
世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、今年12月25日より施行される「こども性暴力防止法」についてご紹介します。
減らない子どもへの性加害
近年、社会全体で「子どもへの性加害」に大きな関心が集まっています。学校や保育園、ベビーシッター、学習塾など、子どもたちが日々を過ごす場所での加害も毎月のように発生しており、問題視されています。
しかし、残念ながら、18歳未満の子どもへの性加害はなかなか減っていないのが現状です。
警察庁の『少年非行及び子供の性被害 広報資料』によれば、児童買春事犯等の検挙件数は2024年に4,850件となり、過去10年間で最多だといいます。また、児童ポルノ事犯についても、検挙件数は2015年から増加傾向にあり、依然として高止まりが続いています。
今年12月、「こども性暴力防止法」が施行へ
そうしたなかで2024年3月、「こども性暴力防止法案(学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律案)」が閣議決定され、国会に提出されました。その3カ月後、同法は成立。いよいよ今年12月25日より、施行されることとなります。
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動画やリーフレットを公開!
\こどもに対する性暴力を防止するため、2026年12月25日より「こども性暴力防止法」がスタートする予定です。
このたび国民の皆様や教育・保育に関わる方々に向けた動画等を公開しました。ぜひご覧ください。
▼詳しくはこちらhttps://t.co/MRLFUHr7gc pic.twitter.com/ECn5DbEIe5
— こども家庭庁 (@KodomoKatei) October 1, 2025
「こども性暴力防止法」は、学校や保育所、学習塾、スポーツクラブなどでの子どもたちに対する性暴力を防止するための制度です。この法律では、不同意性交や児童買春、児童ポルノの所持、提供はもちろん、衣服の上から性的な部位を触る、下着や身体を撮影する、盗撮目的で機器を設置する、子どもに対して卑猥な言動をするといった行為も性暴力として定義づけられています。
対象事業者は、2種類に分かれます。ひとつが、学校や認可保育所、認定こども園、児童養護施設、障害児施設など、法律に則ってさまざまな対応をおこなうことが義務付けられる「義務対象」。もうひとつが、認可外保育園や放課後児童クラブ、学習塾、スポーツクラブなど「認定対象」となる民間事業者です。
事業者に「子どもたちを性暴力から守るための取り組み」を求める
「こども性暴力防止法」の対象事業者には、子どもたちを性暴力から守るための各種取り組みを講じることが求められます。

例えば、性加害の危険を早期に把握するための見守り行動や、子どもとの面談の実施もそのひとつ。あるいは、子どもたちが相談しやすくなるよう体制を整備することも重要です。また、もしも被害発生が疑われる場合には、事業者がしっかりと調査をおこない、被害児童を保護し、支援することも求められます。そもそも子どもへの性加害が起きないよう、業務に従事するスタッフへの研修もおこなう必要があります。
また、この法律では、業務の従事者を採用する際、不同意わいせつや児童買春、児童ポルノ所持といった性犯罪の前科がないかどうかを事業者が確認する仕組みが設けられた点も大きな特徴です。犯罪歴を確認することで、再犯可能性の高い人を子どもに関わる業務から遠ざけることができるようになります。
認定事業者マークも発表
法律の施行に向け、昨年12月25日には、こども家庭庁が同法の認定・法定事業者マークを発表しました。
法律に則った取り組みを適切におこなう事業者は、「こまもろう」と名付けられたマークをパンフレットやWebサイト、名刺、受付、看板、制服などに表示することができます。

「こまもろう」という名称には、「子どもを守ろう」という呼びかけの意味が込められているとのこと。大きな目で子どもをしっかりと見て守るフクロウがモチーフとなっています。
子どもたちが安心して育てる社会をつくるために
子どもへの性加害は、被害を受けた子どもの年齢によっては、それが「被害である」と認識できないケースも多いものです。また、性加害が起きるとき、加害者はターゲットとした子どもの心をさまざまな手口で懐柔する「性的グルーミング」をおこなうことが多いと言われ、子ども自身が違和感を感じても、とっさに対応できない可能性が多々あります。
未来に可能性が大きく開かれた子どもたちを、「心の殺人」とも言われる性暴力から守るためには、周囲の大人の見守りが欠かせません。「こども性暴力防止法」の施行と制度の本格始動によって社会全体で子どもを守る意識が高まり、子どもたちが安心して育つことのできる社会となることを願ってやみません。
Reference:
警察庁『少年非行及び子供の性被害』広報資料
Text:Teruko Ichioka






