
「気になる10代名鑑」の912人目は、德篤さん(19)。中学2年生のころから映像制作をはじめ、自らが立ち上げたデザインチームで活動しているほか、最近は都庁のプロジェクションマッピング制作などにも挑戦しています。「もっと面白いものを作りたい」という想いが原動力になっていると話す德篤さんに、活動についてあれこれ聞いてみました。
德篤を知る5つの質問
Q1. いま、力を入れていることは?
「主に、映像制作をおこなっています。最近はプロジェクションマッピングに力を入れていて、『プロジェクションマッピング協会』が手がける東京都庁舎の企画『Tokyo Night&Light』の、新しい上映作品の制作に取り組んでいます。
高校3年のときには、学校の仲間と『BORDERLESS.』というデザインチームを立ち上げました。社会にクリエイティブを届けることを目的にしていて、自分を含めた4人のメンバーで、案件に応じて幅広いデザインやクリエイティブを提供しています」
【Borderless、始動】
2023年4月、映像制作、WEB制作を学生向けに格安で行うBorderlessがついに誕生。詳しくはBorderless公式ページをチェックhttps://t.co/SqlYB3j5PD pic.twitter.com/i4Wz8RqkKJ
— BORDERLESS. (@Borderless_0404) April 26, 2023
Q2. 活動をはじめたきっかけは?
「中学1年生のとき、学校の文化祭のプロモーションビデオを見たことがきっかけです。映像が持つとてつもないパワーを感じて、鳥肌が立ちました。
『何かを作りたい』っていう気持ちはずっとあって、それまではロボットを作っていたんです。この経験を機に映像にシフトして、独学で制作をはじめました。
『BORDERLESS.』は高校生のころ、文化祭の実行委員をやっている中で、『ホームページを作りたいけど、作り方が分からない』とか、デザインの知見がなくて困っている人の存在に気付いたことがきっかけです。利益が目的というより、自分たちが持っているデザインの力を社会に還元したいっていう気持ちでやっています」
Q3.影響を受けた人物は?
「『プロジェクションマッピング協会』の会長の石多さんです。高校2年生のとき、協会でインターンをさせてもらっていたんですけど、いまもお世話になっていて。とにかく作品とかクリエイティブの力で、誰かを喜ばせることが大好きな人なんです。
クリエイティブの世界って、自分の技術とか実績をアピールしようとする人が多そうだなと思っていたんですけど、石多さんは全然そんなことなくて。すごく大きな案件を担当しているのに、ただ自分のやりたいことをやっていたら、たまたま結果がついてきた、みたいなスタンスなんです。そういう姿勢を尊敬していますし、常に背中を追いかけていますね」
Q4.最近、新しく始めた挑戦はありますか?
「音楽も好きで、ドラムをやっています。都庁のプロジェクトが落ち着いたら、TikTokでドラムとプロジェクションマッピングを掛け合わせたコンテンツを発信していくつもりです。
もちろん映像をつくるのは面白いし、やりがいもあるけど、結局はメディアとか動画の範疇に収まっちゃうのかなって思っていて。でも、その枠に囚われずに、もっと面白いものを作りたいっていう欲求があるんです。だからこそ、新しい形を模索してみたいなって考えています」
Q5. 今後の展望は?
「人は生きている時点で、誰もが創作をしていると思うんです。その視点で見ると、社会はみんなが作ったものであふれていて。たとえば、机とか椅子も誰かが作ったものだし、建物だってそう。創作の中で生きているなって思うんです。
そんな世界に、自分の創作で影響を与えていけたらいいなと思っています。自分にしか出せない大きな波で、社会を揺さぶっていきたいです」
德篤のプロフィール
年齢:19歳(2005年8月16日)
出身地:北海道札幌市
所属:慶應義塾大学環境情報学部、デザインチームBORDERLESS.共同代表
趣味・特技:ドラム
大切にしている言葉:Every man dies, but not every man really lives.
德篤のSNS
中学から映像を始めてもう4年。
初のReelを作ってみました。#Reel pic.twitter.com/F5Fhj0XJbU— Tokua C. Tsou (@TokuaTsou0816) March 8, 2024
この投稿をInstagramで見る
Photo:Nanako Araie
Text:Fuka Hagai