「気になる10代名鑑」の814人目は、大槻翔空さん（19）。この夏、通っていた大学を中退し、もともとアルバイトをしていたカレー屋で、社員として働き始めました。将来は自分のお店を持つことが夢だと話す大槻さんに、活動のテーマや影響を受けた人物について聞いてみました。
大槻翔空を知る5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「下北沢にある、『スープカレー&ダイニング ELVIS』で社員として働きながら、料理と飲食経営について勉強しています。
今年の夏まで大学に通っていたんですが、飲食の道に進むって決めて、中退しました。調理師学校に通うことも考えたんですけど、将来、どこかにシェフとして勤めるというより、自分のお店をもちたいっていう明確なイメージがあったので、基礎から学び直すことにしっくりこなくて。ELVISではもともとアルバイトとして働いていたので、そのことを店長に相談したら、『じゃあうちで正社員として働きなよ』って言ってくれたんです。
店長は実際にELVISを個人で経営されているし、まだ開業して1年くらいなので、スタートアップに携わる経験ができるっていう意味でも勉強になると思って、始めました」
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Q2. 活動を始めたきっかけは？
「いろいろあるんですけど、もともと料理をするのが好きだったことと、僕自身、食べるのがいちばんの幸せなので、それを他の人にも提供したいって思ったことです。
両親が共働きだったので、高校生のころから料理自体はしていました。高校3年生の冬ごろ、部活を引退してから時間ができて、そこから本格的に始めた感じです。
あとはいま、ひとり暮らしをしていて、友達がよく遊びに来るんですけど、そのときにごはんをつくって振る舞うと『おいしい』って言ってもらえるんです。それが嬉しくて。いまのカレー屋さんでも、それがやりがいになっています」
Q3. これまでに強く影響を受けた人物はいますか？
「ELVISの店長です。仕事でもプライベートでも、めちゃくちゃアクティブな人なんです。趣味とかもたくさんあって、人としてすごく豊かというか。その考え方とか、姿勢にたくさん刺激を受けているし、自分も将来こうなりたいなって思えるような人です。
あとは、両親の影響も大きいです。小さいころから、僕がやりたいって言ったことは、なんでも否定せずにやらせてくれて。今回、大学を辞めて、飲食の道に進もうと思ってるって話したときにも、すぐに『やりたいことやりなさい』って後押ししてくれました」
Q4. 活動の中で大切にしていることを教えてください。
「おいしい食事と、居心地の良い空間を提供するために、妥協しないことです。
飲食店って、お客さんにとっては、ごはんを食べることで笑顔とか、幸せな気持ちになれたり、あとは友達や家族と楽しい時間を共有したりすることができる、とっても素敵な場所だと思っていて。
だから、普段働いている中でも、忙しいときとかはやっぱり大変だなって思うんですけど、料理でも接客でも、妥協せずにやっていこうと思っているし、将来、自分のお店をもつことになっても、スタッフの教育も含め、そこにはこだわっていきたい。リラックスできる場づくりっていうのは大切にしていきたいと思っています」
Q5. 今後の展望は？
「まずは、いま働いているお店をもっともっと広めていくこと、そして25歳くらいまでに、自分のお店をもつことが夢です。
ELVISはまだオープンして間もないし、立地もあまりよくないので、いまはそれほどたくさんの人に知られていないんですけど、料理は本当においしいし、スタッフも良い人ばかりなんです。だから、SNSでの発信もそうだけど、ビラ配りとか、フードフェスへの出店を通じて、地道に広めていきたいと思っています。
自分のお店に関しては、まだ料理のジャンルは決めていないんですけど、いろんなお店を食べ歩きながら、自分に合うものを見つけていきたいと思っています。海外でお店を出すことにも興味があって。8月に1週間くらいスペインにひとり旅に行っていたんですけど、これからも世界を旅しながら、その夢についても考えていきたいです」
高槻翔空のプロフィール
年齢：19歳
出身地：福島県国見町
所属：スープカレー&ダイニング ELVIS
趣味：料理、バスケ、筋トレ
特技：コミュニケーション
大切にしている言葉：やらない後悔よりやった後悔
Photo：Nanako Araie
Text：Fuka Hagai
