
世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、群馬県みなかみ町で始動した「森のスターバックス プロジェクト」をご紹介します。
身近なスターバックスの社会活動とは?
47都道府県のすべてに店舗をもち、多くの人にとって身近な存在となっているスターバックス。期間限定のドリンクやスイーツをチェックしている方も多いのではないでしょうか。
実はスターバックスは、宮崎県都城市や霧島酒造と「コーヒーかす」と「焼酎かす」を活用した循環型地域社会の構築に向けた連携協定を結んだり、子ども・若者をサポートする「Starbucks Youth Program」をおこなったりと積極的な社会活動をおこなっています。
2026年7月からスタートした新たな活動は、群馬県みなかみ町における「森のスターバックス プロジェクト」。どんなプロジェクトが展開されているのか、内容をチェックしましょう。
スターバックスの森での取り組みとは?

群馬県みなかみ町は「首都圏の水がめ」でもある利根川の源流域にあたり、町内の面積の約9割が森林となっています。急峻なことで有名な谷川岳や、複数の温泉、スキー場などがあるため、それらを活かした観光業や農林業が行われています。また、2017年6月には、自然と人が共生する姿をユネスコが「みなかみユネスコエコパーク」に認定しています。
しかしながら、かつては盛んに行われていた里山の森の利用は低下しており、適切な手入れがおこなわれない状況も発生しています。そこでスターバックス コーヒー ジャパンは、みなかみ町やみなかみ町森林活用協議会などと連携し、「森のスターバックス プロジェクト」をスタートさせました。従業員による森林整備活動や環境教育に加え、森林資源を生かした新たな取り組みを進めています。

主な取り組みの一つが、これまで十分に活用されてこなかった間伐材の利用です。建築用材として流通しにくい木材にも価値を見いだし、将来的には店舗の建材や内装材として活用することを目指しています。最初の取り組みとして、スギやコナラ、クリなどの木材の不ぞろいさを生かしながら、「捨てない」デザインを考えた木製のデッキを制作。通常は製材すると60~70%となる廃棄率を30~40%まで下げることに成功しました。さらに、このデッキの耐久試験もおこなわれています。
また、従業員が実際に森で活動しながら環境について学ぶ機会も。コーヒー栽培にも影響を与える気候変動や森林保全について理解を深めることで、一人ひとりの環境意識の向上につなげる狙いがあります。
コーヒーかすや苗木を活用して森と店舗をつなぐ

「森のスターバックス プロジェクト」では、森林整備だけでなく、森と店舗をつなぐユニークな取り組みも進められています。スターバックスならではの取り組みと言えるのは、コーヒー抽出後に出るコーヒーかすを活用したたい肥づくり。群馬県内の店舗で発生したコーヒーかすを、現地の土や落ち葉、竹チップなどと組み合わせて堆肥化する実験がおこなわれています。
この取り組みには、地元の群馬県立利根実業高校グリーンライフ科の生徒も参画。スターバックスの従業員と高校生が協力しながら、森の資源を活用した循環の仕組みづくりに挑戦しています。

また、現在、森の中で芽生えた稚樹が動物に食べられてしまい、新たな木が育たないことも問題となっているそう。そこで、森で見つけた稚樹を群馬県内のドライブスルー店舗へと移植、成長後に再び森へ戻す「山どり苗の保育園制度」も実施される予定です。
森に足を運ぶ機会が少ない人でも、身近な店舗を通して森林とのつながりを感じられる取り組みとなっています。
一杯のコーヒーが森につながる
いつも何気なく楽しんでいる一杯のコーヒー。その先に、森林保全や資源循環、地域の若者たちの活動がつながっていると知ると、スターバックスの見方も少し変わるかもしれません。みなかみ町の豊かな自然を未来へつなぐ取り組みとして、「森のスターバックス プロジェクト」の今後の展開にも注目したいですね。
Text:Itsuki Tanaka






