
世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、廃線を活用した農村地域の孤立化対策についてご紹介します。
フランスには使われていない鉄道路線が約5,700kmも存在する
多くの人にとって、身近な移動手段である鉄道。しかしその一方で、人口減が続く過疎地域を中心に、利用者の減少など、さまざまな理由による廃線が進んでいます。例えばフランスでは、廃線になった路線が約5,700kmもあります。なぜ使われなくなったかというと、昔の路線を近代的な重量のある列車用に改良すると費用負担が大きいからだそう。

さらに、路線が廃止されたことにより問題も浮上しました。これらの路線があった農村地域に暮らす人々が鉄道を利用できなくなり、孤立化に繋がっているのです。
解決策として注目されるフォロモービル「Uber on Rails」
鉄道路線の再利用と農村地域の孤立化解消のために、エンジニアリング会社「SICEF」は「Uber on Rails」というプロジェクトを開始しました。
道路と鉄道の両方を走行できる軽量電気自動車(フォロモービル)を活用し、廃線を再活用したのです。同車種は8人乗りで、線路上は自動運転、公道は運転手が操作。自動車の移動に代わる持続可能な移動手段であり、二酸化炭素排出量の大幅な削減にもつながります。加えて、線路も廃線したものを活用するため新たな建設工事は不要。多額の費用をかけずに、従来の鉄道インフラを活性化できるのです。
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ちなみに「Uber on Rails」は、決まった時刻に運行する「定期運行」と必要な時に乗車を予約できる「オンデマンドサービス」の2つを提供するとのこと。なかでもオンデマンドサービスは、スマートフォンで簡単に予約ができ、自宅から近隣の都市やサービスエリアまで移動できることから、田舎の利便性とアクセス性の向上に繋がると期待されています。
2026年2月より実証実験もスタート!
期待が高まる「Uber on Rails」は、2026年2月よりフランス中部・オーヴェルニュ地方にある、クールピエール・ヴェルトレー線で実証実験を開始しました。同実験により、経済面や運用上の実現可能性が確認されれば、オクシタニー、ヌーヴェル=アキテーヌ、ブルターニュなどの他の地域にもプロジェクトを拡大できる可能性もあるそうです。

農村地域の交通問題解消や廃線の再利用などメリットの多いプロジェクトなので、拡大してさまざまな土地で活用されることを願いたいですね。そのためにも、まずはクールピエール・ヴェルトレー線で、どのような結果となるか今後も注目していきましょう。
Reference:
An ‘Uber on rails’: French company adapts vans to train tracks to revive abandoned networks|euronews
“Uber on rails”: France’s solution for abandoned railway lines|RailwayPRO
Text:Yuki Tsuruda






