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「平成女児カルチャー」が大人気!ブームが起きているのはなぜ?【Steenz Breaking News】

「平成女児カルチャー」が大人気!ブームが起きているのはなぜ?【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、現在ブームを巻き起こしている「平成女児カルチャー」についてご紹介します。

いま、「平成女児カルチャー」が大ブーム!

2019年5月に元号が変わり、令和がスタートしてから約7年。ひとつ前の元号である「平成」が少しずつ遠ざかっていくなか、いま、「平成女児カルチャー」に再びスポットライトが当たり、大きな人気を集めています。

平成女児カルチャーとは、平成時代に女子小学生の間で人気のあったブランドや文房具、玩具、キャラクター、漫画・アニメ作品などを総称した言葉です。例えば直近では、今年のバレンタインシーズンに「平成女児チョコ」という言葉が話題になったのは記憶に新しいかと思います。SNSでは、カラースプレーやアラザン、カラーシュガーなどを使って、色鮮やかなかわいらしいチョコレートを作った人が続出していました。

また、数年前からは、「たまごっち」が再び人気を博しています。たまごっちは、1996年11月に初めて発売された、キャラクター育成ができる玩具です。発売当初は日本中で大ブームとなりました。当時5歳だった筆者も、周囲の多くの友だちがたまごっちを持っていたことから、両親や祖父母におねだりして買ってもらったのをよく覚えています。そのたまごっちが2024年8月と11月、赤外線通信ができる「祝ケータイかいツー!たまごっちプラス」のリバイバル版「Tamagotchi Connection」を発売すると、先行予約のタイミングでは、大手家電量販店のECサイトがサーバーダウンするほどの注目度に。また、チロルチョコや雨具メーカー、音楽フェスの『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024』とのコラボレーション商品も2024年に相次いで発表しており、昨今たまごっちがいかに多くのファンを集めているのかがうかがえます。

平成女児が憧れたファッションブランドも復活

「ANGEL BLUE(エンジェルブルー)」や「mezzo piano(メゾピアノ)」、「pom ponetto(ポンポネット)」、「DAISY LOVERS(デイジーラヴァーズ)」など、平成女児が憧れたファッションブランドも、しばらく百貨店などで目にする機会がなくなっていましたが、近年復活を遂げました。いまでは各ブランドの公式キャラクターを使った、大人向けの雑貨シリーズなどが展開されています。

また、今年2月には、東京・ルミネエスト新宿で「ニュートロ with ナルミヤキャラクターズ ~ウチらの平成がアプデしてカムバ!?~」というキャンペーンが開催されました。このキャンペーンではポップアップショップなどが設置され、グッズなどを求める女性で連日賑わいを見せていたようです。

20~30代だけでなく、Z世代にも人気

こうした平成女児カルチャーブームの特徴は、平成当時に小学生時代を過ごした20〜30代の女性だけでなく、10代も含んだZ世代にもヒットしていることにあります。

実際、SNSでは、10代の娘が平成カルチャーにハマっているという保護者の投稿を見かけますし、Steenzで記事を執筆しているZ世代のライターの中には、平成女児の間で流行った「シール集め」にハマっているという人も。また、Steenzでは以前、平成カルチャーについて発信する活動を展開中という方を取材したこともあります。

なぜリバイバル?理由のひとつは「Y2Kブーム」

そのように、いま多くの世代から支持を集めている平成女児カルチャー。なぜ、令和も7年が経とうとしているいま、ブームが起きているのでしょうか。

理由のひとつとして挙げられるのが、2019年頃に始まった「Y2Kブーム」です。2018年頃から1980年代のカルチャーに熱い視線が注がれるなか、2019年頃から、ファッションにおいて2000年代のスタイルが再注目されるようになりました。

その「Y2K」のトレンドは、NewJeansなどのK-POPアーティストを通じて、日本でも多くの人に波及。幅広い世代が平成文化に親しみを覚えるようになっていた中で、平成女児カルチャーの人気が再燃したと言えるのです。

SNSの拡散力も強く影響している

SNSの拡散力の高さも、今回のブーム拡大に一役買っていると考えられます。冒頭で紹介した「平成女児チョコ」はTikTokやXを通じて多くの人に拡散され、支持を集めていました。

また、SNSを眺めていると、「#平成女児カルチャー」「#平成女児」「#平成女児界隈」といったハッシュタグとともに、多くの人が平成時代に流行ったさまざまなグッズの購入報告や、当時の女子小学生の1日を再現した写真や動画を楽し気に投稿している姿が見受けられます。

平成時代の空気感も人を惹きつける要因に?

さらに、平成時代のカルチャーがまとう空気感も、多くの人を惹きつける要因になっているのかもしれません。

SNSなどでは、平成時代の世の中や人が持っていた“ポジティブさ”の魅力を語る人も。少し前から、自分の意志を貫き、常にポジティブな「平成ギャル」のマインドがZ世代を中心に支持されていますが、そうした平成ギャルに代表されるような「平成時代の明るい空気感」が、現在の社会において再評価されている側面もありそうです。

平成女児カルチャーが大ブームとなっている背景を探ってみると、現代社会ならではの流行の広がり方や、暗いニュースも多く耳に入ってくる現在の世の中で人々が求めるものについて考えることができました。

TextTeruko Ichioka

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Teruko Ichioka

ライター・編集

フリーライター。好奇心の強さは誰にも負けない平成生まれ。得意領域もスタートアップ、ビジネス、アイドルと振れ幅が広い。

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