Teen's Snapshots

いましか書けないものを残したい。コンプレックスを支えた読書をきっかけに創作活動を広げる高校生【藤野忍・17歳】

いましか書けないものを残したい。コンプレックスを支えた読書をきっかけに創作活動を広げる高校生【藤野忍・17歳】

「気になる10代名鑑」の1155人目は、藤野忍さん (17)。文筆活動を通じて自分の世界を作り上げる傍ら、演劇にも興味を持って活動しています。心の支えだった読書をきっかけに、活動の幅を広げる藤野さんに、これまでの活動や将来の展望についていろいろ聞いてみました。

藤野忍を知る5つの質問

Q1.いま、いちばん力を入れている活動は?

小学生から現在に至るまで執筆活動を行っていて、おもに小説を書いています。もともと読書が好きだったこともあり、自分しか書けないものを残したいと思いながら、日々執筆をしています。

また、高校では演劇を専攻していて、小説の執筆の他には舞台のディレクションなどにも挑戦しています」

Q2.活動を始めたきっかけは?

「本の虫だったからです。

小学生の頃、わたしは容姿や性格に大きなコンプレックスを抱いていました。そんなわたしの心の支えが読書で、文字という記号を紡ぎ合わせることによって、自分だけの世界を作り上げることのできる小説に強く惹かれていきました。

楽しさの延長で書き始めた小説ではあったものの、中学生の頃には文学賞を受賞することができ、わたし自身を認めてあげることのできるものになりました」

Q3.活動するうえで、大切にしていることは?

「“いまのわたしにしかつくれないもの”をつくっています

0歳の頃のわたしといまのわたしとでは、感じ方は全く異なります。その感性を想像することはできても、もう全く同じ感性で世界を捉えることはできません。

いずれ見えなくなってしまうものだからこそ、いま表現したいことを表現して、この感性を残していきたい。そう思いながら創作しています」

Q4.活動する中で、印象的だった出会いは?

「以前通っていた高校の先輩です。

わたしは高校を転校した経験があります。当時のわたしが通っていた高校の厳格な校風にうまく馴染むことがで着ない時期がありました。そんな高校生活の中でも一番楽しみだったのが、演劇部での活動で。

そこで出会った先輩は、わたしの小説を読んでくれて、たくさんポジティブな感想をくれた方でした。ネット上で自分の小説に対して心無いコメントを受けた経験をしたことがありました。そんな中でその先輩は『すごく面白かったよ』とか『早く続きを読みたい』といったポジティブな感想をくれて、より一層執筆活動のモチベーションが上がりました」

Q5.今後の展望は?

演劇を通した情操教育に携わっていきたいです。

いまは小説に加えて、演劇教育にも興味を持っていて。演劇教育とは、登場人物の心情を読み取ったり、チームで力を合わせてひとつの作品を作り上げたりと、演劇の過程における情操教育のことです。

日本ではまだ馴染みのない教育手段ではありますが、わたしは演劇には人を育てる力があると考えていて。小説の執筆と並行して、演劇を通した情操教育の発展にも関わっていきたいと思っています」

藤野忍のSNS

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藤野忍のプロフィール

年齢:17歳
出身地:神奈川県海老名市
所属:神奈川総合高等学校舞台芸術科、ホールスタッフ
趣味:観劇、小説執筆
特技:作文

Photo:Nanako Araie
Text:Taisei Sawamura

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SawamuraTaisei

ライター

青山学院大学文学部在学中。 構造化と言語化をこよなく愛する21歳。 趣味は小旅行で、夏には瀬戸内うさぎ旅を決行。 12球団本拠地制覇と47都道府県制覇を目標に日々歩みを進める。

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