
こんにちは。2025年8月からアメリカに留学しているAiです。
今回は、前回に引き続き、世界最大規模の模擬国連の大会本番についてお話しします!
改めて、模擬国連とは?
模擬国連とは、実際の国連の会議を学生が再現する活動で、参加者は各国の大使になりきって国際問題について議論を行います。わたしは、今回ボリビア団の代表として、4月に開催されたニューヨーク模擬国連(NY MUN)に出場しました。この会議は、国連本部にほど近い会場で開催される世界最大規模の模擬国連の大会で世界100カ国から模擬国連名門校”の生徒たちを数多く含む5000人近く派遣されます。
5日間にわたる議会に向けて、約半年間スピーチや資料作成の準備をして本番に臨みました。わたしが所属しているチームは16年連続で世界1位相当の賞を受賞しているチームなので、個人戦への緊張もありつつ、心強いメンバーにたくさんサポートされていました。
お先に結果をネタバラシ….!!
わたしたちのチームは、ボリビア大使団として大会1位相当のOutstanding Delegate(最優秀大使団賞)に加え、2つのPeer Award(議場の大使による投票で選出される賞)と1つのPosition Paper Award(最優秀政策提言賞)を受賞しました!!
\\\ 無事に17年目の受賞を果たしました🏆✨///
この優勝は、チームへの貢献だけでなく、国際舞台においてマイノリティである日本人、そしてアジア人として結果を残し、「日本やアジアの国際社会における存在感を高めたい」というわたし自身の強い想いがあったからこそ、本当に嬉しいものでした。議場の9割がヨーロッパや欧米の参加者という環境の中で、「日本人がやり遂げた!」と思わず叫びたくなりました。
委員会の規模は、200人以上が参加する大規模な総会から、100人以下の比較的小規模なものまでさまざま。扱うテーマも経済開発、環境保護、国際安全保障、人権など多岐に渡っていました。自分と異なる意見を持つ々と協力し、共通の妥協点を見つけることは非常に良い経験であり、国連の本質である包摂性と対話の重要性を実感しました!
そこで、模擬国連での賞、表彰されるためのコツや会議の裏話についてお話しします!
模擬国連での4つの賞
模擬国連の賞には大きく分けて4つあります。最も優れたパフォーマンスに与えられる「Outstanding Delegate(最優秀大使団賞)」、「Distinguished Delegation(優秀賞)」、「Peer Award(議場の大使による投票で選出される賞)」、「Position Paper Awards(最優秀政策提言賞)」です。
いずれも議論への貢献度や外交力、リーダーシップなどが総合的に評価されます。各賞の違いとしては、Outstanding Delegate(最優秀賞)は参加者全体のうち10%から20%の表彰であり、Distinguished(優秀賞)は完全に審査員からの評価となります。
Position Paper Awards(最優秀政策提言賞)は、各国代表が事前に提出する政策提言書の内容が特に優れていると評価された代表団に与えられる賞です。政策提言書 ポジションペーパーは、自国の立場・問題の分析・具体的な解決策をまとめた文書。 であり、審査では主に議題に対する理解の深さ・自国の政策との整合性・解決策の具体性と実現可能性・論理構成や文章の明確さ・国際的な視点や現実性などが評価対象になります。
賞を取るために重要なこと。
模擬国連では同じ国としてチームで動きますが、評価のベースは各議場での「個人のパフォーマンスの積み重ね」であり、その総合が自国の評価につながります。
まず最も重要なのは「発言の量と質」。議会中はパソコンでフォームを送信して発言順が決まるため、いわば“早押し”形式(笑)初日は特にスピード勝負で、発言が終わった直後に次の発言のために再びフォームを送る、という流れが続きます。ここでは、自国の立場に基づいた一貫性のある主張や、議論を前進させる具体的な提案が求められるため、発言力だけではなく、自国の政策や国際的立場を深く理解していることが大切であり1番難しいポイントだと思います。
次に重要なのが「協調性と外交力」です。模擬国連はディベートであると同時に交渉の場でもあるため、他国と合意形成を図り、関係を築きながら議論をリードする力が評価されます。ここでは、相手との相性もかなり重要かなと思います。
加えて、「存在感」もも大きな要素です。単に目立つことではなく、スピーチや交渉、ドラフト決議の作成などを通じて、会議全体にどれだけ影響を与えたかを意味します。
単に目立つことではなく、スピーチや交渉、ドラフト決議の作成などを通じて、会議全体にどれだけ影響を与えたかを意味します。人から好かれる人、カリスマがある人ってどんな人だろう……?考えたことなかったかも…とハッとさせられました。
そして何より重要なのは「チームワーク」です。個人戦ではあったとしても てもチーム内での情報共有や戦略の連携は、大きな強みに となります。わたしのチームは毎晩1時間のリフレクションタイムをとったり、昼ごはんを一緒に食べたり、自主的にチームビルディングを行うことを心掛けていたと思います。
ここだけの裏話….。
発言するためのボタンの早押し戦争ではもうずっと画面に張り付いてましたし、議場があるホテル内にほとんどの大使が泊まっているので、エレベーターも大戦争でした。毎日スーツにアイロンをかけて、ヒールを履いて9階から1階まで階段をダッシュで上り下りしたり(笑)他にも、ご飯食べる時間や余裕がなく、エナジードリンクやグラノーラバーで生活したり。、その中で睡眠不足という……不健康大使ですね(笑)
朝が弱いわたしが会議2時間前に議場入りして、審査員の目に留まる一列目の席を取り、原稿と睨めっこしていました。正直、複数人の大使が何のメモもなく1分間英語でスピーチをしていたことに圧倒されましたが、「いい原稿を書くぞー!! 負けないぞ!!」と議場に入った途端ずっと原稿を殴り書きしていました。それでも、本当に緊張して、初日は発言ボタンを押し遅れてしまいました(汗)。
深夜まで一緒にスピーチ練習したり、議会が終わった後にジョークをダラダラ言いながら夜中のNYで走ったり、本番前に毎日励まし合ったり、最高の青春が幕を閉じました。帰宅中には、チームの半分が電車を乗り過ごしてみんなでタクシーを呼ぶことになったり、最後までバタバタでした!!
内向的でシャイなわたしですが、この5日間でやっとチームのみんなと心が完全に打ち解けた気がしました。
Ai(渡邉亜衣)のプロフィール
北極に魅せられた国際活動家であり、音楽を軸に生きる表現者。17歳で訪れたグリーンランド最北のカナック村での経験をきっかけに、気候変動や地域社会への関心を深め、2023年にはドバイで開催された「COP28」に登壇し、現地の声を国際社会に届けた。音楽の分野では、国内外でライブを企画・出演しながら、社会との接点を模索。現在は国際バカロレアの知見を活かし塾講師として働く一方、大学で自らの活動をさらに深めている。






