
「気になる10代名鑑」1205人目は、Itsukiさん(18)。東京海洋大学で海洋生物の構造や生態を学びながら、その溢れる愛を絵やデザインを通して表現する大学生です。日本人の海離れ問題を解消するべく、将来はアウトドアブランドとのコラボや個展の開催を目標にしているItsukiさんに、創作活動のきっかけや将来の展望を伺いました。
Itsukiを知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?
「海洋生物をモチーフにした絵やデザインを描いています。
基本的に思いつきで表現の仕方を決めているので、描くスイッチが入ったらすぐ作品を作るようにしていて。いつもはペン画ですが、最近は大学内の部活のTシャツやグッズのための絵やデザインを描いています。
絵は好きだけれど、デッサンの基礎を学ぶよりも、もっと海洋生物と近いところに行きたいと思って、いまの大学に入学して。海洋生物の知識を増やすために、日々勉学に励んでいます」
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Q2. どんなことをテーマに活動をおこなっていますか?
「基本的に生き物を描きますが、特にタコとイカ、魚が好きですね。
魚の中に小さい魚を描いたり敷き詰めたりすると、その小さな魚たちに興味を持ってくれた人が『この魚なんですか』と聞いてくれることがあります。自分はモチーフの魚をあまり正確に捉えて描かないので、見た人は一瞬疑問に思うと思うんです。でも、逆にそこで質問してもらえるので、会話が生まれます。
海洋大学に来てからは、海洋生物の生態などを学びながら、だんだんが愛が深まって、実物に忠実に描くようになったかもしれません」
Q3. 活動を始めたきっかけは?
「小さい頃からタコなどの海洋生物が好きで、よく絵に描いていました。小学生の頃は、ひたすら図鑑を見たりそれを模写したりしていた記憶があります。
いまのスタイルに落ち着いたのは、中学校の英語の授業のときに描いた自分の似顔絵です。当時画家のボッティチェリに影響を受けていて、ふと自分の顔と魚を組み合わせて描きたくなって。そのときにいまの創作スタイルを自分の中で確立したような気がしています。
その後、高校の美術の先生に『絵の大事なデッサンにおいてはかたちを正確にとるのが大事だけど、君はグチャグチャっとしたデッサンが持ち味だね』と言われたことも大きいですね。そこで、ルールを気にせず描くことができる海洋生物のよさに改めて気づきました」

Q4. 影響を受けた人物は?
「普段平面で描かれることの多い海洋生物を立体的に描くさかなクンの絵に、衝撃を受けました。いまの創作スタイルや表現方法にも、影響を受けているような気がしています。
あとは、ダークファンタジー漫画『ドロヘドロ』の作者の林田球さんです。中学生のときに初めて林田さんの漫画に出会ったのですが、林田さんの鉛筆の下書きを残してペン書きをする描き方を見て、『あ、自分と同じだ!』と感動したんです(笑)。
即興性は大事にしているのですが。そんな描き方に迷いがあった時期もあって。でも、林田さんと同じならこのスタイルも間違っていないと自信につながりましたね。
ダークファンタジーやSF作品の良さは世界観の作り込みだと思いますが、自分の絵でも世界観をしっかり作りこんでいきたくて。そのためにも、大学で魚の構造や生態の勉強を頑張ります」

Q5. 将来の展望は?
「在学中に個展を開催したいです。地元である鎌倉でこじんまりと開きたくて。鎌倉は海が近くて観光客もいるので、多くに人に海洋生物に興味を持ってもらうきっかけを作れたら嬉しいです。
あと大きな夢ではありますが、アウトドアブランドとのコラボが目標のひとつです。アウトドアブランドを使う人たちは、比較的動物や自然との距離が近いと思っているので、そういう人たちにデザインを通して海洋生物についての理解を広めたいんです。大人向けのおしゃれな海洋生物のデザインがついている商品があったら素敵ですよね。
大学生になってから、日本の海洋や水産の現状を学ぶ機会がたくさんありました。特に日本人の海離れは深刻で、魚の収穫量が減っていたり捕りすぎで資源量が減っていたり、そうした問題に対しての関心が低いんです。ピンチになってからでは遅いので、リアルタイムで問題を知ってもらうために創作活動を通して何ができるか模索中です。
海洋生物が好きな自分にとって、絵はその魅力を表現する手段のひとつです。海洋生物への愛をモチベーションに、これからも創作活動を続けていきます」

Itsukiのプロフィール
年齢:18歳
出身地:神奈川県鎌倉市
所属:東京海洋大学、美術部
趣味:フランス語の勉強(フランスの漫画に興味があって少し勉強しています)
特技:写真をみたら魚の名前を当てられる
大切にしている言葉:善は急げ
ItsukiのSNS
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Photo:Nanako Araie
Text:Haru Ninagawa






