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言葉にできない感情をテックでかたちに。創作と研究を行き来しながら「非言語の理解」を探る大学生【森杏菜・19歳】

言葉にできない感情をテックでかたちに。創作と研究を行き来しながら「非言語の理解」を探る大学生【森杏菜・19歳】

「気になる10代名鑑」の1318人目は、森杏菜さん(19)。声から感情を読み取り、アプリやプロダクトに変換する創作活動を続け、2024年のアプリ甲子園AI開発部門では入賞を果たしました。最近は脳情報学にも踏み込みはじめた森杏菜さんに、創作の原点とこれからの展望を聞きました。

森杏菜を知る5つの質問

Q1.いま、いちばん力を入れている活動は?

テクノロジーを通じて、人がうまく言葉にできない感情を、扱えるかたちにすることに取り組んでいます。

これまで、音声感情認識技術やアプリ開発のスキルを使って、曖昧で個人的な感情を、他者と共有できるかたちに変換するアプリ『Yappy!』をつくってきました。

正確に分析するだけではなく、『わかる』で終わる感覚をもう一歩踏み込んで扱える状態にすることに興味があって。そのために、つくることと理解することの両方を行き来しながら考えています

Q2.活動を始めたきっかけは?

『創作に没頭している時間がいちばん楽しい』という感覚です。

アプリ開発に限らず、デザインやプロダクト制作など、いろんな創作をしてきましたが、共通しているのはこの感覚で。何かひとつの出来事がきっかけというより、その感覚に従って動き続けた結果、いまの活動につながっていると思います

Q3.活動するうえで、大切にしていることは?

「直感的に使えるものにすることです。

アプリ開発を軸に、デザイン制作やキャンドル作品の出展、模擬国連など、分野を横断して活動してきました。なかでも、高校2年生のときに開発したアプリ『Yappy!』は、声から感情を解析し、独自の『感情公式』で色に変換する日記のようなもので。

単に感情を分析するのではなく、『振り返りたくなる体験』にすることを狙って、UI/UXやストーリー設計まで一貫してつくり込みました。そうした点が評価されて、2024年のアプリ甲子園AI開発部門で入賞することができたんです」

Q4.活動の中で、悩みがあれば教えてください。

「自分自身が何者かわからないことです。

好奇心のままに、アプリ開発、模擬国連、キャンドル制作、アートや音楽、デザインなど、さまざまな分野に取り組んできました。このスタイル自体は気に入っているんですが、いざ問いを突き詰められたとき、自分の軸を一言で表現する難しさを感じることがあって。

ただ、この状態は可能性が開かれている証拠だとも捉えていて。いまはさらに経験と知識を身につけながら、自分なりのかたちを探しているところです

Q5.今後の展望は?

「純粋に、身近な人を幸せにできる人間になりたいです。

少し背伸びして答えると、自分が面白いと思って取り組んできたことが、結果的に誰かの選択肢を増やしたり、見えていなかったものが見えたりするようにできる状態をつくりたいです。

最近はその一環として、デザイナー・エンジニアとして、活動を始めました。まずは、身近なところから社会に貢献できるように歩みを進めていこうと思っています。

また、学問的にあらためて『そもそも感情はどう成り立っているのか』という部分から捉えたくて、よりアカデミックな視点からのアプローチも進めています。このように、特定の肩書きやかたちにこだわるのではなく、『これがあってよかった』と思われるものを、自然に生み出せる人でありたいです」

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森杏菜のプロフィール

年齢:19歳
出身地:神奈川県横浜市
所属:慶應義塾大学環境情報学部、公的研究機関
趣味:歌うこと、音楽dig、読書
大切にしている言葉:真面目に奇抜に着実に

Photo:Nanako Araie
Text:Taisei Sawamura

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Taisei Sawamura

ライター

デジタルデトックスしたいと思いつつ、散歩に向かうは新緑の目黒川。瀬を早み、桜が咲き誇った頃の賑わいなどとうに忘れてしまったかのように、夏へ向かっていくのだと知られた。

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