Steenz Breaking News

夜行性生物たちへの配慮を目的に、ヨーロッパの都市で赤い街路灯が増加中!【Steenz Breaking News】

夜行性生物たちへの配慮を目的に、ヨーロッパの都市で赤い街路灯が増加中!【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、夜行性動物たちに配慮した「赤い街路灯」についてご紹介します。

夜行性動物たちのための赤い街路灯

夜になると、街中を明るく照らす街路灯。一般的に白い灯を見かける機会が多いと思いますが、近年ヨーロッパでは赤い街路灯が増えています。その理由は、夜行性動物たちを光害から守るためだそう。

光害とは、ネオンや街灯などの人工的な光によって夜空の明るさが増し、生態系に影響が及ぶことです。確かに強い真っ白な光は、人間であるわたしたちでも「眩しい」と感じることがありますよね。そしてなぜ赤色なのかというと、コウモリなどの夜行性動物たちにとって、赤色の光は暗闇とほぼ同じくらい影響がないということが研究により判明しているためです。

安全上の理由もあり、すべての街路灯をなくすことは現実的ではありません。赤い街路灯の設置は、野生動物への配慮と都市のインフラニーズの両方をバランスよく保つために考案されました。

ヨーロッパ各地で広がる赤い街路灯プロジェクト

世界で初めて赤い街路灯を設置したのは、オランダの住宅開発地「ズイドフック=ニューコープ」です。近隣で活動するコウモリに影響を与えないよう配慮しようという思いから、2018年に実現しました。

デンマークのグラズサックセ市でも、都市開発と環境目標の調和を理由に、赤い街路灯の設置が進められています。主な設置場所は、主要道路と自転車専用道路沿いだそうです。

その他にもイギリスでは、2019年にウースターのウォーンドン・ウッドランズ自然保護区近くの、主要高速道路沿い60メートルに赤色灯を設置。同国初となる、コウモリの横断路の整備となりました。もし、これらの地域を訪れる機会があれば確認してみてください。

街路灯の設置はエネルギーや環境面でのメリットも

街路灯の設置は、野生動物たちへの配慮以外にも多様なメリットがあります。例えば、エネルギー効率面。使用しているLEDライトは、エネルギー消費量の削減にもつながっています。環境面でいうと、二酸化炭素排出量を大幅に抑えた低炭素インフラの活用により、気候変動対策としても期待できるそうです。

さらに、赤い街路灯の存在が広まり世間に認知されるようになると、「ここは環境に配慮している地域だ」と通行人に認識させることもできます。すると、通行する人々の環境意識向上も期待できます。

人も動物も暮らしやすい世界を目指して

通行する際の安全面と、野生動物への配慮を考え生まれた赤い街路灯。どちらにとっても住みやすい土地になるのは、嬉しいことですね。ヨーロッパの事例を参考に、各地域でも広まることも期待しましょう。

 

Reference:
From Denmark to the UK: Why European cities are installing red street lighting|euronews
“bat-friendly” streetlights for rare bat species in Netherlands|ykobi lighting studio
Denmark is switching to red street lighting. This could change the way urban lighting is handled around the world|Pragmatika
環境白書|環境省

Text:Yuki Tsuruda

SNS Share

Twitterのアイコン

Twitter

Facebookのアイコン

Facebook

LINEのアイコン

LINE

Yuki Tsuruda

ライター

鹿児島県在住のフリーライター。販売職や事務職を経験後、2020年5月からフリーランスのライターへ。執筆ジャンルは、ものづくりやSDGsなど。

View More