
「気になる10代名鑑」の1214人目は、吉岡優里さん(17)。東京大学主催の教育プログラムでデザインを学びながら、デザインの力でエシカル商品を普及させる方法を模索しています。ハワイで英語が分からなくてもエシカル商品だと一目で分かるデザインを目にしたことから、日本での研究をスタートさせたという吉岡さんに、活動のきっかけや将来の展望を聞きました。
吉岡優里を知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?
「『未来Designers by DXL』という東京大学の主催するプログラムで、デザインについて学びながら、エシカル商品を普及させるための効果的なパッケージデザイン案を研究しています。
文科省の『トビタテ!留学ジャパン』でメルボルンに留学した経験も活かし、通常商品と比べて割高なエシカル商品を、『パケ買い』を利用して普及させられないか検証中です」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「旅行でハワイに行ったときに見つけたエシカル商品がきっかけです。クジラのイラストが描いてあるホノルルクッキーを見つけて、当時英語が読めなかったわたしでしたが、海洋生物保護につながるんだと伝わりました。つまりは、外国人でも小さい子でもわかるようなデザインだったんです。
あとは、メルボルンに留学したとき、日本よりもエシカル商品の普及率が高いことに驚きました。品数がまず多くて、15店舗くらいに行きましたが全体の60パーセントくらいがエシカル商品で。現地の人も買う気満々で、意欲の差を感じましたね」

Q3. 自身のクリエイティブに影響を与えたものは?
「岡本太郎さんです。小学3年生のときに初めて彼の作品に出会い、本を読んだり作品に触れたりしました。
彼の著書に『自分の芸術には運命をかけるべき。周りの目なんか気にしないほうがいいよ』と書いてあるのを見て、その芸術に対する情熱に惹かれましたね」
Q4. 活動の中で、悩みがあれば教えてください。
「エシカル商品は、社会的に価値があってもそれだけでは選ばれにくいという壁があります。
デザインでどれだけ戦えるかという不安があって。高校の先生にも『まずは値段第一で決めちゃうな』と言われて、ぐさっと刺さりましたね……。でも『だからこそデザインの力で変えたいんです!』と伝えました(笑)。
高校生対象のアンケートを取ったときに、10円くらい割高でも、パッケージが気に入った場合は購入するという結果が出たんです。一方で、パッケージで正しさを全面的に出してしまうと引いてしまう人もいるかもしれないと思っていて。そこを、わたしはデザインで勝負したいんです。
ある研究で、Z世代はエシカル商品を購入したい意欲はあるけれど、行動につながらないという結果が出ていました。Z世代は未来の消費者ですから、地球と人のためになる消費行動が浸透していってほしいなと思います」

Q5. 将来の展望は?
「パッケージデザインの研究を続けて、社会課題に役立つ商品を身近なものにしていきたいですね。まずは、パッケージ案をもう一度作り直して、提案し直します。この研究では、ただ正面から正しさを押しつけるのではなく、デザインの力で行動を変える可能性を学びました。
この経験を活かして、将来は人や社会にとってより良い選択を自然に後押しするプロダクトデザイナーになりたいです。いつかプロダクトデザイン検定も受けたくて。とにかく、生涯パッケージデザインに関わっていきたいですね。一人ひとりの小さな行動が社会課題解決につながると信じ、そのきっかけを作れる存在になれるよう、研究を続けていきます」

吉岡優里のプロフィール
年齢:17歳
所属:西武学園文理高等学校、トビタテ10期生、IHRP4期生、未来Designers by DLX
趣味:ライブに行くこと、旅行
特技:1度決めたことは貫く
大切にしている言葉:道草を楽しめ
吉岡優里のSNS
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Photo:Nanako Araie
Text:Haru Ninagawa






