの高校に通っていた際に「セントリベル」を立ち上げ、現在も代表を務める。中高生のキャリア教育に関わる「ディスカバ!」でもメンターも担う等、幅広く活動している。

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