
hi, it’s kanon ; )
今回は、「kanon in barcelona」の最終回! スペイン・バルセロナに留学していた頃から、気付けばもう9ヶ月ほどが経ちました。いまだにSNSのDMや質問箱で留学について聞いてもらうことも多くて、あの時間って、ちゃんと今の自分にもつながってるんだなって感じます。
最終回は、ちょっと振り返りをしながら、留学を終えた“今”だから思うことを、正直に書いてみたいと思います!
“当たり前”って、当たり前じゃなかった
留学前、わたしは家族と東京に住んでいたし、仲のいい友達も近くにいて、生活のルールもどんな場所の空気も全部わかる環境にいました。でも、コロナでアメリカの大学に進学する計画が白紙になって以来、ずっと留学への心残りがありました。次第に強くなる気持ちを叶えるため、慣れた東京を飛び出して、留学をしたんです。
でも、バルセロナではゼロからのスタート。友達もいない、土地勘もない、言葉もわからない。何もかも手探りで、最初は「生活する」ことだけでかなり必死でした。

そこで初めて、日本で“普通”だと思っていたものが、全然普通じゃなかったと気づきました。「おかえり」って言ってくれる家族がいて、困ったときに頼れること。それって、ものすごく恵まれてる。失って初めて、じゃないけど、離れてみて見えることって本当にあるんだなと思いました。
生きるって、地味に大変
特にそれを実感したのが、初めてのひとり暮らし。
朝起きて、ブランチを作って、夕飯の献立を考えながら登校して、授業を受けて、帰りにスーパーに寄って、夕飯を作って、シャワーを浴びて、勉強して、掃除して寝る。その合間にジムに行ったり、洗濯したり、友達と会ったり。

文字にすると普通なのに、全部自分だけでこなすと意外と大変で、「生きるって、地味に労力いるな」と思いました。それまでどれだけ家族に支えられていたかも実感したし、同時に、自分で生活をつくる面白さも知れた気がします。

1年間お世話になった部屋♡
……なんて言いつつ、帰国して実家に戻ったら、秒で甘えて、いろんなことを母任せ(笑)。それでも前より家のことをするようになった気はしています。
世界が広がるって、こういうことかも
「留学すると世界が広がる」ってよく聞くけれど、本当にそうでした。スペインの大学では勉強に多くの時間を費やし、その分成長できたと感じます。でも、留学の醍醐味は授業だけではなく、学校の外での出会いや文化との触れ合い、そして日々の小さな発見を通して、自分の世界が広がっていくことだと思います。
スペインは文化が全く違うので、人との距離感や時間の感覚も、日本とは全然違って面白い発見ばかり! 最初は「なんでこんなにマイペースなんだろう」と戸惑うこともあったけれど(笑)、途中からは「日本ではこう」という基準で見るより、スペインではこうなんだって面白がるモードになれた気がします。
それは、自分の中にあった“こうあるべき”を少し手放せたということでもあったと思います。
もちろん、ヨーロッパにいたからこそ、物理的にも世界が広がりました。スペインの国内旅行をはじめ、友達の誕生日を祝いにロンドンに行ったり、カンヌ映画祭のイベントでフランスに行ったり、ポルトガルやモロッコにも。
国内移動みたいな感覚で国を跨いでいたのは、日本にいたらできなかった経験。世界って、思ってるより近いのかもしれない、ってちょっと思えました。

弾丸旅行の相棒だったスーツケースは、最後の最後で壊れてしまいました(泣)
初めてマイノリティーとして過ごしてみて
今回の留学で、初めてアジア人としてマイノリティの立場になる経験もしました。
大きな差別を感じることはなかったけれど、国籍によって扱いが変わる場面は、少なからずあったように思います。スペインでは日本に対してポジティブな印象を持っている人も多くて、「Soy japonesa(日本人です)」と伝えると、嬉しそうに反応してくれることがよくありました。
その一方で、クラブで白人の男性に肩を叩かれ、彼の韓国人の友達を紹介されたことがありました。話を聞くと、わたしたちが同じアジア人同士だから仲良くなれると思ったらしく、善意から声をかけたようです。でもそれを聞いて、「アジア人なら誰でもいいんかい」と少し引っかかったのも事実で(笑)。小さな違和感だけど、そうした出来事も含めて、自分のアイデンティティについて考えるきっかけになりました。

住んだからこそ、好きになれた場所
いろいろ書いてきましたが、スペイン留学、最高でした!
もちろん「もっとできた」と思うことはあるし、完璧な1年ではなかったけれど、それ以上に濃くて、大切な出会いと思い出がたくさんできました。旅行じゃなくて、「住む」からこそ生まれる愛着があること、そして異なる文化や価値観の中で暮らすことで、自分自身についても多くの学びや気づきがあるのだと実感しました。
そうした一つひとつの経験が、自分の視野や生き方の感覚を広げてくれたと思います。そして何より、両親のサポートなしでは実現できなかったので、本当に感謝しています。

最後に
この連載では、わたしなりにリアルな留学生活を綴ってきました。もしこれが、留学や海外移住を考えている誰かの背中を、ほんの少しでも押せていたらうれしいです。
そして、わたしの連載は今回で最終回ですが、この連載から始まった「Steenz Abroad」も、気づけば13名のライターが参加する企画に。ぜひ他の連載もチェックしてみてください!
そして実は、わたしはまた新しい連載を準備中だったり……。また別の場所で会えたらうれしいです。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました! ¡Hasta luego!(またね!)






