「気になる10代名鑑」の707人目は、瀬川悟さん（18）。地元・愛媛県西条市で開催しているマルシェの実行委員長を務めています。「生まれ育った地域に恩返しがしたい」と語る瀬川悟さんに、活動をはじめたきっかけや今後の展望について、根掘り葉掘り聞いてみました。
瀬川悟を知る5つの質問
Q1. いま、力を入れて取り組んでいる活動を教えてください。
「愛媛県西条市で、いろんなお店やキッチンカーが集まるマルシェを開催していて、そこの実行委員長を務めています。マルシェの開催を通して、生まれ育った地域に恩返しをして、西条市を笑顔で溢れる地域にしたいという思いで活動しています。
高校生だからこそ、できることがあると思っていて、友達や地域の方々に声をかけると、たくさんの方が協力してくれます。これまでに2回開催していますが、中でも『高校生が企画する丹波まるごとマルシェ』は、半年間以上かけて準備して、50店舗以上が参加してくれて、4000人以上の方が来てくれました。
最初は自分ひとりでスタートしたので、正直いうと、すごく不安だったし、大変だったこともあります。『当日、誰も来なかったらどうしよう』『トラブルが起きたらどうしよう』って不安になったことも。でも、無事に終わったときは本当に嬉しくて、思わず泣いてしまいました」
この投稿をInstagramで見る
Q2. 活動を始めたきっかけは？
「高校に進学したとき、地元である西条市を離れたことがきっかけで、地元のよさとか、人のつながりの価値を感じたことです。2018年まで開催されていた『丹原七夕夏祭り』に鼓笛隊として参加していたのですが、当時に出店を出店していた商店街の人たちの笑顔が印象に残っていて。
それで自分でも、笑顔があふれ出るようなイベントを開催して西条市を盛り上げたい、いろんな人に西条市の魅力を知ってほしいと思って、活動を始めました。マルシェのことを調べたり、地域のボランティア活動に参加したりしながら、ゼロからこのイベントを計画しました」
Q3. これまでの活動の中で、印象的だった出会いはありますか？
「『えひめの走る八百屋』として活動している藤岡祐太さんとの出会いです。実は、僕が掲げている『人の集まりをデザインする』という言葉も、藤岡さんから頂いたもので、僕の師匠みたいな存在です。
藤岡さんの人と地域のつながりを大切にして活動するというビジョンに、すごく共感しました。地元に何か恩返しをしていきたいっていう気持ちが重なって、同志のような思いで一緒に活動しています。マルシェにも出店してくださっているんです。
藤岡さんがいるところには、知らない間に人が集まって、いろいろな交流が始まっていて。そういう、誰かと誰かの思いをつなげられる場所がいろんなところで生まれると、もっと面白いんじゃないかなと思っています」
この投稿をInstagramで見る
Q4. 最近、新しく始めた挑戦はありますか？
「視野を広げるために、いろいろなワークショップやイベントに参加しています。
実際にマルシェを計画していると、マーケティングだったり、ビジネス的な要素だったり、考えなければいけないことがたくさんあって。違うジャンルのコミュニティに参加することで、自分とは違う考え方や新しい知識、経験に出合えるんです。フットワークを軽くして、なるべく多くのボランティアやインターンシップに参加するように心掛けています。
いまは、これまでのマルシェとは別に、小学生向けのワークショップをやろうと計画中です」
この投稿をInstagramで見る
Q5. これからの目標について教えてください。
「西条市がもっともっと笑顔と活気にあふれる地域になるように、アクションを続けていきたいです。
いろんな人の笑顔が見たくて、ここにいて楽しい、自然に笑顔になれる、そういう思いを大切にしています。マルシェやイベントを通して、これからも地域が元気になるプロジェクトを開催できるよう頑張っていくつもりです。
活動を続けていくために、起業をすることを考えていて。もし起業したら、言葉が多い経営者じゃなくて、現場や畑とかで汗水垂らしながら、泥臭く、地域に恩返しができるような経営者になりたいと思っています」
瀬川悟のプロフィール
年齢：18歳
出身地：愛媛県西条市
所属：弓削商船高等専門学校、〜高校生が企画する〜丹原まるごとマルシェ実行委員長、さいじょう級のさいじょうマルシェ実行委員長、せとうちみなとマルシェ実行委員会、MAKERS UNIVERSITY U-18 9期生、地域ベンチャー留学25期生、LOVESAIJO応援特使
趣味：人と話すこと、イベントを企画すること、ボランティア、旅行
大切している言葉：人の集まりをデザインする
瀬川悟のSNS
この投稿をInstagramで見る
Photo：Nanako Araie
Text：Serina Hirano
