
タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは「最近の気になるニュース」です。日々さまざまなニュースが飛び交うなかで、現代のティーンたちはどんなトピックに関心を持っているのでしょうか?社会問題から国際情勢、身近な健康問題まで、多様な視点で語られる10代のリアルな声を聞いてみました。
1. 隂山弘暉さん「海外への挑戦がしやすくなる東京都の新制度」

福島県で東日本大震災を経験し『誰ひとり取り残さない新たな形の防災』をテーマに、防災への対策やノウハウを伝える団体を立ち上げた19歳。
「東京都が新しく発表した『海外留学費用の助成制度』についてです。
対象となる学生の範囲が広いこと、所得制限がないという点が特徴だと思いました。留学の期間も4週間から3か月程度の短期留学で最大90万円、半年から1年の中・長期留学では最大315万円の助成金を受けられる制度で、海外へ挑戦するための後押しとなる気がします。
ぼく自身、海外で学ぶことに強い関心があるので、この制度はすごく魅力的です。
2. 大場未月さん「イスラエルとハマスの停戦合意に注目しています」

社会問題に目を向け、通っている大学に新しくサークルを立ち上げようと活動中の19歳。
「パレスチナ・ガサ地区で戦闘を続けていたイスラエルとイスラム組織ハマスが、停戦を合意するというニュースです。
わたしは、去年の夏ごろからパレスチナの状況や、ガサ地区に住んでいる方への寄付について、Instagramで発信してきました。ただ、わたしが関心を持つようになる前からガサ地区に住んでいる方々は苦しい思いをしてきたと思います。停戦合意後も、イスラエルによる戦闘が再開されないこと、根本的なパレスチナ人の解放を願っています」
3. 木戸洵成さん「今後の体制が気になる、韓国の飛行機事故」

起業サークルの立ち上げや、インターンの経験を活かをして、シェアハウスを経営しようと挑戦をはじめた大学生19歳。
「去年の12月29日に起きた韓国の飛行機事故のニュースです。
着陸時に、滑走路で止まらず壁に激突した飛行機。亡くなった方もいる中で、いまの時代でも大規模な飛行機事故は起こってしまうのかと落胆してしまいました。
日本は、昨年の日本航空と海上保安庁の飛行機衝突事故を始め、度重なる事故から体制が改革されてきていると思います。事故が起こらないための工夫がされつつある一方で、韓国はこれからどうなっていくのだろうと気になりました」
4. MIUさん「増加し続けているインフルエンザと新型コロナウイルスの感染者数」

小学生のころから続けてきたダンスに加えて、演劇やミュージカルなど、幅広い舞台で活躍できるパフォーマーになるため、日々練習に励む19歳。
「新型コロナウイルスとインフルエンザの感染者数が増え続けているニュースが気になりました。
今年に入り、また徐々に増えているらしい新型コロナとインフルエンザ。家族や友達も次々に感染しています。わたし自身、外に出て人と会う機会が多いので、油断は禁物と危機感をもっています」
今年はじめの「気になる時事問題」。身近な健康問題から、海外留学の支援制度や国際紛争、航空事故と、多岐にわたるニュースが挙がりました。日本国内にとどまらず、世界に目を向けている現代のティーン。決して遠い世界の話ではなく、社会のいまと未来を映し出す重要な視点だと改めて感じました。
気になったニュースはありましたか?これからも10代の関心ごとや、彼らのリアルな視点と声をお伝えしていきます。
Photo:Nanako Araie
Text:Serina Hirano