世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、アフリカ出身のインフルエンサーをご紹介します。
急成長を見せるインフルエンサー業界
日に日に拡大していくインフルエンサー業界。日本国内の市場規模だけでも、2023年時点で741億円にも上ると推計されており、2027年にはその1.8倍となる1,302億円になるという予測も。もちろん、こうした規模拡大は日本だけでなく、世界の至るところで見られます。
筆者が暮らすアフリカでも、経済の発展やインターネットの普及にともない、さまざまなインフルエンサーが誕生しています。そこで今回は、グローバルに活躍する、アフリカ出身のインフルエンサー3人を紹介します。
世界で活躍する作家、Chimamanda Ngozi Adichie
ナイジェリア出身のChimamanda Ngozi Adichiejは、ニューヨークタイムズの「ベストブックトップ10」にも選ばれたことのある女性作家です。
View this post on Instagram
彼女は19歳でアメリカに留学し、イェール大学でアフリカ史の修士号を取得後、執筆活動に励みました。自身の故郷であるナイジェリア内戦について綴った『Half of a Yellow Sun』や、短篇集の『Americanah』、フェミニズムに関する書籍や子ども向けの本など、幅広く手掛けています。
世界的に名の知れたアフリカ出身の女性作家は少ない中、彼女は積極的にメディア活動をおこない、世界的に有名なプレゼンテーション番組、『TED Talks』にも出演しています。
性別での役割分業が残る地域も多いアフリカと、女性の人権の尊重を謳うアメリカという両方の社会を経験した彼女のフェミニズムに関する作品は、特に高く評価されていて、フェミニストの活動家としても有名です。
View this post on Instagram
2015年にはTIME誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた彼女。現在も、米国とナイジェリアを行き来しながら、毎年ナイジェリアで小説家を育てる講座を開催しています。
View this post on Instagram
大注目のダンスグループ、Triplets Ghetto Kids
アフリカ出身のダンスグループで、近年最も注目されているといっても過言ではないのが、ウガンダ出身の『Triplets Ghetto Kids』です。イギリスの人気オーディション番組『ブリテンズ・ゴット・タレント』への出演をきっかけに、一躍有名人となりました。子どもたちがポップな音楽に合わせて踊る、ウガンダの民族ダンスが有名です。
View this post on Instagram
Triplets Ghetto Kidsは、孤児院出身の子どもたちで構成されており、中には過酷な経験をした子もいます。しかし、そうしたバックグラウンドにかかわらず、元気を与えてくれるパフォーマンスが魅力的です。現在は世界でツアーをおこなう他、有名なアーティストともコラボしており、さらに人気が高まっています。
View this post on Instagram
政治的な発言が度々話題に！Didier Drogba
アフリカのインフルエンサーをとして外せないのが、フットボール選手。ほとんどのアフリカの国において、人気スポーツといえばフットボールなので、選手がもつ影響力は絶大です。 そんな中でも、強いインフルエンス力をもっているのが、コートジボワール出身の元サッカー選手、Didier Drogbです。サッカー選手として高く評価されていると同時に、メディアにおける政治的な発言が、度々話題になっています。
View this post on Instagram
過去にテレビ出演した際、母国で内戦が起きていることに触れ、「武器を置いてください。選挙を行いましょう」と平和的な解決を呼びかけました。2007年には自身の名を冠した「Didier Drogba財団」を設立し、コートジボワールの医療や教育の改善に貢献しています。
View this post on Instagram
若者の憧れの存在であるインフルエンサー
今回は、さまざまな業界で活躍する、アフリカ出身のインフルエンサーをご紹介しました。グローバルに活躍するインフルエンサーは、現地でも大きく取り上げられ、アフリカの夢見る若者のロールモデルとなっています。こうしたインフルエンサーがアフリカの未来を開拓し、さらなる発展や平和に貢献していくのかもしれません。
References:
Cyber Buzz「【市場動向調査】2023年のソーシャルメディアマーケティング市場は1兆899億円、前年比117%の見通し。2027年には2023年比約1.7倍、1兆8,868億円に」
Text：Hao Kanayama
