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アフリカに移住した二十代は毎日何を食べている!? Hao in UGANDA #08【Steenz Abroad】

アフリカに移住した二十代は毎日何を食べている!? Hao in UGANDA #08【Steenz Abroad】

今回の”Hao in UGANDA”は、わたしが移住したウガンダで、普段どんなご飯を食べているのか紹介します。

わたしが人生で渡航した国のうち、ウガンダは最も食べ物がイマイチ。東アフリカで食べ物はお腹を満たすものであるという認識が強いため、「美食」の概念が存在しないような気がします。「美味しい食べ物を求めるのは、もともと生活に余裕のある人がすること」という感じでしょうか。

また、ウガンダ料理はレパートリーが非常に少なく、北部に行けば北部の料理を食べることができますが、基本的に首都のカンパラにいる限りはどこのレストランに行っても同じような料理を提供しているため、メニューを見なくても注文できるのです。(そもそもローカルレストランにメニューが置かれていることはあまりない)

わたしにとっても、住む国を決める上で「食」はかなり優先順位が低かったので、そこまで気にしていませんでした。でも、アフリカで4年も過ごして、さすがに食べ物には飽きてきたので、日本に帰った際には、大量の調味料を購入して、毎日自炊しています。

レパートリーは、和、洋、中、ローカルさまざまで、基本的にハウスメイトや友人の分も作るので、みんなに美味しく食べてもらえる料理を作ることが多いです。ウガンダ人に人気の料理はカレーライスやシチュー、ラザニア、タコス、パスタ、ミネストローネ、チャーハンなどです。

ただ、頻繁に停電があって、冷蔵庫に長く食材を保管することは不可能なので、週に3回ほどマーケットで野菜やフルーツ、卵、豆を購入します。でも、野菜の種類も日本のスーパーに並んでいるように種類が豊富なわけではないので、飽きないように調理の仕方を工夫しつづけたら、新たらしい料理のレパートリーが増えてきました。ちなみに、新しい料理に挑戦するときは日本のレシピを参考にしても手元にない材料ばかりなので、インドやトルコなど海外のレシピサイトを見るようにしています。

ひとり分を作るときは、普段ウガンダ人が辛くて食べられないような火鍋や辛い麺料理を作っています。料理は大好きなので毎日続けても苦になるどころか、限られた材料でどう理想の味を再現できるかを楽しんでいます。いつだって恋しい日本食の味を再現するために、サバ缶や醤油、昆布出汁などはとても重宝しています。

ちなみに、外食をするときにわたしがよく食べるのは、インジェラです。「テフ」と呼ばれる酸っぱいクレープのような主食で、ヤギ肉や野菜、ソースなどのおかずをくるんで食べるエチオピアの国民食です。近所にエチオピア・エリトリア人街があり、彼らの料理は手が込んでいて、わたしはウガンダ料理よりもよっぽど美味しいと感じます。ついでにエチオピアコーヒーやソマリア人街の目が覚めるほど甘いチャイをいただきます。

ウガンダ料理は、レパートリーは少ないですが、グリルで焼いたチキンや定番のロレックス(オムレツをチャパティで巻いたもの)などのストリートフードもあります。わたしのお気に入りはチコマンドと呼ばれるチャパティに豆のスープを混ぜた料理です。値段はなんと80円くらいです。

富裕層に人気な外食というとピザやハンバーガー、唯一あるチェーン店のKFC、お洒落なカフェといった選択肢もあります。誕生日パーティーやデートではこういった場所が好まれることが多く、値段は日本とほぼ変わらない印象です。ストリートフードと20倍近く値段が異なるのは、アフリカらしい一面かもしれません。

ウガンダにいて食自体への期待は下がりましたが、「味」だけが全てではないと気づくようになりました。たとえば、野菜を購入するときはマーケットで野菜を売るアフリカンママと会話しながら買い物し、米や豆を購入するときはまた別の人とのコミュニケーションが発生します。日本で無人レジのあるスーパーで誰とも会話せず買い物を終えるのではなく、少し効率が悪かったとしても、誰かに挨拶をしてコミュニケーションをとりながら買い物するのはとても良い気分になります。また、野菜やフルーツの形は歪んでいても、日本より農薬が少なかったり、食材本来の味が濃かったりします。

こんな感じで、食材の調達が不便でも、食の本来の大切さを思い出させてくれるのが良さなのではないかと思います。

次回は「ウガンダに移住した20代はどう遊ぶ!?ヴィクトリア湖でパーティーも!」を紹介します。

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Hao Kanayama

ライター

16歳、初アフリカ大陸上陸。19歳、アフリカ10か国放浪。20歳、ウガンダ移住。ウガンダの現地の会社とNGOの職員として、ストリートチルドレン、シングルマザー、薬物中毒者、孤児の支援を行う。不条理で不都合な世界だけど、その先にある希望を求めて歩き続ける、アフリカの人々の暮らしをわたしの目線から伝え続けたい。少数民族と木登りとテクノがスキ。

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