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2026年は「AIエージェント」の時代に? AIの次のトレンドに迫る【Steenz Breaking News】

2026年は「AIエージェント」の時代に? AIの次のトレンドに迫る【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、2026年に普及が進むと言われているAIエージェントについてご紹介します。

社会に広がる生成AI

日進月歩で飛躍的な進化を遂げている生成AI。かつては、くわしい知識を持つ人の間で使われるイメージが強いツールでした。しかし、ここ1~2年で状況は一変。最近では、学生から社会人まで、多くの人が利用しています。

実際、総務省の『令和7年版 情報通信白書』によれば、日本で2024年度に生成AIサービスを利用したことのある個人は26.7%だったといいます。世代別にみると、20代では44.7%が生成AIの利用経験があると回答しています。

企業でも活用されており、『令和7年版 情報通信白書』では、資料作成などの何らかの業務で生成AIを利用している企業は55.2%にのぼることが明らかになりました。

次のトレンドは「AIエージェント」

現在広く普及している生成AIは、「テキストで指示を出し、アウトプットを出力させる」というものです。しかしこれから、特に2026年からは、「AIエージェント」が私たちの仕事や生活を支えるようになるかもしれません。

AIエージェントとは、複数のAIモデルや機能を組み合わせることで、ユーザーの指示や目標に対して自ら計画を立て、必要な判断・行動をおこなえるようになったソフトウェアシステムのこと。これまでのAIは人間の指示に基づいてコンテンツを生成する、いわば‟指示待ち”の姿勢のツールでしたが、AIエージェントは受け身でいることはなく、ユーザーの目標達成のために状況変化に対応して動けるのがポイントです。

旅行を例に挙げましょう。例えば、「春休みにおすすめの旅行を提案して」と指示を出したとき、生成AIは春にピッタリの旅行先や旅程、ホテルなどの滞在先のアイデアを文章で出力するだけです。一方、AIエージェントでは、行き先やホテル、交通機関、食事、観光スポットなどを提案するだけでなく、必要な予約をとったり、支払い手続きも代わりにおこなったりしてくれるのです。

現在、生成AIを手がける各社がこうしたAIエージェントの開発に乗り出し、新サービスを打ち出しており、2026年には社会に本格的に普及すると言われています。

AIエージェントの普及で社会はどう変わる?

では、AIエージェントが普及したとき、社会はどのように変わっていくのでしょうか。

まず、人間が担う仕事内容や働き方は大きく変化するかもしれません。例えば、顧客管理や在庫管理、財務会計といったデータを扱う定型業務については、その一部や全体のフローをAIエージェントによって自動化できる可能性があります。そのため、従来の業務区分の一部は人間の実務担当者が不要となり、管理者だけが存在する形となるかもしれません。業務内容によっては、AIエージェントが人間のパートナーとなって、タッグを組んで仕事を担う未来もあり得るでしょう。また、スタートアップの世界では、プログラミングなどをAIに任せることで、メンバーは「社長一人とAIエージェント」といった組織形態でもユニコーン企業に成長するところが現れるかもしれないとも言われています。

日常生活でも、AIエージェントは活躍可能です。例えば、ECサイトなど日ごろ使っているツールにAIエージェントが組み込まれれば、作りたい料理を伝えるだけで、買い物リストの作成から実際の注文、配送の手配までを自動でおこなえます。家事労働の一部を、AIエージェントが担ってくれる未来も十分に実現可能性があります。

そのほかにも、サイバー攻撃への対策や銀行口座の不正対策、住宅ローンの審査過程などでAIエージェントの活躍が見込まれています。

2026年、日本でもAIエージェントは広がりそう

今年、AIエージェントは日本でも広がりを見せそうです。国が国産AIの開発に注力する方針を示していることが追い風となるのはもちろん、現時点でもすでに、国内企業がAIエージェントサービスを開発し、提供し始めています。

また、LINEヤフー株式会社は2025年11月、同社が提供する検索、メディア、金融、コマースなどのサービスでAIエージェントを活用し、さらに利便性の高いサービス構築を目指すことを発表。LINEヤフーのサービスは約1億人のユーザーがいるとされており、同社サービスで導入が進めば、私たちも日常的にAIエージェントに触れることとなりそうです。

ただし、普及には課題も。

さまざまな領域で活用が進みそうなAIエージェントですが、その本格普及にあたっては、課題の存在も指摘されています。

例えば、現在のECサイトの多くは、人間が物品を購入するという前提のもとにサービスがつくられています。人間以外の存在が代理で購買をしたとき、果たして民法などの法律上、契約が成立するのか。この点はまだ専門家の間でも見解が分かれており、今後社会の中で議論が待たれるところです。

また、最近では、アメリカ・マサチューセッツ工科大学などの研究によって、AIの使用で記憶力や認知力が低下する可能性があることが明らかになっています。AIエージェントの普及で仕事などの効率化が進む一方で、人間のパフォーマンスが低下したり、アウトプットの個性や創造性が低下してしまったりすることも考えられます。人間の能力を活かす、人材を育成するという観点でも、社会の中でAIエージェントをどう使っていくべきか、しっかりと考えていく必要があります。

AI領域の技術的な進歩は目覚ましく、AIエージェントを含めた「AI」の存在は、もはや無視できないほど大きなものになっています。2026年はどれだけの進化を遂げるのか。今後も動向を注視していきたいものです。

Reference:
総務省『令和7年版 情報通信白書』①
総務省『令和7年版 情報通信白書』②

 

Text:Teruko Ichioka

 

 

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Teruko Ichioka

ライター・編集

フリーライター。好奇心の強さは誰にも負けない平成生まれ。得意領域もスタートアップ、ビジネス、アイドルと振れ幅が広い。

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