
今回の”Hao in UGANDA”は、ウガンダで野生のチンパンジーに会えるチンパンジートレッキングについて紹介します。
私が訪れたキバレ・ナショナルパークには、ガイドによると約1,225頭のチンパンジーが生息しており、ほかにもゾウ、バッファロー、イノシシなど、さまざまな野生動物が暮らしています。

チンパンジーは50〜100頭ほどの群れで生活しているそうですが、トレッキング中にチンパンジーと出会える確率は約9割。ウガンダ人のガイド1人と、私と友人を含む10人ほどでひとつのグループとなり、チンパンジートレッキングが始まりました。

森に入るとすぐに人間が歩けるような広い道はなくなり、枝をかき分けて、雨でぬかるんだ泥道を進んでいきます。そこはまさしく「野生の森」。

森の中を歩いているだけでも、すでに非日常のアクティビティを楽しんだような気がしていましたが、20分ほど歩いていくと、女性の叫び声のような音が聞こえました。
最初は気がつきませんでしたが、実はそれがチンパンジーの鳴き声。群れの中で最も強いオスが力を誇示するために鳴くと、それに敬意を示すように、ほかのチンパンジーも集まって鳴き声を上げるそうです。
その声を頼りにさらに森の奥へ進むと、約5分後、ついに3頭のチンパンジーを発見しました。彼らは静かに座り、仲間の鳴き声が聞こえるたびに、それに応えるように声を出していました。

それぞれのチンパンジーには名前もあります。ガイドは3頭のチンパンジーのうち、最も大きいチンパンジーが35歳の「セボ」だと教えてくれました。群れで2番目に強いリーダーらしく、年上だからグレーの毛と髭も生えていました。残りの2頭は、どちらもセボと比較したら小さい23歳の「バホイデ」と、26歳の「ムルンジ」。
私たちはチンパンジーと1メートルにも満たない距離まで近づくことができました。間近にチンパンジーを見ると人間に似た茶色の純粋な目を持っていて、、仕草も人間にそっくり。
突然雨が降り出すと、チンパンジーは肩をすぼめ、両腕で体を覆い始めました。それはまさに人間が寒いときにする仕草のようで、ここまで人間と通じるような動物を見たのは初めてでした。

その場に10分ほどいましたが、やがてチンパンジーはその場を離れました。枝を伝ってまるで空中を歩くように移動するため、そのたびにわさわさと木が揺れる音がしました。
チンパンジーの群れでは、強いオスに敬意を示すチンパンジーがいるほとんどである一方で、単独で行動する孤独なチンパンジーもいます。とくに人間の思春期にあたる13-15歳のチンパンジーは親離れをするために単独で行動したり、オスは年上のオスのグループに加わったりします。
毛繕いはコミュニケーションのひとつで、チンパンジーは毛繕いの相手を選んで、敬意や愛情を示します。
キバレ・ナショナルパークでは、チンパンジーが亡くなった場合、病気や細菌の蔓延を防ぐために埋葬されると、ガイドが教えてくれました。
このようなことを知ると、チンパンジーの群れのあり方も、ますます人間の社会に似ているように感じました。
今回のチンパンジートレッキングの体験は、チンパンジーに至近距離まで近づける上、木の上を高く飛び回るチンパンジーを野生の森で観察でき、動物園では体験できない良さがたくさん詰まっていました。

なかでも印象的だったのは、チンパンジーには人間とよく似た行動や仕草が多いこと。まったく習性の違う動物を観察しているというよりも、まるで小さな人間を見ているような感覚になったことが、今回の大きな学びでした。
みなさんもウガンダに来た際は試してみてはいかがでしょうか?






