
「気になる10代名鑑」1263人目は、さらささん(17)。高校の演劇部のオーディションで落ちたことがきっかけで、照明の世界に足を踏み入れ、いまは舞台照明家を目指して活動しています。「照明は魔法」と表現するさらささんに、照明を始めたころのファーストアクションや活動をする上で抱える悩みを聞いてみました。
さらさを知る5つの質問

Q1. プロフィールを教えてください。
「高校の演劇部で始めた舞台照明にハマり、いまは舞台照明家を目指して経験を積んでいます。
部活はすでに引退しましたが、学内の有志団体『NEXTACT』の活動を経て、いまは学外の現場で、照明を勉強中です。学外では、『照明のお仕事をください』とお願いをして回って、月に1回ほど学外の舞台の照明操作やバラシに呼んでもらっています」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「実は高校1年生の7月に部活のオーディションに落ちたことが、照明に触れる最初のきっかけになりました。
オーディションに落ちると、照明か音響の裏方をやることになっていて。新歓公演などで照明機材を間近で目にしたり、公演で照明が操る光がなんとなく印象に残っていたり。それで、なんとなく照明を選んだ気がします。
最初はオーディションに落ちた悔しさもあったけど、それは1ヶ月くらいで消えましたね。親切な先輩や高校のホールで思う存分照明を学べた環境のおかげかなと思っています。1年生の冬ごろからは、照明が楽しくなってきて。
照明プランを組んだとき『膨大な量だね……』と照明操作を担当する子を困らせてしまったこともありましたね(笑)。そこではじめて、自分が照明にこだわりを持って向き合っていることに気づきました」
Q3. 活動にあたってのファーストアクションは?
「照明について何も知らなかったので、まず必要な知識を身につけるところから始めました。
先輩が作成した照明用語辞典というのが部活にあって。照明機材や操作の方法が何でも書いてあるんです。それを読みながら、どこに何があり、どう操作するのかをひたすらに勉強していきました。あとは、周囲の人にとにかく質問をしまくったりYouTubeで調べたり。
照明とはこれからも長い付き合いになるかなと思い、知識を蓄えることに必死でしたね」

Q4. 活動の中で、悩みがあれば教えてください。
「演出家や役者、音響など多くのセクションの人たちの意見を組み込みながら、照明プランを組むのが難しいです。
誰の意見をどこまで、どう組み込むのが正解なのか。自分がやりたいことはどこまで突き通していいのか。それがプランを考える中での悩みです。
照明会議で司会進行をすることもありますが、いつもちゃんとまとめられた気がしません。3日間ずっと会議をしたり、会議日数が延びたり。そういうときは、『1回寝よう!』と友だちに言われることもあります(笑)。
正解がない照明の世界で、何がいちばんいい照明なのかというのをずっと悩み続けています」
Q5. 将来の展望は?
「今年の7月に、同じ科の学生で作る舞台の舞台照明を担当します。みんなでひとつの大きな舞台を作り上げる貴重な機会です。あと、友だちからの依頼で3つの公演で演劇照明を担当する予定なので、本番に向けて練習を重ねます。
将来は舞台照明家になりたいです。舞台照明家として、いろんな舞台の照明プランを考えたいです。わたしのデザイン力はまだまだ乏しいので、まずは基本的な技術を磨いてさまざまな公演の照明プランを見て勉強することが目標ですね。
正直、照明って演劇が成り立つための最低限要素には含まれていないと思っていて。でも、脚本を読み込んで、そこに現れる演出家の世界や雰囲気を舞台上に作り出すのが、照明の魅力だと思っています。
自分が演者として稽古をしていたときにも、それを感じていて。それまで稽古場だった舞台を、劇場に変えるのが照明の力、まるで魔法です。そんな照明を操る舞台照明家を目指して、これからも勉強を続けていきたいです」

さらさのプロフィール
年齢:17歳
出身地:神奈川県
所属:神奈川総合高校舞台芸術科、M&D、NEXTACT
趣味:観劇、照明関連のことをすること
特技:こっそり誰かを応援すること
大切にしている言葉:裏方はノーミスでゼロ点
Photo:Nanako Araie
Text:Haru Ninagawa






