世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、日本のエシカル消費拡大のニュースから東京都が実施するエシカル消費啓発プロジェクトまでご紹介します。
国内で初の「エシカル消費」市場調査
2024年10月、エシカル市場規模調査実行委員会による調査の結果、2022年の日本のエシカル市場規模は8兆円超、フェアトレード市場も2015年比の1.5倍の400億円となることが発表されました。
エシカル消費とは、人や社会、環境に配慮した倫理的な消費行動のことを指します。世界的にも普及が求められている消費の新しいありかたで、消費者庁もさまざまなキャンペーンを展開しています。
多様な解釈があるとされるエシカル消費ですが、今回の調査では「利他性（社会や環境への配慮）が十分に認められる消費」と定義し、調査を実施しました。調査では、認証機関や関連団体などからの情報のほか、2024年8月に15歳から79歳の男女1865人を対象に実施されたWeb調査を元に、日本のエシカル消費の全体像が明らかになっています。
具体的には、エシカル消費の先進国であるイギリスの調査方法をベースに、8分野、29のエシカル消費行動にスポットを当てて実施されました。
調査の結果、分野別市場規模の1位はフェアトレードや地産地消など「連帯消費」の2兆3030億円、2位は高エネルギー効率の家電製品など「エシカルなエネルギー」で1兆5140億円、3位はリユース用品など「エシカルな家庭／個人用品」の1兆1820億円となりました。また、個々のエシカル消費行動では「地産地消」の1兆1250億円が1位となり、次いで「高エネルギー効率の家電製品」の9650億円、3位には「地元商店での買い物」の6720億円という結果に。他にも、日本のエシカル消費額は、イギリスの約3分の1の規模であることなどがわかりました。
今後、さらなるエシカル消費の輪が広がっていくことに期待したいところです。
「TOKYOエシカル」の気になる取り組みとは？
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国内のエシカル消費の実態を知ったところで、自治体単位ではエシカル消費拡大のためにどんな取り組みが行われているかチェックしてみましょう。
数ある取り組みの中でも今回ご紹介したいのが、「ちょっと考えて、ぐっといい未来」をスローガンに東京都が推進するプロジェクト「TOKYOエシカル」です。このプロジェクトでは、エシカル消費普及のための教育や啓発、イベントの開催、コミュニティ形成などの取り組みがおこなわれています。
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例えば、2024年5月25日（土）、26日（日）の2日間にわたり東京・有明で開催された「TOKYOエシカルマルシェ」では、約30の企業や団体が集結しました。
ファッションやフード、アップサイクル商品を販売・展示するマルシェや、農家支援をテーマにしたキッチンカーの出店、ワークショップやトークショーなどのコンテンツを通して、個人がエシカル消費を知り、体験することができるイベントです。
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続いては、プロのデザイナーと中高生が一体となって取り組む「TOKYOエシカル ファッションチャレンジ」について紹介します。本プロジェクトでは、コンセプト決めからデザイン、製品を広める一連の流れを全8回のワークショップを通して学びながら人や環境に優しいエシカルファッションのウェアを制作するというものです。
座学だけではなく、実際に手を動かしながら体感することができるワークショップ。参加した中高生たちが、その経験を生かして将来どのような活躍を見せてくれるのか、楽しみです。
エシカル消費を生活に取り入れてみよう！
毎日の生活と密接に関係している、エシカル消費。今日からスタートできるアクションも数多くあります。今回ピックアップした東京都のプロジェクトをはじめ、全国各地の自治体や企業でもさまざまな取り組みが展開されています。この機会に、改めてエシカル消費について考えてみませんか。
References：
エシカル市場規模調査実行委員会「2022年のエシカル消費は８兆円超」
Text：kagari
