
「気になる10代名鑑」1371人目は、住夏綺さん(19)。高校時代に熊本で地方創生に携わった経験から、現在は大学のある藤沢市の朝市で広報を担当しています。外国人留学生に向けた防災について知る街歩きイベントを中心に、周りを巻き込みながら活動を盛り上げてきた住さんに、活動のきっかけや原動力、将来の展望について聞いてみました。
住夏綺を知る5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「熊本県の阿蘇カルデラから来て、いまは神奈川県藤沢市で大学生をしています。
わたしは小さいころから人とコミュニケーションをとるのが好きで、ズバリ猪突猛進な性格だと思ってます。これまで、熊本市の子飼商店街で外国人留学生に防災を学んでもらうまち歩きイベントや、多世代が交流しあう国際イベントを開催したり、商店街の魅力発信プロジェクトに取り組んだりしてきました。
大学入学のために熊本から乗った飛行機の中で、『世界中に自分の地元を作りたい』という夢が降りてきたわたしですが、いまは藤沢で『辻堂朝ごはん朝市』の運営に携わっています。カメラも好きなので、農家さんのありのままの表情を撮って、広報を担っています。
たくさんのことをしていますが、わたしの活動に共通しているのは、誰かの想いにわたしの心が動いて、その想いを誰かに届けたい、知ってほしいということ。そのためにどうしたらいいか考えて、行動に移すというプロセスです」
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「わたしは阿蘇市出身ですが、高校進学で熊本市に出ていき、下宿生活を始めました。高校時代は部活も応援部、放送部、空手のマネージャーと3つ掛け持ちしていて、忙しい毎日を過ごしていましたね。(笑)
そんなとき学校の公共の授業で、2016年熊本地震以来に熊本県内の外国人が防災知識を得ておらず、問題になっているというニュースを知ったんです。
ちょうど高校2年生の4月に高校の先生から推薦があり、学校代表で『世界津波の日 高校生サミット』に出ることになっていたこともあり、子飼商店街を紹介しながら、防災対策について英語で説明する街歩きのイベントを企画しました。
ルートづくりからイベントの実施、そして3年生になると後輩育成に力を入れて、この街歩きイベントの恒例行事化を目指しました。この活動を通して、子飼商店街を本当に何十周もして熊本市の地域の人たちと話す機会があったため、みなさんとの関係はいまでもとても大切に思っています。
このときから、自分も輝きながら、自分の周りの人たちも笑顔にできる活動をこれからもしていきたいと考えるようになりました」
Q3. 活動をする中でつらかったことは?
「高校時代は、動きつづける、なんでも飛びこむことが自分の正義だと思っていました。
子飼商店街での街歩きイベント以外にも、国際イベントや多世代交流会などのプロジェクトの企画、運営をいくつも同時進行していたんです。わたしはAO入試の結果が秋には出ていたので、本来はそこで受験勉強は終了でしたが、それまでお世話になった先生たちにいい印象を与えるため、共通テストの勉強もクラスメイトといっしょにしていて。さらに、学年400人のために卒業ムービーを創作しようと思いつきました。
結果的に、高校3年生の2月は17個のプロジェクトの同時進行と、ムービーの上映方法なかなか決まらなかった疲労とプレッシャーなどで、自分でも気づかないうちに涙が止まらなくなってしまって。
どれほどアイディアとそれに対する情熱があっても、まずは自分自身を大切にするべきだということを学んだ経験でした」
Q4. 活動するうえで、大切にしていることは?
「自分も含めたみんなが、それぞれの好き・やりたいというポジティブな気持ちを動機として得意なことを活かせる、そんな周りを巻きこむダイナミックな活動です。
熊本市子飼商店街での街歩きの活動は、防災の面からも、地域創生の面からも長く続けることが大事だと思ったので、高校3年生のときには毎週1時間、後輩24人に授業をおこなっていました。とりあえず後輩のやりたい!という気持ちを引き出すことを意識して、コーチングしていましたね。
また、商店街の魅力発信プロジェクトに取りくんでいた際は、商店街と多世代が関わるために『Team KOKAI』という有志団体を立ちあげたのですが、そこで個人の得意分野を掛けあわせると、本当に業務スピードが速くなることに気づきましたね」
Q5. 将来の展望は?
「慶應義塾大学総合政策学部(SFC)に入学し、寮の先輩に町おこしに興味があると話したところ、藤沢市で毎週日曜日に大学生が開いている朝市を紹介してくれて。いまはそれを頑張ることです。
辻堂駅の前の公園で、実際に有機農家さんがその場にいないと売ってはいけないというルールのもとで運営されている朝市は、わたしを『よく来たね』と温かく歓迎してくれました。ムズムズするものの、ここにいていいんだという安心感もあって、子飼商店街と似た空気を感じているんです。
地元の熊本では農業が身近すぎて当たり前になっていましたが、農作物を売るときに農家さんが農家になるまでのストーリーをいっしょに発信することで、売る側・買う側どちらものシビックプライドを上げるというこの活動に、やりがいを感じています。
これからも自分がいちばん居心地いいと思える空間で、誰かの想いを他の誰かに届ける方法を追求していきたいです」

住夏綺のプロフィール
年齢:19歳
出身地:熊本県阿蘇市
所属:慶應義塾大学総合政策学部
趣味:写真、吹奏楽
特技:人の爆笑写真をとること、応援
大切にしている言葉:感謝・愛
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Photo:Nanako Araie
Text:Ririka Takashima









