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夢はお坊さん。カナダ留学での気づきを原動力に、大阪万博で「坐禅体験会」を企画中【孝祥・16歳】

夢はお坊さん。カナダ留学での気づきを原動力に、大阪万博で「坐禅体験会」を企画中【孝祥・16歳】

気になる10代名鑑」の924人目は、孝祥こうしょうさん(16)。実家が禅宗のお寺であることから、ZEN(禅)を世界に広げるための活動をおこなっています。カナダ留学で現地のZENの浸透について驚いたと話す孝祥さんに、活動についてあれこれ聞いてみました。

孝祥を知る5つの質問

Q1. いま、力を入れていることは?

「ZENを世界に広めるというテーマで活動しています。

いまは、一人ひとりが自分の課題を持って探求していくことをテーマとした『C-rits』という学内の団体が、活動のフィールドです。昨年の夏には、札幌ドームで開催される『環境広場さっぽろ』というイベントに出店して、坐禅体験会を開きました。今年の大阪万博にも付属の立命館大学のブースで出店する予定なので、いまはその準備に向けて頑張っています」

Q2. 活動をはじめたきっかけは?

中学3年生のとき、学校の研修で、ニュージーランドに3週間ほどホームステイに行ったことです。もともと、勉強と部活にプラスアルファで何かをしたいっていう思いがあったんですけど、中学時代がちょうどコロナの時期だったので、そもそも授業もオンラインだったし、学校祭とかも規模が縮小されていて……。ニュージーランド研修は、貴重な学外での活動だったんです。

初めての海外でもあったので、食べたことのないようなものを食べたり、いろんな人に出会ったりっていう経験が魅力的だったし、何より、学校の外へ飛び出して活動する楽しさを実感することができました。そんなとき、学校の先生に『トビタテ!留学JAPAN』を勧めてもらって、応募したことが、いまの活動につながっています」

Q3.どんなことをテーマに活動をおこなっていますか?

「トビタテに応募するとき、自分にしかない特性を生かしたことがしたいっていう想いがあって。自分は実家が禅宗のお寺なので、そこに着目して『ZENを世界に広げる』というテーマを設定しました。

自分もそうなんですけど、現代ってみんなやることに追われていて、常に考えごとをしちゃうじゃないですか。でも、坐禅をすることによって、何も考えない時間をつくることができるんです。だから、海外の起業家とかも、アイデアを整理したいとき、坐禅をしているみたいで。

大阪万博で開催する坐禅体験会では、映像やVRを使ってわかりやすく坐禅を学ぶことができるコンテンツを考えています」

Q4.活動をしている中で、印象的だった出来事は?

「トビタテを使って、昨年の12月にカナダのトロントに留学したことです。

現地のお寺に行ったり、ZENについての認知度調査をおこなったりするなかで、新たな発見がいくつもあって。たとえば、向こうのお寺に宗派っていう考え方はなくて、ただZENに向き合う場としてのお寺があることには驚きました。あとは、ZENという言葉自体は聞いたことがあっても、その意味は詳しく知らないひとが多いっていうこともわかったんです。

そういう日本との違いとか、外国での在り方を理解することができて、今後のアプローチを考えていくための第一歩になったなって思います」

Q5. 今後の展望は?

将来は実家のお寺を継いで、お坊さんになります。

まずは高校を卒業したら、駒澤大学の仏教学部に進学しようと考えていて。そこで学びを深めたのち、修行に行くつもりです。

そのあとは、海外にある禅宗のお寺で働きたいと考えているんですけど、逆にお寺があまりない地域に行って、そこで座禅をできる場所づくりをするのもいいなと思っています。将来的には実家のお寺の仕事に加えて、ZENをテーマに起業することも視野に入れて活動していくつもりです」

孝祥のプロフィール

年齢:16歳
出身地:北海道苫小牧市
所属:立命館慶祥高等学校、校内団体C-rits、トビタテ広報・留学促進団体Smile、苫小牧市学生団体BABY MIND
趣味:スポーツをすること、野球・サッカー観戦
特技:けん玉
大切にしている言葉:挑戦

Photo:Nanako Araie
Text:Fuka Hagai

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Fuka Hagai

ライター

2003年生まれ、愛知県出身。立教大学社会学部メディア社会学科 在学中。Steenzには2024年より参加し、学生ライターとして「気になる10代名鑑」のインタビュー記事制作に携わる。

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