「気になる10代名鑑」の860人目は、安岡美月さん(18)。小学4年生のころから、『NPO法人 アジア太平洋こども会議・イン福岡(APCC)』を中心に、国際交流や国際理解にまつわる活動をおこなっています。活動において、人と人とのつながりを大切にしていると話す安岡さんに、活動をはじめたきっかけや、今後の展望について聞いてみました。
安岡美月を知る5つの質問
Q1. いま、力を入れていることは?
「国際交流や、国際理解に関する活動です。
いまは『NPO法人 アジア太平洋こども会議・イン福岡(APCC)』で、自分が過去にプログラムに参加した経験を生かして、後進育成に携わっています。また、APCCの同窓会組織である『BRIDGE CLUB Japan (BCJ)』では統括を務めていて。APCCの修了生が国際的な活動を継続するためにどんなサポートができるのか、考えているところです。
あとは、国際的な次世代リーダー育成プログラム『One Young World Japan』への参加を通じて、教育やジェンダーといった、自分の興味のある領域に関する学びを深めています」
Q2. 活動をはじめたきっかけは?
「きっかけはいくつかあるんですけど、小学生のときにホストファミリーとして、海外の子どもたちを何人か受け入れたことです。そのうちに、今度は自分も行きたいって思うようになって。
それで、小学4年生のときに、APCCが主催する『Wing Kids Program』というプログラムを通じてブータンに行ったんです。最初は、ただ行ってみたいっていう軽い気持ちだったんですけど、行ってみたら、そういう国際的な活動が自分に合っている気がして。それからずっと、APCCを軸に活動を続けています」
Q3.活動をしている中で、印象的だった出来事は?
「中学1年生のとき、半年間カナダに語学留学したことです。
小学生のころから、いくつかの国でのホームステイを経験する中で、自分の英語力のなさに絶望して。本格的に英語を勉強しないといけないなって実感しました。あとは、小・中学校では英語の特進クラスに所属していたので、周りはみんな英語を話せるのが当たり前みたいな感じだったんです。でも、わたしはずっと中の下くらいの実力で……。それが悔しくて、留学を決めました。
はじめは、理解するのにも、話すのにも時間がかかっていたんですけど、日本語をできるだけ使わないようにしたり、積極的に会話するようにしたりしているうちに、話せるようになって。それから、英語に自信を持てるようになりました」
Q4.活動するうえで、大切にしていることは?
「『人と人とのつながり』を大切にしています。
国と国っていう大きい単位で考えると難しいけど、国も、もともとは人の集まりなんですよね。だから、人と人の交流を発展させていけば、国家間の関係も良くなっていくんじゃないかなって思うんです。草の根交流じゃないですけど、そうやってみんなが地道につながっていけたらいいなって。
それが最終的には、戦争をなくすこととか、国際平和につながればいいなと思っています」
Q5. 今後の展望は?
「世界の、教育格差の是正に取り組みたいです。特に、途上国の女子教育分野に関心があって。そのために、いまは大学で地域学や国際関係学について勉強しつつ、インターンで高校生のコーチングに取り組んで、教育について実践的に学んでいます。
将来的には、大学院に進学して、さらに詳しく研究するつもりです。それがある程度進んできたら、国連機関へ就職することも考えていて。でも、まずは知らないと何もできないから、今後数年は勉強に専念しようと思っています」
安岡美月のプロフィール
年齢:18歳(2006年1月18日)
出身地:福岡県久留米市
所属:NPO法人 アジア太平洋こども会議・イン福岡(APCC)、BRIDGE CLUB Japan (BCJ)
趣味:テニス、ピアノ、スキー
特技:三線
大切にしている言葉:Simple in virtue, steadfast in duty「徳においては純真に、義務においては堅実に」
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Photo:Nanako Araie
Text:Fuka Hagai