
「気になる10代名鑑」の916人目は、赤べこさん(19)。高校時代から服飾の勉強を始め、現在は文化服装学院の服装科に所属。日々、ファッションの勉強に励んでいます。いつか大道芸の要素を取り入れたエンターテインメント型のファッションショーを実現したいと語る赤べこさんに、活動を始めたきっかけやこだわり、今後の展望について伺いました。
赤べこを知る5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「都立農業高等学校の服飾科を卒業後、文化服装学院に入学しました。現在は服装科で服飾の技術を学びながら、感性を高めるために日々励んでいます。課題も忙しいですが、自主製作、友人からの誘いでの衣装協力、衣装製作のご依頼などにも取り組んでいます。
わたしはただ見た目が可愛い服である以上に、理由のある服をつくりたいと思っていて。だから、ちょっとした仕掛けや遊び心のあるデザイン、ディテールや中身の設計にこだわっています。今日のスカートも自作したものです。
『赤べこ』という名前は、福島県のお土産で有名な赤べこが由来です。小学校6年生のときに福島へ旅行へ行って、赤べこが好きになって。以来、SNSの名前は基本この名前で活動しています」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「幼い頃から工作や裁縫などのものづくりが好きだったけれど、学校の勉強がとても苦手で。高校受験のために受験勉強をするのがとても苦痛だったんです。
当時はたくさんの高校に見学に行ったんですが、そのひとつに、私が卒業した服飾科の高校がありました。そこでは、年に一度の文化祭でファッションショーの形式で在校生が作品を発表していたんです。衣装もモデルもとても輝いていて、裏方のスタッフさんもお客さんもみんなとても楽しそうだったのをいまでも覚えています。それを見て『ここに3年間通えば、こんな素敵な景色を見ることができるのか』と感動して、ここに入学しようと決めました。
ファッションの勉強はゼロから始めたのですが、どんどんのめり込んでいって。もっとファッションの勉強をしたいと思い、文化服装学院に進学しました」
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Q3. 自身のクリエイティブに影響を与えたものは?
「ショーやパレード、大道芸の影響を大きく受けていると思います。印象的なのは、サンリオピューロランドのショー。
ピューロランドの中には数々のショーやパレードがありますが、一貫して”みんな仲良く”というメッセージが込められています。そのテーマが観客に伝わるように、演出や舞台装飾、衣装など、細部にまでこだわりがギュッと詰まっています。そんな心あたたまるショーを見てから、テーマをきちんと深くまで考えて、作品の細部までテーマを貫き通すデザインにすることを意識するようになりました。
大道芸も1ヶ月に1回、多いときは毎週見に行くぐらい好きで、影響を受けています。大道芸には『客あげ』といって、お客さんに手伝ってもらって、お客さんと一緒にショーをつくりあげていくカルチャーがあるんですけど、あれがすごく好き。ただの道がステージになる大道芸は、わたしにとっていちばん身近にある、生のエンターテインメントだと思っています」
Q4. 最近、新しく始めた挑戦はありますか?
「毎日日記を書くこと。
最初は楽しい毎日を覚えておくために始めたんですが、次第にちょっと面白いなと思ったことや、ふと考えていたことなどをなんでも書き留めておくようになりました。たまにそれらを読み返すと発想が広がることもあって、創作活動のタネにしています」
Q5. 将来の展望は?
「大好きな大道芸の要素を取り入れた、エンターテインメント型のファッションショーを実現したいです。ブランドのコレクションや展示会としてのファッションショーではなく、エンターテインメントとして見て楽しめるファッションショーがあったらいいなと思うんです。服はそもそも誰もが毎日身に纏うもの。ファッションの知識がないと楽しめない、流行をおさえていないとわからないなんて、もったいないなって。
衣装の早変わりやマジックを融合させたり、お客様との掛け合いによって毎回異なる衣装に変化したりするようなパフォーマンスができたら、きっといろんな人に楽しんでもらえると思います。そんな体験を服を通じて生み出せるように、これからも服づくりを続けていきます」
赤べこのプロフィール
年齢:19歳
出身地:東京都杉並区
所属:文化服装学院
趣味:生のエンターテインメントを見に行くこと、文章を書くこと、旅行、
特技:洋裁、ものづくり、
大切にしている言葉:需要のあるところに自分の才能をぶつける 完璧ではなくても何も無くはないからこそ
赤べこのSNS
昨日はさすがに私が世界でいちばん可愛かったです すまないが😌🌎 ✨ pic.twitter.com/x1xIpugvPu
— 赤べこ (@akabeko_294ma) January 14, 2025
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Photo:Nanako Araie
Text:Ayuka Moriya