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春休みにどう?美しい海やジャングル……知る人ぞ知るアフリカの魅力的な島を紹介【Steenz Breaking News】

春休みにどう?美しい海やジャングル……知る人ぞ知るアフリカの魅力的な島を紹介【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、日本ではあまり知られていない、美しいアフリカの島々をご紹介します。

アフリカの隠れた楽園

アフリカには広大な砂漠やサバンナだけでなく、手つかずの自然や独自の文化を持つ島々も数多く存在します。インド洋や大西洋に浮かぶ島々は、それぞれ異なる歴史や地理的背景を持ち、訪れる人々に新たな発見をもたらしてくれます。しかし、アフリカの島々は観光地としてはあまり知られておらず、その魅力が十分に伝わっていないのが現状です。

その中でも、アフリカ大陸の東南部に浮かぶグランドコモロ島と、中央アフリカの国、サントメ・プリンシペに属するサントメ島は、独自の風土と文化を持つ特別な場所です。今回は、それぞれの島の魅力や文化について紹介します。

アフリカ、ヨーロッパ、アジアをつなぐグランドコモロ島

東アフリカの沖合に位置し、インド洋に浮かぶ3つの主要な島、グランドコモロ島、アンジュアン島、モヘリ島からなるコモロ連合(以下、コモロ)。

コモロの半数の人口の約34万人が住むグランドコモロ島は、珊瑚礁やマングローブが美しく、ヤシの葉で覆われた家や、石と珊瑚で作られた家々が並びます。美しい自然やユニークな文化を求めて来る観光客向けに、高級ホテルやロッジもあるそうです。

コモロは、6世紀ごろまではマレー・ポリネシア人が居住し、やがてアラブやアフリカ系の人々が定住したとされています。その後アラブ人がイスラム教を広め、インドとの貿易で繁栄。植民地時代にはフランスの支配下に置かれ、1975年7月に独立しました。最南東部のマヨット島は現状も、フランス領となっています。

現在の公用語はコモロ語、アラビア語、フランス語の3つ。住民の多くはイスラム教スンニ派を信仰しています。教育制度の特徴としては、5歳ごろからイスラム教の経典「コーラン」を学ぶイスラム教の学校のほか、フランスの影響を受けた初等・中等学校も残っているようです。

食文化も独特で、東アフリカ風のシチューと、インド洋から来たカレーが混ざるなど、さまざまな国から影響を受けた文化が見られます。

主に自給自足の農業と漁業によって経済は回っていますが、国は貧しく、日本を含めた海外からの財政援助を受けています。

アフリカの国というと民族や国の文化色が強い印象をもつ方もいると思いますが、コモロは地形的、そして歴史的な理由から、アフリカ、ヨーロッパ、中東、インドをつなぐ重要な役割を果たしているのです。

大西洋に浮かぶ手付かずのジュラシックパーク、サントメ島

続いて紹介するのは、アフリカ西部のギニア湾に位置するサントメ島。サントメ・プリンシペ民主共和国の96%の人口がサントメ島に住んでいます。

1470年頃に探検家のポルトガル人に発見されるまで、無人島だったと言われる同国。15世紀後半に砂糖を栽培するために、奴隷のアフリカ人が連れて来られ、長い時を経て奴隷の中継基地となりました。サントメ・プリンシペ解放運動が広まると、ポルトガル人は去り、1975年に正式に独立しました。

現在もポルトガル語が主要な言語として話されており、音楽や料理にもアフリカとポルトガルの融合が見られます。さらに、島にはプランテーション時代に使われた館が存在し、現在は廃墟、もしくは家や宿泊施設として使われています。

サントメ島の何よりの魅力は、大自然です。「カオ・グランデ・ピーク」などの鋭い岩山や、ジャングル、手付かずのビーチがあるサントメ島は、島全体がユネスコの世界遺産にも指定されています。中でも700種類以上の植物が生息している「オボ自然公園」は、なんと島の面積の30%を占めており、まさに国自体がジュラシックパークのようです。

実はサントメ・プリンシペは、世界で最も訪問されていない国のひとつとも言われています。一年中熱帯で高温多湿ですが、平均気温は24.5度で過ごしやすく、観光地化されていないアフリカのジャングルと海を味わえる貴重な場所です。

穴場がたくさん?!アフリカの島々

今回は、知る人ぞ知るアフリカの島々を紹介しました。アフリカには、さまざまな理由から世界各国の文化が融合したユニークな島がたくさんあります。ぜひ、一度訪れてみてはいかがでしょうか。

References:
Global Data Lab「Total area population in millions」
World Health Organization「Country Disease Outlook」
Britannica「History of Sao Tome and Principe」
Worldomter「Sao Tome & Principe Population」
Alluring World「OBO NATURAL PARK」
Reef & Rainforest「Obo National Park」
Climate Change Knowledge Portal「Sao Tome and Principe」

TextHao Kanayama

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Hao Kanayama

ライター

16歳、初アフリカ大陸上陸。19歳、アフリカ10か国放浪。20歳、ウガンダ移住。ウガンダの現地の会社とNGOの職員として、ストリートチルドレン、シングルマザー、薬物中毒者、孤児の支援を行う。不条理で不都合な世界だけど、その先にある希望を求めて歩き続ける、アフリカの人々の暮らしをわたしの目線から伝え続けたい。少数民族と木登りとテクノがスキ。

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