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あたりまえから環境問題を解決したい!『食』を起点にさまざまな角度からアプローチ中の高校生【小崎里紗・17歳】

あたりまえから環境問題を解決したい!『食』を起点にさまざまな角度からアプローチ中の高校生【小崎里紗・17歳】

「気になる10代名鑑」の790人目は、小崎里紗さん(17)。「食」というあたりまえの行為を通して環境問題を解決するための活動をおこなっています。6年間のニュージーランドでの経験やそこで受けた授業に影響を受けたと語る小崎さんに、影響を受けた人物や今後の展望について、詳しく聞いてみました。

小崎里紗を知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を注いでいることは?

自分が夢中になれる“何か”を切り口に、地球の未来につながるアイデアをかたちにする、『Good Life on Earth』というプログラムに一期生として参加しています。

わたしの活動テーマは、科学知識をもとに、個々の食のアイデンティティ教育をおこなう、食育プログラムをつくること。実家がお寿司屋さんを営んでいて、小さなころから食が身近な存在でした。父の付き添いで仕入れに行くこともあって。そこで、水産資源の減少や価格高騰など、気候変動によって起こる影響をよく耳にしていました。

そんな大きな課題に対してどうにかしたいと思ったときに、みんなが毎日行う“食”に変化が生まれれれば、何かが変わるんじゃないかと思ったんです」

Q2. そのテーマで活動を始めたきっかけは?

小学5年生から中学3年生まで、ニュージーランドに留学していました。そこでの理科の授業で『人間は肉を食べなくても生きていけるのか?』という問いを投げかけられたんです。

わたし自身、最初は無理だろうと思いました。日本の食育では、バランスよく食べなければいけないと教えられてきたし、異なる食のイデオロギーや習慣に触れてこなかったから、自分の考えを疑ったことはなくて。

だからこそ、ヴィーガンをはじめとする、自分が知らない食文化に触れることで、日本の食育に対して疑問をもつようになりました」

Q3. 影響を受けた人物はいますか?

「両親に影響を受けたと思います。やっぱりわたしが食や環境問題に興味を持ったのは、家業が寿司屋だったことが大きいです。食に対して真剣に向き合う父の背中を幼い頃から見て育ちました。父とは良い信頼関係が気づけていると思っていて。最近では、父のお店の系列店であるヴィーガンとペスカタリアンのレストラン、『Ichi Azabu』の立ち上げに関わらせてもらいました。

母はすごく家族思いで、いつもわたしのことを気遣ってくれています。進路に悩んでいた私に、海外留学の選択肢を与えてくれたのも母でした。
また、母はとても良い壁打ち相手で、新しいことを始めるときには、いつも母の意見やアドバイスを参考にしています」

Q4. これまでに印象に残っている出来事は?

ニュージーランドに行ってから始めた『ネットボール』という競技で、2023年に日本代表をしていました。

留学した当初は英語が全然できなくて。どうすればいろいろな人と関われるか、と考えたときに始めたもののひとつが運動でした。

それで、テニスやバスケ、クロスカントリー、ネットボールなど、7種目以上のスポーツに取り組んで。『体育といえば里紗だよね!』って言われるくらいになりました。他にも音楽や読書、演劇や生物学など、好きなことはたくさんありますね」

Q5. 今後の展望は?

将来も、食に対して幅広く関わっていきたいと考えています。いい意味でも悪い意味でも、食を取り巻く環境は変化してきています。でも、いまのままでは、人にとっても環境にとってもエシカルではないし、長続きしない。だからこそ、双方にとって良いあり方を常に模索し、行動を起こしていきたいです。

そのために大学では、AIを使った食の個別最適化技術やその発展について研究していきたいと思っていて。同じような志を持った人との出会いにも期待しています。

何事においても起点は食。人生をかけて、さまざまな角度から食に対してアプローチしていきたいです」

小崎里紗のプロフィール

年齢:17歳
出身地:東京都港区元麻布
所属:Good Life on Earth
趣味・特技:言語化、考える

Photo:Nanako Araie
Text:Chikiri Kudo

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Chikiri Kudo

ライター

2002年生まれ、宮城県出身。上智大学 文学部新聞学科在学。メディアが社会に与える影響について学ぶ傍ら、コラム記事の執筆やフリーペーパーの制作に携わる。Steenzでは、2023年より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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