
「気になる10代名鑑」の1173人目は、板谷明香凛さん(19)。世界中の子どもの交流の輪を広げることを目指し、NPO法人の学生メンバーとして活動しています。行動を起こすきっかけはひとりの少女と絵本だったと話す板谷さんに、当時のエピソードや大切にしている考えについて詳しく伺いました。
板谷明香凛を知る5つの質問

Q1.プロフィールを教えてください。
「NPO法人のForum2050の学生メンバーとして、世界の子どもたちをつなげるという目的を持って活動しています。
おもな活動に『Imagine2050』というものがあって、海外の子どもたちと身近な趣味やそれぞれの国の文化の話をしたり、オンラインでいっしょに言葉をつかったゲームをしたりしています。
これまでには、わたしが留学でお世話になったルワンダの人々と、日本の学生をオンラインでつなぐ機会をつくりました。現在はジョージアやバングラデシュの学生や若者を中心に参加してもらっています。
こうした海外の人との交流だけでなく、平和についての講演会や、対話型のワークショップも行っています」
Q2.活動をはじめたきっかけは?
「中学3年生のときに、テレビで見たひとりの女の子です。貧困のために、学校に行かず仕事をしている姿が印象に残っていて。いまのわたしに何ができるだろうと考えて、言語の壁を感じにくい、絵本を描くことにしたんです。
わたしのとって絵本は、毎年の誕生日に母がプレゼントしてくれていた身近な存在で。小学1年生のころに自分で物語を描ける絵本を贈られて以来、物語を創るのが好きだったのもあり、それを思いつきました。
そして、文芸社えほん大賞に創作した物語を応募したら、ストーリー部門特別賞をいただけて。それが、自分の行動で社会とつながることができたという初めての経験だったんです。そこから、もっとアクションを起こしていこうという気持ちが芽生えました」

Q3.活動をしている中で、印象的だった出来事は?
「高校2年生の8月に、トビタテ!留学JAPANでルワンダに3週間留学したことです。
現地の、若いシングルマザーとその子どもたちに、それぞれ絵を描いてもらって発表し合ったり、日本の会社から廃棄予定のシールを大量に届けてもらい、それを使って遊んだりしました。ルワンダではシールが身近ではなかったようで、まず剥がし方から伝えながらいっしょに取り組みました。
首都のキガリに滞在していたのですが、一見きれいな道の一本裏を行くと広がるスラム街に、格差を目の当たりにして。他にも、わたしはルワンダの子どもたちを笑顔にしたいという思いで渡航したのですが、彼らはすでに笑顔で満ち溢れていたことも印象に残っています。自分のそういった先入観を改めるようになったことも、いい経験でした」

Q4.活動のなかで、大切にしていることは?
「Forum2050の活動で、留学で学んだことを伝えたり平和についていっしょに考えてもらう講演をおこなうことがあるのですが、自分の言葉で話すことを大切にしています。他の人に伝えようとするなかで、自分の考えも変わっていく感覚があって。なので、そのときに感じたことを素直に口に出すことを意識していますね。
母から影響を受けていることもあります。母は4年前にがんを告知されていて。手術や治療で大変なこともあると思いますが、変わらず明るく前向きに行動していて。『人生は一度きりしかないから』と話してくれたことが、一歩を踏み出すときに、わたしの背中を押してくれています」

Q5.将来の展望は?
「Imagine2050を通して、背景の違う子どもたちが、お互いの未来への想いを共有できる場所をつくりたいです。
あとは、人生の共有の機会をもっと広げていきたいですね。活動を通じて大人の話を聞いて感じるのは、講演のような大がかりな機会が少ないだけで、世の中にはさまざまな経験をしてきた人がいるということ。そんな人たちが、気軽に自分の経験を記録して、それを世界中の子どもが見れるというシステムがあれば面白いんじゃないかと思います。
将来なりたい職業は決まっていなくて。最近、自分が思っていたよりもいろいろな職業が世界を繋いでいるということを知ったからこそ、進路を0から考え直しています。ですが、絵本を世に出して、それを通じた活動ができたらいいなとは考えています!」
板谷明香凛のプロフィール
年齢:19歳
出身地:東京都
所属:津田塾大学、NPO法人Forum2050
趣味:旅
特技:沢山食べること、沢山寝ること
大切にしている言葉:Better Late Than Never
板谷明香凛のSNS
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Photo:Nanako Araie
Text:Yuzuki Nishikawa






