世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、6月15日と16日に韓国で開催される音楽フェス『Weverse Con Festival』についてご紹介します。
BTSの所属事務所「HYBE」が主催する音楽フェス
海を隔てた隣国・韓国で、いま多くのK-POPファンから注目を集めている音楽フェス『Weverse Con Festival』が、6月15日と16日と、2日間で開催されます。このイベントは、「ジャンルや世代を超えた新たなファン体験を提供する」というコンセプトのもと、BTSやLE SSERAFIMなど、世界で人気を誇るK-POPアーティストが多数所属していることで有名な芸能事務所「HYBE」が主催しています。
2021年末に前身となるイベントを初開催して以来、初夏の野外フェスとして開催するのは、今年で2回目。開催地は韓国・仁川ですが、コンサートの様子はライブストリーミングで配信されるため、日本からでもリアルタイムで観覧可能です。
注目の出演者ラインナップは?
今年の「Weverse Con Festival」。出演するのは、SEVENTEEN、ENHYPEN、TOMORROW X TOGETHER、LE SSERAFIM、Billlieといった人気アーティストのほか、BOYNEXTDOOR、ILLIT、TWSといった、いま注目の新人アーティストも多数出演する予定です。
加えて、韓国の大物アーティストと若手アーティストによる特別なコラボレーションが見られる恒例の“トリビュートアーティスト”のステージも開催。そこに登場するのは、韓国の音楽シーンを築き上げてきた第一人者であるJ.Y. Parkです。NiziUを輩出した『Nizi Project』で彼のことを知った人も多いのではないでしょうか。今回のステージでは、J.Y. Parkとどのアーティストがコラボするのか、熱い視線が注がれています。
また日本からは、昨年「NIGHT DANCER」が韓国でもヒットして注目を集めたimaseと、「アイドル」が世界中でヒットしたYOASOBIが出演予定です。 日本のアーティストたちが、いったいどのようなステージを展開し、会場を盛り上げてくれるのか、注目が集まっています。
このように新人からベテラン、またジャンルや国の壁を越えて、要注目なアーティストが出演する、韓国の一大音楽フェス。それが『Weverse Con Festival』なのです。
HYBE所属じゃないアーティストも出演!その背景とは
注目すべきポイントは、それだけにとどまりません。実は、舞台装置や演出手法、現地の出展ブースなどのあり方を見ていくと、主催者する『HYBE』が、K-POPやコンテンツビジネスに対してもっている哲学や思想が反映されたイベントであることが感じられます。
その事例のひとつとして、HYBEのイベントであるにもかかわらず、HYBE傘下の事務所に所属していないガールズグループのBilllieなども、ラインナップに加わっています。その背景にあるのは、HYBE創業者のパン・シヒョク氏の考え方です。
[기사] THE BIG BANG THEORY: #HYBE’S CHAIRMAN ON K-POP’S FUTURE, THE #BTS MODEL, AI PLANS AND MOREhttps://t.co/GVMqMBZOoW
— HYBE OFFICIAL (@HYBEOFFICIALtwt) April 27, 2023
パン・シヒョク氏は、世界におけるK-POPの地位確立とファン層の拡大を念頭に置きながら、事務所の垣根を越えて、K-POPというものを世の中に打ち出していかなければならないという、「統合」の概念をかねてから提案しています。
それゆえ、今回のフェスにおいても、K-POPファンからすれば“競合”とも思える『JYPエンターテインメント』を立ち上げたJ.Y. Parkの出演がかない、レジェンドアーティストと若手アーティストのコラボステージも実現できるのです。ちなみに、そんなパン・シヒョク氏は、1990年代にJ.Y. Parkと楽曲制作をおこなったり、JYPエンターテインメントで作曲家・プロデューサーとして活動していたりした時期もあるので、そうした縁も、今回の出演に影響を与えたと思われます。
ファンに最高の体験を。テクノロジーを駆使したグッズ販売
また、HYBEが以前から追求している「ファンができうる最高の経験を提供する」という哲学も、イベントの随所に反映されています。例えば、テクノロジーを活用したイベントブースの予約システムの実現や、公式グッズのカスタマイズサービスもそのひとつ。音楽フェスでは、会場に設置されたさまざまなブースに長蛇の列ができることも珍しくありません。しかし、『Weverse Con Festival』ではWeverseアプリ内のサービスを通じて予約することで、並ばずにブースを訪問し、妥協することなくステージを担当することが可能です。
また、フェスに付き物の、タオルやTシャツなどのグッズについても、プラットフォーム上で限定アーティスト素材を使って自由にデザインができるという、ファンにとっては嬉しい取り組みも。自分だけの“推しグッズ”を楽しむことができます。
このように、HYBEらしさが随所に現れている『Weverse Con Festival』。いまや韓国を代表する音楽フェスのひとつとなっているこのイベントは、世界の音楽市場を見据え、K-POPの未来を創造すべく挑戦する取り組みなのです。
Text:Teruko Ichioka