3月8日は国際女性デー。多様な女性が自分らしく輝ける社会を目指すイベント『第5回 WEHealth2025』をレポート【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、女性エンパワーメントイベント『第5回 WEHealth2025』の模様をお伝えします。
女性エンパワーメントイベント『WEHealth』ってどんなイベント?
3月7日〜9日の3日間、東京・WITH HARAJUKUで『第5回 WEHealth2025』が開催されました。主催は、女性活躍支援やフェムテックサービスの立ち上げ支援をおこなう株式会社ステルラです。
昨年は延べ2,300人が来場したこのイベント。今年は「エンパワーメント」をテーマに掲げ、女性が抱える幅広い課題に向き合いました。株式会社ステルラの西史織さんは今回の開催趣旨について、「これまでフェムテックを中心にイベントを展開してきましたが、より多くの課題やニーズがあることに気づき、女性のエンパワーメントへとテーマを広げました」と語ります。
また、西さんは「本イベントはミレニアル世代の女性を主な対象としていますが、生きづらさを感じたり、周囲と自分を比べて悩んでいるSteenz世代の皆さんにも参考になるコンテンツが多いと思います」とメッセージを寄せました。
アップデートされた『第5回 WEHealth2025』では、エリアごとの出展ブースや体験型コンテンツが充実。筆者が実際に体験した内容をリポートしていきます!
会場には、さまざまなテーマの出展ブースが。
『第5回 WEHealth2025』では、企業や団体のブース担当者と来場者が直接対話できる場が設けられ、多彩な出展内容が注目を集めていました。
「フェムケア・フェムテック」のブースでは、カウンセリングから処方までをWeb上で完結させられるオンライン漢方相談サービス『わたし漢方』が、悩み別の漢方の効能などをパネル展示によってわかりやすく紹介していました。
「メンタル&ウェルネス」のエリアでは、パラマウントベッドわたしとねむり研究所が「女性の睡眠」をテーマにしたカウンセリングを実施。質の高い睡眠に関する具体的なアドバイスが多くの来場者の関心を集めました。
さらに、包括的エンパワーメントの出展として注目を集めたのは、性暴力被害者支援情報プラットフォーム「THYME(タイム)」。被害者本人だけでなく、周囲の人も相談できるサービスが展開され、まだ表面化していない問題に寄り添う姿勢が印象的でした。
未来へのヒントをもらえたトークセッション
また、イベント期間中には、計12回のトークセッションが実施されました。「包括的エンパワーメント」をテーマとしたトークセッションでは、ライター・編集者の福田フクスケさん、山田進太郎D&I財団 / COOの石倉秀明さん、ライターの安心院彩さんが登壇。男女の賃金格差や家事育児での役割分担、日頃のコミュニケーションのあり方などを切り口に、「ジェンダー平等」について考えました。
例えば、大人数が集まる場でハラスメントにあたる発言があったときには、「空気を乱してしまうのでは」と違和感を飲み込むのではなく、勇気を持って当事者や首位の人たちがその場で声を上げることの重要性が語られました。また、石倉さんは「日本では、学力やスキルなどの能力に男女差はないというデータがあるにも関わらず、女性が自己の能力より低い業務にアサインされる確率が高いと言われています。そうした構造が社会の中にあるために、女性が自信を持ちづらい傾向があることを知ってほしい」と力を込めて語ります。
セッション全体を通して発信された「性別にとらわれることなく、すべての人がともに手を取り合い、課題を解決していくことの大切さ」は、会場にいた大勢の参加者の胸を打ちました。
ジェンダー平等について考えるきっかけに
世界経済フォーラムが発表する「ジェンダー・ギャップ指数」において、日本は2024年時点で146カ国中118位です。特に政治経済分野での遅れが指摘されています。普段はジェンダーについて話しにくいと感じる人も、今回のイベントをきっかけに、友人や家族とジェンダー平等について語り合ってみてはいかがでしょうか。
Text:kagari