
「気になる10代名鑑」の878人目は、桜太さん(17)。小学4年生のときにパルクールに出会い、現在は自分のスタイルでパルクールを楽しむ日々を送っています。将来的には、スポーツの楽しさをより多くの人に提供できる施設を作るという目標をもつ桜太さんに、活動のきっかけなどを聞いてみました。
桜太を知る5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「パルクールに注力しています。自分自身の技術を磨いて楽しむのはもちろんですが、将来的には、パルクールだけでなく、多くの人が気軽に運動やトレーニングに取り組めるような施設を作るのが目標です。体を動かすことで得られる達成感や喜びを、もっと多くの人に感じてもらいたいんです。
その夢を実現するために、現在は企業運営やビジネスに関する勉強を少しずつ進めています。運動がもつポジティブな影響を広めて、多くの人が健康で楽しく身体を動かせる環境を作りたいです」
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「小学校4年生のとき、YouTubeでパルクールの動画を見たのがきっかけでした。
人間が壁や障害物を軽やかに乗り越え、自分の体を自由自在に操っている姿を見た瞬間『これだ!』と直感的に思って。それまでの自分の中にはなかった、身体を使った表現や挑戦する楽しさに強く惹かれて、自分でもやってみたいという気持ちが芽生えていました。少しずつ練習を始めて、体を動かすことの楽しさや、自分の限界を超える達成感を感じるようになって、いまではパルクールが生活の一部になっています」
Q3.活動するうえで、大切にしていることは?
「『幸福には順位がないけど、成功には順位がある』という言葉をどこかで聞いて以来、自分の中でこの考え方を大切にしています。幸福は人それぞれ、比較するものではないけれど、成功にはめざすべき順位や具体的な結果があるんじゃないかなと。だからこそ、自分の挑戦や努力がどれだけの成果を生むかを意識しながら、常に上をめざしていきたいです。
また、この負けず嫌いな性格や、努力を惜しまない姿勢を活かして、将来的にはお金を稼ぐことや数字を追い求めるストイックさを身につけて、自分なりの成功を追い続けていきたいです」
Q4. 活動をする中で、印象的だった出会いは?
「去年の夏、ひとりでシンガポールを訪れた際の出会いがとても印象的でした。現地でスケボーをしている人たちと偶然仲良くなり、パルクールができる公園に連れて行ってくれたんです。言葉が通じなくても、ジェスチャーやその場のノリでスポーツを通じたコミュニケーションができて、スポーツには言語の壁がないんだって感じました。
現地の人との出会いや交流のおかげで自信もついて、スポーツが人と人をつなぐ力を持っていることを改めて感じることができました」
Q5. 将来の展望は?
「自分のスタイルを貫いてパルクールを楽しむことと、パルクールなどのスポーツをもっと多くの人に楽しんでもらえるスポーツ施設をつくることです。来年からは、パルクールやムーブメントトレーニングを学べるスクール『POWER ARTS』に通って、必要な知識や技術を身につけていく予定です。
もともと、継続力には自信があるんです。パルクールを通じて出会う多くの人たちから刺激を受けながら、自分らしい活動を続けていきたいと思っています」
桜太のプロフィール
年齢:17歳
出身地:東京都世田谷区
趣味:パルクール、読書
特技:コミュニケーション能力、軟体
大切にしている言葉:魚の能力は木登りでは測れない
Photo:Nanako Araie
Text:Honori Kukimoto