
「気になる10代名鑑」の808人目は、Sakuraさん(19)。美大に通いながら、照明作品や椅子などのインテリアを中心とした立体作品を創作しています。日々の生活の中でインスピレーションを受けながら、シンプルさを大切に創作を続けるSakuraさんに、これまでに印象的だった作品や今後の目標について聞いてみました。
Sakuraを知る5つの質問
Q1. いま、力を入れて取り組んでいることは?
「照明や椅子といったインテリアなど、立体的な作品を作っています。
もっとたくさんの人が、作家性のあるインテリアを楽しめる社会になったらいいなと考えていて。生活をするうえで欠かせないものだからこそ、こだわりをもってほしいと日々思っています。
美大に通っているのですが、これから木工専攻に進むので、木の椅子や工具箱を作成したいと思っていて。仕組みから理解することができる環境なので、そういった学びを活かして、他の素材においても当てはめてみたり、デザインをしてみたいと考えています」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「もともと両親がデザイン系の仕事をしていたので、小さいころから美術やインテリアに興味はあったんです。コロナ禍だった高校1年生のとき、自宅にいる時間が多かったこともあって、『描いてみる?』と親に言われたのが直接的なきっかけです。何もないところからデッサンすることに、『おもしろいな』と思って。それが美大をめざすことにつながりました。
美大へ合格するために予備校に通い始めたのですが、そこの先生から、自分の作品を出す自己推薦のほうが向いているという助言をいただいて、自分の作品を本格的につくるようになりました。
作品を作る中で、素材としての木材の面白さを知って、木工専攻に進んで、木工の技術などを学びたいと考えるようになりました」
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Q3. 自身のクリエイティブに影響を与えた人は?
「デザイナーの田村奈穂さんです。美大受検に向けて自分の作品を作る中で、予備校の方から『参考になる人を探してみたらいいんじゃない』というアドバイスをもらい、『アンビエンテック』というお店のホームページで田村さんの作品に出会いました。
田村さんの作品は、デザインが整理されているうえに、『田村さんの作品だ』とわかるものばかりで、とてもカッコいいと思っています。
扱う素材は違うけど、わたしも田村さんのように、シンプルだけど個性を感じさせるものをつくりたいなと思っています」
Q4. 活動をしている中で、印象的だった出来事は?
「大学に通う同期たちは、個性的で自由な子たちが多いです。それに、作品ができあがったときに、『あなたの作品が好き』とか『色味がとってもいいね』とか、感想を率直に伝えてくれる人が多くて。それこそ、『今日の服、かわいいね』みたいな、日常の褒めの延長線にあって、すごくポジティブになれます。
また、授業の中でも、教授からいろいろと作品のフィードバックをもらうのですが、『ここがダメだったのか』と反省すると同時に、『ここはよかったんだ』と思うことができるのも、とてもありがたくて。他の人に受けているフィードバックを聞いて、自分の作品にも活かせそうなところがあれば、それをメモしたりもしています」
Q5. 今後の目標は?
「自分自身の夢は、デザイナーとして働くことです。そして大きな目標としては、もっとたくさんの人が、インテリアを楽しめる社会になっていってほしいし、わたしの作品で、そういう気持ちになってくれたらいいなと思っています。
インテリアって、ソファやベッドといった大型家具だけじゃなくて、ちょっとした照明やタオルとかもインテリアだと思っていて。そういった小さいものからお気に入りの柄や色に変えてみるなど、ちょっとずつ自分の好きなものとかを日常に取り入れていくことに対して、すごく素敵だなと思っているので、そう思ってもらえるインテリアを生み出せたらいいなと思っています」
Sakuraのプロフィール
年齢:19歳
出身地:東京都
所属:武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科
趣味:アニメ鑑賞
特技:ダンス
大切にしている言葉: 椅子は小さな建築物
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Photo:Nanako Araie
Text:Honori Kukimoto