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遠い国の話を自分ごとに。手探りで始めたクラファンでマラウイの水不足を救うべく奮闘する高校生【なお・17歳】

遠い国の話を自分ごとに。手探りで始めたクラファンでマラウイの水不足を救うべく奮闘する高校生【なお・17歳】

「気になる10代名鑑」の1244人目は、 なおさん(17)。クラウドファンディングで、マラウイの井戸づくり支援に挑戦している高校生です。水不足以外にもマラウイの貧困を救うべくさまざまな活動に奮闘するなおさんに、活動での悩みや将来の展望について、根掘り葉掘り聞いてみました。

なおを知る5つの質問

Q1. いま、力を入れていることは?

“ただの高校生”として挑戦している、マラウイ支援のための井戸づくりクラウドファンディングと、その広報活動としてコーヒー販売もしています。マラウイで学校給食支援をおこない、子どもたちが安定して学校に通える環境づくりを続けているNPO法人『せいぼじゃぱん』に協力していただいています。

マラウイでは、水不足や不衛生な水による感染症のリスクに加え、水汲みに多くの時間を費やすことで学校に通えない子どもたちがいるという現状があります。そうした課題を少しでも改善したいという思いから、井戸建設のための資金をクラウドファンディングで募っています。

また、活動をより多くの人に知ってもらうために販売しているマラウイ産のコーヒーは、その売上を給食費として寄付しています。こうした広報や販売を通して、支援の輪を広げていくことにも力を入れているんです」

Q2. 活動を始めたきっかけは?

もともと学校の授業で貧困国について学ぶことはあり、ずっと気になっていました。でも、『興味がある』で止まってしまっていて、実際に行動には移せていなかったんです。

そんなときに国際貧困問題に関する課外活動に参加する機会があり、そこでマラウイのことを知りました。さらに、東日本大震災の際に自分の住む地域へマラウイが支援をしてくれていたと知って、とても驚きました。支えてもらった側として、今度は自分が恩返しとして、自分とは境遇の違う誰かの力になるために行動を起こしてみたいと思ったことが、大きなきっかけになりました

Q3.活動する中で、印象的だった出来事は?

まだ活動期間は短いのですが、活動に協力してくれている『せいぼじゃぱん』の活動を通して出会った同世代のメンバーとのつながりがとても印象に残っています。

同じマラウイ支援に取り組んでいる仲間だからこそ、同じ熱量で課題や目標について語り合うことができ、『自分だけじゃなく、みんなも同じように危機感を持っているんだ』と感じられたことは大きな安心につながりました。いっしょに活動する中で、自分にはなかった視点や考え方を吸収できる機会も多く、それが活動を続ける励みになっています。

また、販売活動をしている中で『マラウイを知っているよ』『コーヒーが好きなんだ』と声をかけてもらうことが多かったのも印象的でした。実はこの活動に参加するまで、わたしはマラウイという国のことをほとんど知らなかったんです。だからこそ、自分の知らないところで関心を持っている人がいることに驚きましたね。

この活動を通して、貧困問題だけでなく、さまざまな社会課題を“他人事”として捉えない意識が、自分の中で少しずつ芽生えてきたと感じています」

Q4.活動の中で、悩みがあれば教えてください

クラウドファンディング自体が初めての挑戦だったので、『何から始めればいいんだろう』と手探りの状態が続いたことが大きな悩みでした。頑張って宣伝をしてもすぐに支援が集まるわけではなく、その状況を身近な人に話すことも、実はいちばん勇気がいりました。

また、積極的に活動したい気持ちはあるのに、否定的な言葉や少し冷たい態度を向けられると、一気に自信が揺らいでしまうこともあって。販売活動で話しかけたときに嫌な顔をされたり、友人に話してもどこか『他人事』のように受け取られてしまったりすると、社会課題への関心の差を感じて少し悲しくなりますし、『自分のやっていることは本当に意味があるのかな』と不安になることもあります。

成果がすぐに見えないと、やり遂げられていないような気持ちにもなります。でも、中途半端に投げ出すのは嫌ですし、自分の力が少しでも誰かの役に立つなら続けたいと思っています。迷いながらも、その気持ちを大切にしています

Q5. 将来の展望は?

貧困国と日本をつなぐ『懸け橋』になることです。支援の動きは広がってきていると思いますが、まだ十分に届いていない人も多いと感じています。だからこそ、支援が必要な人にきちんと届くような存在になりたいです。

特に力を入れたいのは教育の分野です。マラウイでは就学率自体は高くても、途中で学校をやめてしまう子どもが多いという現状があります。安全な水がないことは、命や健康の問題だけでなく、学校に通い続けることにも大きく関わっています。井戸の建設は、安心して学校に通える環境づくりにもつながっています。ほかにも、幼い子どもたちへの支援や、保護者への働きかけ、将来的には求職支援など、教育を軸に幅広いかたちで関わっていけたらと思っています。

そのためにやるべきことはたくさんありますが、特に大切だと感じているのは言語の壁を越えることです。本当に必要とされている支援をおこなうためには、現地の人たちと正確に、そして対等にコミュニケーションを取る力が欠かせません。まずは語学力をしっかり身につけたいです」

なおのプロフィール

年齢:17歳
出身地:宮城県
所属:仙台第三高校、NPO法人せいぼ
趣味:音楽を聴くこと、テニス
特技:どんなものもおいしく食べれること
大切にしている言葉:成功する人間になろうとせず、むしろ価値ある人間になりなさい

なおのSNS

★Instagram

  


Photo:Nanako Araie
Text:Honori Kukimoto

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Honori Kukimoto

ライター

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