
「気になる10代名鑑」の1144人目はSoraさん(17)。高校で美術を専門的に学ぶ傍ら、Instagramで白黒のペン画を発信しています。Instagramは単なる発信先ではなく、作品の世界観の要素としてフル活用するSoraさんに、アイデアの源や将来の目標など、詳しく聞いてみました。
Soraを知る5つの質問

Q1.いま、いちばん力を入れている活動は?
「ペンを使って白黒の絵を描き、Instagramで発信しています。
ただ、わたしの場合は、絵を発信するためのツールとしてInstagramを使っているのではありません。作品ごとに音楽をつけたり、ストーリーではさらに画面内でデコレーションして投稿したりしていて、Instagramという媒体ごと、自分の世界観を表現する方法のひとつとして使っています。
白黒の絵を見ていると、黒の部分に意識が向くことが多いと思うのですが、わたしは余白を使って表現をしていく過程がとても好きです。『2色しか使っていない』と言われればその通りなのですが、ペンの筆圧や重ねる回数で濃淡を表現できますし、またペンでは表現しきれない、淡い色合いを鉛筆で付け足しするのも面白いなと思っています」
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Q2.活動をはじめたきっかけは?
「幼い頃から絵を描くことに対する意識が、他のものとは違って強くあって。いま通っている学科も、絵を描くということを意識した上での選択でした。あとは、両親がそれぞれ美大を出ていたので、なんとなく自分もその道に進むのだと考えていた節もあると思います。
Instagramで発信するようになったのは今年の4月からです。現在のペン画のスタイルになったのも、そのタイミングでした。それまでは自分のスタイルが決まっていなかったので、抽象的なデザインを考えたり、画材を変えてみたり、描く対象も、方法も、いろいろな方向性を試していたんです。鉛筆のみで描くと落書き感が出てしまったり、細いペンで繊細に描くと、写真に撮ってスマホの画面でみたときのインパクトが薄れてしまったりなど、悩むポイントが沢山ありました。
自分の描きたいモチーフと、Instagramでの発信という方法に最適な画材を沢山試して、結果的には地元の文具店で売っている、いたって普通のペンに落ち着きました」
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Q3.活動の中で、悩みがあれば教えてください。
「白黒の表現だけで絵を描いている中で、お花など、モチーフによってはカラフルな色を付け加えたくなるときがあります。
絵を描くにあたって、想像力や知識を蓄えるために散歩をするのですが、そのときに出会った植物の色鮮やかさや造形の美しさに心を惹かれることがよくあります。でも、実際自分の手で再現してみようとすると、なかなか思い通りにはいかなくて。
また、学校の美術系の授業で平面構成というものがあり、これは色の組み合わせがとても重要なのですが、わたしはなかなか色の組み合わせを思いつくことができず、周りの人と比較してまだまだだなと感じることがあります。
もちろん、自分の白黒の絵が大好きなので、そのスタイルを極めていきたいという気持ちがいちばんにありますが、色を自由自在に使いこなせたらもっと表現の幅が広がるだろうなと思います」

Q4.活動をしている中で、印象的だった出来事は?
「絵の発信を始めてから、学校で密かに憧れていた先輩から素敵な絵だと褒められたことがとても嬉しかったです。自分が作品を作るときに、インスピレーションを得るほど憧れていたひとだったので、発信をしていてよかったなと思いました。
また、同じようにSNSで活動している海外の画家からメッセージをもらったことも印象的です。まさか自分の絵が海外に届くとは思っていなかったですし、さらに素敵な言葉までもらえて、驚きつつも、もっと頑張ろうと思えました」
Q5.将来の展望は?
「絵を描き続けて、国を問わずに交流を深めることをしたいと思っています。
ただ、絵を描くことを学問として考えたり、お仕事にするということは考えていません。高校に入って、絵を描くことを専門的に学ぶ中で、生活や趣味の一部として、描くことを楽しめたらいいなと思うようになりました。
いまはとにかく英語の科目が楽しいのもあって、将来的には外国へ行きたいです。自分の絵のアイデアの源であり、文化が好きなアメリカやイギリス、オランダなどにも興味がありますね。まずは、留学制度がしっかりしている大学に入学して、学生生活を楽しみつつ、絵を描くことや、Instagramでの発信を続けていこうと思っています」

Soraのプロフィール
年齢:17歳
出身地:神奈川県
所属:神奈川総合高等学校
趣味:おしゃべり
特技:ペン画
大切にしている言葉:始まれば終わる
SoraのSNS
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Photo:Nanako Araie
Text:Manami Tanaka






