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ハタチの誕生日アメリカで過ごしてみた Ai in New Jersey #10【Steenz Abroad】

ハタチの誕生日アメリカで過ごしてみた Ai in New Jersey #10【Steenz Abroad】

こんにちは。2025年8月からアメリカに留学しているAiです。ハタチの誕生日が、期末テスト最終日で、寮の退去日で、冬休みの始まりだったら——。
2025年の終盤、わたしの記念すべきハタチの誕生日はそんな1日でした。

誕生日の1週間前、これから待ち受ける日々を思うと、ため息をついてしまうような気分でした。それでも部活や課題に追われ、毎日落ち込んでいる暇はありませんでした。それに、友達のおかげで、慌ただしい日々も楽しいと感じられていました。

そんな中、ルームメイトから「ダンス部の発表会のあとに一緒にディナーに行こう」と誘われました。その日は誕生日当日の5日前でしたが、「もしかして誕生日を早めに祝ってくれるのでは……?」とドキドキしつつ、忙しい時期に一緒に過ごす時間をつくってくれたことに、感謝の気持ちでいっぱいでした。

いよいよディナーへ!

ダンス部の発表会も終了し、無事忙しさのピークを乗り切ることができました! みんなで「お疲れ様」と笑い合いながら写真を撮りました。このままみんなとゆっくりディナーへ向かう予定だったのですが、わたしは急遽授業の作品課題の撮影をすることになり、出発前までバタバタとしていました。

ディナー会場へ行く準備をしていたところ、「ドレス着てみなよ! 」と言われ、ダンスの衣装から急いで着替え、メイク直しとヘアセットを済ませて外へ。ニュージャージー州の12月の平均気温は3.6℃。薄着だったわたしには、当然のように身にしみる寒さでした。レストランへと到着すると、とても可愛い店内が目に入り、「わたしの誕生日を祝うために、頑張って調べてくれたんだ……」と感動して寒さも吹き飛びました。さらに、寮の友人たちの姿が! ダンス部のメンバーがわたしの友人に声をかけて集めてくれていたのでした。

最高のEarly birthday celebration(早めの誕生日祝い)

20本の薔薇の花束と「バースデーガール」のたすきが用意され、みんなから「ハッピーバースデー!」と盛大にお祝いしてもらいました。忘れられないEarly birthday celebration(早めの誕生日祝い)でした。

美味しい食事を終えて寮に戻り、花束をみて余韻に浸っているとルームメイトから「共同ラウンジに来て」と声をかけられました。真っ暗な部屋に足を踏み入れると、突然聞こえてきたのはバースデーソング。電気がつくと、そこにはディナーに来てくれた友人や、同じ寮の仲間たちが総勢20人ほど集まってくれていました。甘党で食いしん坊のわたしでも食べきれないほどの大きな誕生日ケーキに、たくさんのお手紙。心から満たされる時間でした。

ルームメイトに「本当にありがとう……」と感謝の気持ちを伝えると、「実は、まだあるんだよね」とニヤリと笑いながらひと言。そして見せてくれたのは、15分にも及ぶメッセージビデオでした。他国にいる友人や、高校時代の友人たちからのメッセージが次々と(泣)大学で出会った友人と、高校時代の友人が繋がっていたことへの驚きと、こんなに盛大に祝ってくれたことに対する嬉しさで胸がいっぱいになりました。「え……この人まで?」「わぁぁ……久しぶりだああ」と、さまざまな感情が込み上げ、気がつけば涙を流しながらあっという間に時間が過ぎていきました。

テスト期間であるということなどすっかり忘れ、薔薇の花束を抱えて外で写真撮影をしました。寒さに震えながらも、楽しさと嬉しさに満たされ、気付けばベッドに入るのが朝の5時になっていました。

ハタチの誕生日当日

迎えた誕生日当日。友達から届く祝福メッセージの通知を見て、「そういえば、今日が本当の誕生日だった!」と、はっとしました。お菓子作りが得意なルームメイトに「誕生日なんだから、一緒にクッキー焼こうよ」と誘われ、過去いちばんと言っていいほど美味しいクッキーを食べました。「これ、お店より美味しいよ……」と感動していると、サプライズ上手な彼女は、さらにプレゼントを用意してくれていました。

それは、わたしの家族からのメッセージ動画。誕生日前から声をかけてくれていたそうで、大好きな甥っ子や姪っ子、祖父母まで総出でお祝いしてくれていました。動画が始まった瞬間、母が編集してくれた動画だと気づき、思わず頬が緩んでしまいました。

寮の共同ラウンジでクッキーをもうひとつ頬張っていると、ルームメイトとラウンジにいた友人たちから「日付越えたね! 誕生日になったよ! おめでとう!」と声をかけられました。こうして、最高なハタチの始まりを迎えることができました。

改めて「本当にありがとうね」と、いろいろ計画してくれたルームメイトに感謝を伝えると、彼女はニヤリとしながら「まだまだあるんだよね〜」と言い、箱を差し出してきました。中を開けると、そこには以前わたしがほしいと言っていたリップが入っていました。初めて使う色でしたが、実際に塗ってみると、想像以上に可愛くて、思わず声が出ました。幸せなサプライズが重なりすぎて、頭が追いつかず、その後はしばらくフリーズしていました(笑)ぽかーーーん!

「そんなに喜んでくれて良かった。わたし、サプライズ得意でしょ」と笑顔で語るルームメイトに、相変わらずフリーズしているわたしはコクリと静かに頷きました。

寮に住むルームメイトとは、お互いにとって人生初の共同生活。始めは性格の違いに戸惑い、どう距離を縮めればいいのか悩むこともありました。それでも、たまたま同じ大学に留学し、たまたま同じ部屋になれた運命的な出会いに心から良かったと思っています。

Ai(渡邉亜衣)のプロフィール

北極に魅せられた国際活動家であり、音楽を軸に生きる表現者。17歳で訪れたグリーンランド最北のカナック村での経験をきっかけに、気候変動や地域社会への関心を深め、2023年にはドバイで開催された「COP28」に登壇し、現地の声を国際社会に届けた。音楽の分野では、国内外でライブを企画・出演しながら、社会との接点を模索。現在は国際バカロレアの知見を活かし塾講師として働く一方、大学で自らの活動をさらに深めている。

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Ai

2005年生まれ、神奈川県出身。立教大学 Global Liberal Arts Program 在学中。高校時代にはグローバルビジネスコンテストで世界一を受賞し、さらにグリーンランド最北のカナック村での体験をもとに、2023年にはドバイで開催された「COP28(国連気候変動枠組条約締約国会議)」に登壇するなど、国際的な舞台で活動を広げてきた。一方で、音楽分野では全国表彰の受賞や国内外でのライブ主催を行い、社会課題と音楽を結びつける表現に力を注いでいる。芯のある中音域とソウルフルな表現力を強みとし、演歌からゴスペルまで幅広いジャンルを歌いこなす。国際バカロレア(IB)資格保持者で、現在は留学生ライターとしても活動し、2025年夏からニュージャージーに留学している。

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