Teen's Snapshots

お赤飯で祝うものなのに、保健体育の授業では「恥ずかしい」。性教育の絵本作りやイベントで「ありのままでいい」と伝える大学生【本田乃々華・19歳】

お赤飯で祝うものなのに、保健体育の授業では「恥ずかしい」。性教育の絵本作りやイベントで「ありのままでいい」と伝える大学生【本田乃々華・19歳】

気になる10代名鑑」1379人目は、本田乃々華ののかさん(19)。絵本制作やイベント登壇などを通して、性教育を誰もが身近に感じてもらえる社会を目指しています。中学時代の保健体育の授業で感じた違和感をきっかけに活動を始めたという本田さんに、活動での悩みや将来の展望を聞いてみました。

本田乃々華を知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?

Under the Same Sky(略称:アンスカ)という名前で、性教育やジェンダーについて発信しています。

これまで、大学の文化祭で性教育を題材にした世界中の絵本を展示したり、学科内のイベントに登壇したり、あとは学内の『Well-being Week』で展示をしたりしてきました。

いまは、子どもやご年配の人など、年齢や立場によって受け取り方が変わるような、性教育を題材にした絵本づくりに向けて構想を練り始めています

 

この投稿をInstagramで見る

 

under_the_same_sky(@with_utss)がシェアした投稿

Q2. 活動を始めたきっかけは?

中学時代の保健体育の授業で性教育について教えてくれた先生が、とても恥ずかしそうに顔を赤らめながら小さな声でぼそぼそと話していたんです。『恥ずかしいな……』ともつぶやいていて……。そんな姿を見て、『恥ずかしいことではないのに、どうして恥ずかしそうにするんだろう』と疑問に思ったことが、活動の原点です。

でも、そもそも先生の反応を見てこういう風に感じることが珍しいのだと、以前人と話していて感じたんです。

思い返してみると、はじめての生理が来たときに母がお赤飯を炊いてくれて。その上『おめでとう』と言ってもらい、びっくりしたと同時に、『生理ってお祝いするようなことなんだ』と思ったことを覚えています。この経験が、いまのわたしの感覚をつくってくれたのかもしれません」

Q3. 活動をしている中で、印象的だった出来事は?

「助産師の櫻井裕子さんという方の講演会に参加したときに、『性教育の活動のなかで、心無い言葉をかけられることがあるか』と質問しました。

櫻井さんは、『何度もあります。その自分のつらさと、わたしが活動せずに社会で性被害を被る人が増えることを天秤にかけると、活動する意義を感じるんです』と答えたんです。

昔、学校が『自分を押し殺す場所』になっていた時期があって、組織としての活動に魅力を感じながらも、いまも怖さも感じています。

だから、いまはひとりで活動していて。ひとりでの活動の中で孤独を感じながらも、この櫻井さんの言葉のおかげでブレずにいられます。同じ志を持って活動しているKONOKAさんなどとのつながりも心強いですね。これからも自分のペースで活動を進めていきたいです」

Q4. 活動の中で、悩みがあれば教えてください。

性教育を題材にした絵本の展示をしたときに、見に来た人が『セックス』という言葉を見て笑っていて。それを見て、『やっぱり、日本では性がタブー視されているんだな』と感じました。でも、いまはそれも『経験してよかった』と思うんです。日本における性教育の現状を自分の目で見ることができました。

あとは、『性に興味がある子だ』という目で見られることが怖かった時期もありました。でも、心理学者のアドラーの言葉を借りれば『相手がどう思うかは相手の問題』で。相手からどんな評価をされても、それは自分自身の課題ではないのだと思ったんです。

以前オンラインイベントで登壇したときに、話し終わったあと『絵本、ぜひ作ってください!』と泣いて感謝されたことがあって。わたしはひとりで活動しているけれど、同じ志を共有しているのはひとりではないと実感しています」

Q5. 将来の展望は?

将来は、国際協力関係の仕事に就きたいです。ジェンダー格差や人権侵害が深刻な地域に赴き、現地の人と直接言葉を交わすことが目標です。また、アンスカとして作成する予定の性教育に関する絵本を、世界中の言語に翻訳し、世界中の人に届けることも、夢のひとつです。

誰もが性教育を身近に感じられる社会、そして、自分の“好き”を自由に表現できる社会を目指していきたいです。

性教育そのものには、『ありのままでいい』というメッセージが込められていると思っていて。自分と他者を守ってくれるお守りになるような、そんな絵本を作りたいです」

本田乃々華のプロフィール

年齢:19歳
出身地:神奈川県横浜市
所属:武蔵野大学工学部サステナビリティ学科2年、Under the Same Sky
趣味:ドラマ・映画鑑賞、音楽鑑賞、読書、ゴキブリの生態を調べること、zooomさんのダンスを見ること、産む予定のない子供の名前を考えること、坂本裕二さんのInstagramのストーリーをみること
特技:雨が降るちょっと前の匂いに気づくこと、ゴキブリをリアルに描くこと
大切にしている言葉:世の中に希望がないからって、ひとりひとりに希望が無いわけじゃない

本田乃々華のSNS

★Instagram

 

この投稿をInstagramで見る

 

under_the_same_sky(@with_utss)がシェアした投稿

Photo:Nanako Araie
Text:Haru Ninagawa

SNS Share

Twitterのアイコン

Twitter

Facebookのアイコン

Facebook

LINEのアイコン

LINE

Haru Ninagawa

ライター

View More