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アフリカ最大の水上スラムで強制立ち退き。 水上スラムは今後どうなる!?【Steenz Breaking News】

アフリカ最大の水上スラムで強制立ち退き。 水上スラムは今後どうなる!?【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、ラゴスの水上スラムで起きている強制立ち退きについて紹介します。

アフリカ最大の水上スラム

スラムとは都市部で貧しい人が集中して暮らす地域のこと。ナイジェリアの首都・ラゴスには、アフリカ最大の水上スラム「マココスラム」があります。

マココスラムは19世紀に漁師によって設立されたと言われています。それ以来、国内外のさまざまな地域から低所得者層が移り住むようになりました。マココの推定人口は約8万人とされていますが、実際には20万人以上とも言われており、正確な数字は分かっていません。水上に広がる集落には家や学校、お店、教会、病院、美容院などがあり、ひとつの街として成り立っています。

 

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マココスラムは漁村としても知られており、住民は魚を別の地域に売り捌いたり、移動手段である手漕ぎ舟でお米や野菜、携帯、靴などを売ったりして生計を立てています。

ホームレスになり舟の上で寝泊まりする住民

12月以降、マココ・スラムの一部で住宅の解体作業が始まり、住民は避難を余儀なくされています。1月に発表された共同声明では、10以上のNGOが「武装した人々と警備員が現れ、ブルドーザーで住宅を取り壊し、さらに焼き払った」と報告しています。現地メディアによると、すでに3,000棟以上の住宅のほか、学校、病院、教会なども破壊され、1万人以上が住む場所を失いました。

「ほとんど、あるいは全く警告がないまま避難を余儀なくされ、家具や衣服を持ち出す時間さえなかった」と話す住民も少なくないとのこと。現在は多くの人が仕事や学校を失い、舟の上で寝泊まりをする状況に追い込まれているそうです。

 

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州政府は連邦法に基づきその所有権を主張し、マココが計画許可や占有権なしに建設されたと主張。

サンウォ・オル知事は現地の報道で、水上街の急速な拡大により、マココが都市部の橋にまで接近していること、橋の下には高圧線が通っており、何らかのトラブルが起きた際には多数の死傷者が出る可能性があることなどが強制立ち退きの理由だと述べています。

 

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1月には、1,000人以上の抗議者が不満と怒りを訴えるため、ラゴス州議会議事堂へ行進しました。しかし、警察が催涙ガスを使用したため、少なくとも1人が負傷し病院に搬送されました。さらに、解体作業が行われていた際にも催涙ガスが発射され、子どもを含む5人が死亡したと報告されています。

経済成長の陰で揺らぐ人々の生活基盤

ナイジェリアはアフリカ大陸で最大の人口を抱え、経済成長が進む一方で、物価の上昇が人々の生活を圧迫しています。治安や安全面を理由とする側面があるとはいえ、今回の強制立ち退きについては、代替手段を持たない人々の生活基盤を破壊しているとの指摘もあります。

人々の生活を守る、持続的な解決策が求められています。

References:
Worldometrer「Nigeria Population」
World Population Review「Lagos」
BBC「Shanties in a Lagos lagoon: Bulldozed and burnt」
BUSINESS DAY「Sanwo-Olu seeks funds for critical security needs in Lagos」
INDEPENDENT「Lagos Embattled As Victims, Activists Decry Demolitions, Forced Evictions」

Text:Hao Kanayama

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Hao Kanayama

ライター

16歳、初アフリカ大陸上陸。19歳、アフリカ10か国放浪。20歳、ウガンダ移住。ウガンダの現地の会社とNGOの職員として、ストリートチルドレン、シングルマザー、薬物中毒者、孤児の支援を行う。不条理で不都合な世界だけど、その先にある希望を求めて歩き続ける、アフリカの人々の暮らしをわたしの目線から伝え続けたい。少数民族と木登りとテクノがスキ。

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