世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、6月1日から始まった「環境月間」にあわせ、各企業でおこなわれている取り組みについてご紹介します。
6月は「環境月間」。日本の提案で制定された世界共通の記念日も
今週木曜日、6月5日は、国連が定めた「世界環境デー」でした。これは世界各国の政府が連帯して環境問題に取り組もうとした初めての会議である「国連人間環境会議」が、1972年６月５日からスウェーデン・ストックホルムで開催されたことにちなんでいます。
実は、この6月5日を「世界環境デー」にしようと提案したのは日本です。日本の環境省は、6月5日だけでなく、6月全体を「環境月間」と定め、環境保全への関心と意欲を高める取り組みを呼びかけています。
この呼びかけに、行政はもちろん、大手小売業も参加。各社がさまざまな活動を通して、社会や生活者の環境への意識向上を図っています。大手小売業は多くの人々にとって身近な存在であり、影響力も大きいため、こうした取り組みは非常に重要です。
そこで今回は、「環境月間」にまつわる大手小売各社の取り組みをいくつかご紹介します。
イケア・ジャパンは買取り価格アップでリユースを促進！
スウェーデン発の家具・雑貨ブランド、イケア・ジャパンは、環境月間に合わせて6月を「サステナブル月間」に設定しています。
「地球によいことを続けましょう」をテーマにした取り組みのひとつが、IKEA Familyメンバー向けに提供される、家具の買取価格が通常の30％アップになるキャンペーンです。買取られた家具は、イケアストア（大型店舗）内のサーキュラーマーケットで再販される仕組みとなっています。環境負荷が低いリユース製品。積極的に利用したい取り組みですね。
もうひとつの取り組みは、2025年6月5日（木）開催されたライブコマース「イケアライブ」です。ここでは、健康的でサステナブルな暮らしを実現するアイデアや商品が紹介されました。プラスチックのリサイクル材料が50%以上使われている「TRÖSKNING/トロスクニング ふた付き容器」をゴミの分別に使用するアイディアや、再生＆リサイクル可能で耐久性に優れた竹を使った「IKEA 365+ 食品保存バスケット ふた付き」などが紹介されました。環境負荷を抑える工夫が施された商品が多数あるので、店頭やオンラインで商品を選ぶときの参考にしてみてください。
また、6月13日（金）20:00〜放送予定のイケアライブでは、6月7日（土）に行われたセミナー『WWFと考えよう！暮らしのなかの気候変動』のダイジェスト版が放送される予定です。WWFジャパン（世界自然保護基金ジャパン）とともに「地球にちょうどいい暮らし方」について考えたこのイベントは、ぜひチェックしておきたい内容です。
LOFT では３つのテーマを掲げた売り場を展開！
さまざまな雑貨を取り扱うロフトでは、6月を「LOFT GREEN PROJECT 2025」と位置づけています。全国のロフトおよびロフトネットストアでは「LOFT GREEN PROJECT SUSTAINABLE BEAUTY&LIFE 2025」を開催。このプロジェクトでは、「環境への配慮」「人・地域・社会への配慮」「回収リサイクルプログラム」の3つのテーマに沿って、売場づくりがおこなわれています。
「環境への配慮」のテーマでは、プラスチックの削減や自然素材使用など、製造過程での環境負荷を抑える工夫が施された商品を紹介しています。「人・地域・社会への配慮」では、障害のある作家によるアート作品と傘ブランドとのコラボ商品など、社会的意義のあるアイテムがラインナップされています。
「回収リサイクルプログラム」では、化粧品容器や繊維製品、ロフトの取引先が主導する筆記具などのプラスチック回収といった取り組みが各店舗で実施されています。回収された素材の一部は、買い物かごやエコバッグとして再利用・販売されています。
地域ごとの取り組みで身近な活動を促すイオンモール
全国に展開するイオンモールでも、環境月間を設定し、環境への取り組みをおこなっています。
全国のイオンモールで開催されているのは、「ＭＹボトルデザインコンテスト」です。マイボトルのデザインを募集し、優秀作品を選出するこの企画では、応募作品の中から抽選で1,000名に、自分のデザインをあしらったボトルがプレゼントされます。自分で描いたマイボトルなら、きっと愛着が湧き、毎日持ち歩きたくなりますよね。
さらに、各地のイオンモールでは、その地域ならではのユニークな取り組みをおこなっています。東京都のイオンモールむさし村山では多摩産の木材を利用したワークショップが、千葉県のイオンモール八千代緑が丘では、八千代市職員と一緒にごみの分別を学習できる体験会が開催されます。みなさんの近所のイオンモールでも、さまざまな取り組みがおこなわれていると思うので、ぜひ調べてみてください。
大手の取り組みで「環境月間」をもっと身近に！
イケア・ジャパンの取り組みテーマ「地球によいことを続けましょう」が示すように、環境へのアクションは「続ける」ことが何より大切です。そのためには、身近な小売店が環境に関する取り組みを行い、その情報を発信していくことが、社会全体の環境意識を高める大きな流れにつながると感じます。近所の小売店では、どんな取り組みがおこなわれているか、ぜひチェックしてみてくださいね。
Text：Itsuki Tanaka
