
※今回の記事は少し重めの内容です
こんにちは。2025年8月からアメリカに留学しているAiです。
11月は本当に大変な1ヶ月でした。試験期間はいったん落ち着いたものの、課題と復習が一気に押し寄せ、最初の週から風邪をひいてしまいました。その後も体調を崩すことが続き、精神的にも身体的にも辛い期間になりました。
体調を崩した大きな理由は、現地での人間関係といくつかの出来事です。
対人関係、自己主張と距離感を保つ難しさ
#5:アメリカで驚いた7つのことでも少し触れましたが、対人関係における自己主張や距離感の取り方がとても難しく感じました。アニメ好きの人が勝手に理想像を押し付けてくる負担や、日本人が学内に2人しかいないために、わたしが日本やアジアを代表して話さなければいけない場面も多く、常に期待に応えなければいけないようなプレッシャーを感じていました。
また、LGBTQ+ への理解が進んでいる環境だからこそ、同性同士でも距離感に気を配る必要があり、その点でも気疲れしてしまいました。こうした負担が積み重なり、最終的には精神的に消耗してしまったようです。加えて、隣の寮で起きた盗撮事件、ヒーター使用による頻繁な停電、暖房の故障、ルームメイトとの意見の食い違いなど様々な事件が起きました。さらに大きなダメージとなったのは、学内で起きたとある事件でした。
学内で起きた事件
事件当日、わたしは久しぶりにひとりの時間を満喫しようと、学内のカフェで注文した紅茶を受け取りに行っていました。しかしいつもは学生で賑わう通学路もカフェも、なぜか人がおらず、異変を感じたんです……。その直後に学校から「避難しろ。詳細は後で。」というメールが届き、キャンパス全体が封鎖されました。
当時ひとりだったわたしは、パニックになりながらも、慌てて近くのトイレに駆け込み隠れました。警戒アラートが解除されるまでの約1時間、トイレの個室に震えてこもりながら過ごしました。後日聞いた話によると、武器を持った男性が生徒数名を寮の中で脅し、その後学内に逃走したとのことでした。
犯人が無事捕まったことをニュースで知った時は本当に安心しました。しかし「これは、日本でも起こりかねない」と感じました。自分が平和ボケしていたことを認識したと同時に、外に出ることへの恐怖心が芽生えてしまいました。

翌日からは、事件のトラウマで2日間授業を早退し、友人からの遊びの誘いも断り、完全に心を閉ざした1週間を過ごすことになってしまいました。普段は辛いことがあっても寝たら忘れるタイプのわたしですが、積もりに積もったストレスが限界を迎えて、爆発してしまいました。
度重なるストレスで頭を抱えていましたが、わたしは「周りの人に頼る」ことによって少しずつ回復していきました。日本にいる友人に相談したり、不快に感じたことには「やめてほしい」とはっきり伝えたり……。その期間は、自分をできるだけ甘やかし、マイペースに過ごすことを大切にしていました。自炊や古着屋巡りを息抜きにし、思い切って冬休みの日本行きの航空券を予約したことも大きな支えになりました。そうした積み重ねで、ようやく心身ともに回復することができたのです。
この経験から、「ストレスは焦らずひとつずつゆっくり解消すればいいこと」、そして「困ったときは人に頼っていいこと」を学びました。

ストレス発散法
重い話が続きましたが、アメリカ留学中ならではのストレス発散方法は沢山あります! わたしのおすすめは古着屋さんで掘り出し物を探すことやアジアンスーパーに行って日本食を購入すること。そして何より、わたしの大好物でもあるかき氷を食べること!
わたしのおすすめは、Mango Mango(マンゴーマンゴー)というお店! このお店は2013年にニューヨークのチャイナタウンに誕生したお店で、現在では全米に30店舗以上を展開する人気のカフェです。名前の通りマンゴーが有名ですが、他にも抹茶、チョコレートや黒胡麻など、様々なアジアのスイーツが楽しめます。中でもおすすめは、定番のマンゴータピオカかき氷! お世辞抜きでほっぺたが落ちるほど美味しくて、あっという間に常連客になってしまいました(笑)
他にもアメリカには、美味しいタピオカ屋さんで有名なカンフーティーや、日本ではなかなか楽しめないドリンクやアイスが楽しめるハーゲンダッツもおすすめです!!
大学生活でも、インドの友人から人生初のヘナタトゥーをペイントしてもらったり、ピアノがある防音室で歌ってピアノを弾いたり。おしゃれをしてキャンパス内の紅葉の木の前で写真を撮ったり、夜中に共同ラウンジでみんなでラーメンを食べながらお話ししたり。人生初のアフレコと映画のサウンドを作るために、外で録音しに行ったり。そんな楽しい日々もストレス発散になっています。

まとめ
いろんなことが一気に押し寄せた11月でしたが、無事に回復できて本当によかった……。しばらく不安な気持ちでひとり過ごしたことで、両親への感謝を改めて感じました。いつもわたしを応援してくれて、今回の留学にまで送り出してくれて、新しい経験の機会を与えてくれて……。これからはしっかりと「ありがとう」を伝えようと思いました。
普段は照れくさくて中々親に感謝をしっかり伝えられていない……(泣)と感じる方、この記事を読まれている中にもいらっしゃるかもしれません。様々な事件が起こった11月を終えて、「いつ何が起きるか分からない」と感じたからこそ、普段の何気ない日常や平和だった日本での生活に感謝を実感できました。
Ai(渡邉亜衣)のプロフィール
北極に魅せられた国際活動家であり、音楽を軸に生きる表現者。17歳で訪れたグリーンランド最北のカナック村での経験をきっかけに、気候変動や地域社会への関心を深め、2023年にはドバイで開催された「COP28」に登壇し、現地の声を国際社会に届けた。音楽の分野では、国内外でライブを企画・出演しながら、社会との接点を模索。現在は国際バカロレアの知見を活かし塾講師として働く一方、大学で自らの活動をさらに深めている。






