「気になる10代名鑑」の782人目は、國末文太さん(19)。ファッションデザイナーを志し、これまでに友人らとの共同制作などにもチャレンジしてきました。海外コレクションへの進出も目標にしているという國末さんに、創作活動を始めたきっかけや活動への思いについて聞いてみました。
國末文太を知る5つの質問
Q1. いま、力を入れている活動は?
「バンタンデザイン研究所に在学し、ファッションデザインを専攻しています。授業の課題はもちろん、コンテストやコレクションに向けてのデザインや、生地の勉強にも取り組んでいます。
デザイン画などはとにかく書き続けること、それでいて質の高いアウトプットを追求することにこだわっています」
Q2. どんなことをテーマに活動をおこなっていますか?
「いままでに得たもの受け取ったもの、思いや意思を、途切れさせずにつないでいくというのが、創作の根底にあります。
ファッションは昔からいまもなお、性別や年齢問わず、あらゆる人に受け継がれ、つながれています。だからこそ、デザイナーとして、ファッションをつくり、育ててきた先人へのリスペクトは常にあります。
そして、いつかは同じファッションを通じて、彼らの横に並べるようなデザイナーでありたい。そのために、作品の細部への意味や思いの込め方にこだわっています」
Q3. 活動を始めたきっかけは?
「正直、もともとやりたいことがわからなくて。将来の夢を聞かれても『ない』と答えるようなタイプでした。一時は大学進学も考えたんですが、やっぱり行く理由が見つからなくて。そんなとき、改めて自分の好きなことを考えてみて、思いついたのが『ものづくり』でした。
父もクリエイティブ系の仕事をしているので、その影響もあって、昔から絵を描くのが好きだったんです。その後、進学先として、いくつかの学校を調べる中で魅力を感じたのが、ファッションデザイナーという職業をめざすことができる、いまの学校でした」
Q4. 活動の中で、悩みがあれば教えてください。
「服飾学生の毎日は、かなり忙しくて……。創作活動をしていると、時間に追われるということが多くて、期限内に終われるかどうか、いつもせめぎ合って、どこかで焦りや不安を感じます。それに、いいアウトプットを出そうと思うと、より一層プレッシャーを感じることもあって、その悩みは尽きないですね。
また、勉強を始めたばかりのころは覚えることが多くて。それまで、素材とかデザインのことはほとんど無知だったので、習得するのにけっこう苦労しました」
Q5. 最近、新しく始めた挑戦は?
「アジアの若手デザイナーを発掘・インキュベートする『Asia Fashion Collection(アジアファッションコレクション)』に参加するための準備を始めました。選考に通過したら、ニューヨークのランウェイでデビューできる機会がついてくるという大きなチャンスなので。去年からひとつの目標にしていた機会なので、狙っていきたいと思っています。
いまはファッションデザイナーになることしか考えていないので、これに限らず、さまざまなコレクションの機会にチャレンジしていきたいです」
國末文太のプロフィール
年齢:19歳
出身地:北海道中標津町
所属:バンタンデザイン研究所
趣味:ゲーム、アニメ、漫画
特技:けん玉
大切にしている言葉:いまの状況全部を楽しむ
Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya