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アフリカの”ある場所”の家賃が高騰中⁉︎デジタルノマドにも大人気のワケ【Steenz Breaking News】

アフリカの”ある場所”の家賃が高騰中⁉︎デジタルノマドにも大人気のワケ【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、アフリカのある地域で家賃が高騰している現状について紹介します。

デジタルノマドに大人気なアフリカの地とは

国内外を旅しながら、自由な場所・環境で働く「デジタルノマド」。Nebeus Research Teamによる研究では、2024年に南アフリカはデジタルノマドにとって世界で4番目に人気のある渡航先となりました。その多くは米国、英国、ロシア、カナダ、ドイツ出身などであるとのこと。南アフリカは英語圏であることに加え、ヨーロッパと比べて生活費が比較的安いこと、豊かな自然やアウトドア体験ができる点などが人気の理由だと考えられます。

なかでも、特に人気の渡航先はケープタウンです。ケープタウンは、観光地としても人気の場所。ケープタウンが位置する西ケープ州政府のデータによると、2025年に同地域を訪れた外国人は約150万人で、前年比11.1%の増加となりました。観光客による消費額は2,000億円を超え、南アフリカ全体の国際観光収入の約4分の1を占めています。

 

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こうした状況を受けて、2024年には、政府がデジタルノマドビザを導入。外国から来たノマドワーカーが南アフリカに長期間滞在できるようになったのです。

政府は、これらの政策は観光、支出、経済成長を促進するためだと述べています。しかし、実際は外貨を稼ぐ外国人ノマドワーカーが南アフリカに多く訪れることが、家賃や土地価格の上昇の理由のひとつともなっています。

長期の賃貸より「民泊」のほうが稼げる?

Statistics South Africaの住宅不動産価格指数によると、2010年以降、ケープタウン市の住宅価格は141%上昇しており、他の大都市を上回っています。一部の地域では、過去10年間で不動産価格は200%以上上昇しています。

また、民泊のマッチングプラットフォームAirbnbなどを運営するAirDNAのデータによると、ケープタウンの中心部のAirbnbには26,000件以上の住宅があります。さらに、ケープタウン中心部の一部では、住宅の短期の賃貸が年間380万円以上の収益を上げているのだそう。不動産所有者にとっては従来の長期賃貸よりもはるかに「稼げる」として、古くから現地の住民が何年も住んでいたような住宅がAirbnbといった短期賃貸になることもあるといいます。

高級住宅街の売上の4分の1が海外からの購入

家賃上昇の理由としては、海外からの買い手の増大といった背景もあげられます。Seeff Property Groupのデータによると、ケープタウンのアトランティックシーボードとシティボウル沿いにおいて、外国人の買い手による購入額は全体の4分の1を占めています。同地域は南アフリカで最も高級な住宅地のひとつです。

また、南アフリカの8000万円以上を超える不動産の買い手の約40%は外国人であるというデータも。南アフリカでは外国人の買い手が投資できる不動産の種類や金額に制限がないことが理由であると考えられます。

これらの短期賃貸の広がりや外国人投資家による不動産購入の増加は、ケープタウンの家賃上昇の大きな要因になっています。その結果、賃金の伸びよりも家賃の上昇のほうが速く進み、長年住んできた住民が住み慣れた地域を離れざるを得ないケースも出ています。経済活性化につながる一方で、現地住民の住宅確保といった課題も生じることも考える必要がありそうです。

References:
African Business「Digital nomadism on the rise as footloose head to Africa」
Western Cape Government「R25.9 billion: International tourists spend big in the Western Cape」
Statistics South Africa「Stats SA’s new property price index: Cape Town has become more expensive」
AL JAZEERA「In Cape Town’s historic Bo-Kaap, homes under siege from rich foreign buyers」
BUSINESSTECH「Wealthy foreigners slowly taking over one of South Africa’s richest areas」
Private Property「International buyers fuel South Africa’s property momentum」

Text:Hao Kanayama

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Hao Kanayama

ライター

ウガンダ在住。アフリカ専門ライター/音楽フェス・イベントプロダクション等。不条理で不都合な世界だけど、その先にある希望を求めて歩き続ける、アフリカの人々の暮らしをわたしの目線から伝え続けたい。

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