「気になる10代名鑑」の807人目は、舟橋遼亮さん(19)。長野県飯山市の古民家をリノベーションし、疲れた人が立ち止まることができるような宿泊施設をつくるための活動をしています。子どもが幸せに暮らすことができるような日本を作りたいと語る舟橋さんに、活動を始めたきっかけや今後の展望について、詳しく聞いてみました。
舟橋遼亮を知る5つの質問
Q1. いまいちばん力を注いでいる活動は?
「『一休/Pause』という名前で、長野県飯山市の古民家をリノベーションし、宿泊施設を作ろうと動いています。
大学の友人を含め、7名で活動しているのですが、僕は営業を担当していて。ビジネスピッチでプレゼンをおこなったり、メディアに取り上げてもらったりと、ひとりでも多くの人に知ってもらうための活動を、東京でおこなっています。疲れた人が一度立ち止まり、自分が今、どんなことに幸せを感じているのか向き合えるような空間を作りたいと思っています。
また、カメラマンとしても活動していて。 活動を始めて7年経ちますが、この1年では、SNSのアイコンに使用できるような写真や、サークルや団体が活動している様子の撮影をしています」
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「大学1年生のとき、大学の友人たちと、毎週のように旅に出ていたんです。自然豊かな場所を訪れる中で、そういう場所だと、誰の目も気にせずに暮らせるのだと感じました。
僕たちは、不登校だったりハーフだったりと、マイノリティな要素をもっていて、都会に居づらさを感じていて……。だからこそ、自分たちの居場所をつくろうと考えて、ご縁があって貸していただいた古民家に住んでみることにしました。
ライフラインも完全には通っていない生活でしたが、それほど大きな不便もなく、さまざまな物や場所を活用することで快適に暮らせたんです。そんな僕たちの居場所が、他の人にとっても居やすい場所になって、疲れた人がひと休みできる場所になったなら……と考えるようになり、活動を始めました」
Q3. 影響を受けた人物はいますか?
「『一休/Pause』の代表であり、アースデイ東京ユース代表の、上野我唯さんです。
僕は他にも、カンボジアに小学校をたてる学生団体に所属して、そこでプロジェクトの総括を務めているんですが、メンバーをうまくまとめられない時期があって。そんなとき、同じ立場にいる上野さんにアドバイスをもらったことで、人それぞれ、いろいろな価値観のもとに団体に所属しているんだということに気づくことができました。
特に、人を巻き込む力を尊敬しています。いわゆるカリスマではないかもしれませんが、言葉にできない強い力をもっていて、上野さんのまわりには、自然と人が集まってくるんです。僕にはないものをもっていて、これからもついていきたいと思わされます」
Q4. 趣味はありますか?
「バイクに乗ることです。中学生のとき、『ゆるキャン△』というアニメに出会いました。高校生の女の子が、バイクに乗って山梨のキャンプ場に行く話なんですけど、いつか自分もと憧れを持ちました。
高校3年生のときに免許を取ってから、実際に、アニメで描かれていたキャンプ場に行ってみました。これがきっかけでバイクが好きになり、よくバイクで出かけるようになりました。
風が気持ち良いのはもちろんですが、バイクがあるだけで、全国どこにでも行けて、自分の世界が広がるような気がするんです」
Q5. 今後の展望は?
「僕自身、今後の人生をどう生きていけばいいのか悩んでいます。でも、これまで活動してきた中で、学歴やお金持ちかどうかに関係なく、幸せに生きている人たちに出会ってきました。そして、どんな人生でも、幸せに生きていけるのだと感じました。
人生の選択をたとえ間違えたと思ったとしても、そこからまた頑張ればいいし、最終的にはなんとかなるというようなことを、これからも発信していきたいです。
また、どうやって生きていくべきなのか、いちばんわかっていないのは、子どもたちだと思っていて。小中学生の間に、勉強に挫折したり、人間関係がうまくいかなかったりして、崩れてしまう人もいます。僕自身、中学生のときは不登校で、人生の道を外れてしまった、と悩んだこともありました。そんな子どもたちが幸せに生きていくためにも、人生の選択肢を増やしていけたらと考えています」
舟橋遼亮のプロフィール
年齢:19歳
出身地:愛知県名古屋市千種区
所属:N高等高校、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部、株式会社IgniteInnovators 代表取締役 一休/Pause、カンボジア教育支援学生団体ONE LIFE 広報局、能登災害支援団体「わかものと」広報、紅茶研究部
趣味:バイク、サウナ、温泉めぐり、絶景めぐり、ゲーム、アニメ、キャンプ
特技:人の思い出に残る写真を撮ること
大切にしている言葉:失敗は成功のもと、何ごとも経験
舟橋遼亮のSNS
2024/03/05
今日はカーブオン小学校に行きました!
ほんとに子供たちが元気で可愛くて支援しててよかったと思いました!@ONELIFE_0703 #学生団体
#学生団体ONELIFE #インカレ#サークル#新歓 #春新歓#ボランティア活動#小学校建設#春から大学生 pic.twitter.com/Y0W7F0cicc— フナちゃん (@FUNA0214) March 5, 2024
Photo:Nanako Araie
Text:Chikiri Kudo