「気になる10代名鑑」の874人目は、結城晴空さん(15)。社会課題の解決を目標に、デザインや建築に関するさまざまな活動をおこなっています。今年の3月からは建築について学ぶ目的で、イギリスに留学する予定だという結城さんに、活動を始めたきっかけや、大切にしていることについて聞いてみました。
結城晴空を知る5つの質問
Q1. いま、力を入れていることは?
「社会課題をデザインの力で解決することを目標に、いろんな活動に取り組んでいます。
例えば農家さんを応援する目的で、作業用の倉庫に壁画を描くプロジェクトを立ち上げたり、こども建築塾に通って、建築について実践的に学んだり。あとは、『ENIT』というグループに所属しながら、中高生向けの社会課題に関するイベントを開催しています」
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Q2. 活動をはじめたきっかけは?
「小学6年生のときに、母からオーストラリアのシェフィールドという“壁画の街”の話を聞いたことです。
過疎化が進んでいた街が、地元の画家を中心に地域の建物に壁画を描いたことで、観光客が訪れるようになって、活気を取り戻したという話で。
過疎化という社会問題を、壁画という空間デザインが解決したことに感銘を受けたんです。それからわたしも、そういう活動をしたいなって思うようになりました」
Q3.どんなことをテーマに活動をおこなっていますか?
「世代や属性を超えていろんな人が集まって、いきいきするような空間をデザインすることです。
小さいときから絵を描くのは好きだったんですけど、自分のためというより、誰かのために描くことの方が楽しくて。わたしは、それがデザインだと思っているんです。いろんなターゲットやコンセプトに合わせて『その人たちは、どうしたらいきいきするのかな?』ということを考えてデザインしています」
Q4.最近、新しく始めた挑戦はありますか?
「今年の3月から1ヶ月ほど、『トビタテ!留学JAPAN』の制度を利用して、イギリスに留学します。
イギリスは、アートや建築の面で、古いものと新しいものがうまく融合しているんです。特に、『BIM』という最新の建築設計ソフトの導入が日本より進んでいるみたいで。日本のデザインを未来に残していくためにも『BIM』の導入が必要だと感じているんです。そういったところを学びたいと思って、イギリスを選びました。
あとは、トビタテ生と出会ううちに、自分では想像もできなかったようなことを実現している高校生がたくさんいるんだってことに驚いて。それに勇気をもらって、自分の活動のビジョンも広がりました」
Q5. 今後の展望は?
「まずは留学に向けて、クラウドファンディングをおこなうつもりです。デザインで社会課題を解決していきたい、『BIM』を日本にもっと広めていきたいっていう想いに共感してくださる人たちの気持ちも背負って、イギリスに行きたいと思っています。
将来は、デザインの中でも特に建築分野で、国際的に活躍していきたいです!」
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結城晴空のプロフィール
年齢:15歳
出身地:大阪府
所属:大阪府立咲くやこの花高等学校、トビタテ!留学JAPAN第9期生、ENIT 2期生、類設計室 教育事業部 しごと学舎 こども建築塾 1期生
趣味:愛ヤギ家、キャンプ、建築巡り
特技:絵を描くこと
大切にしている言葉:勇気は一瞬、後悔は一生。
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Photo:Nanako Araie
Text:Fuka Hagai