若手俳優の発掘・育成プロジェクト『私の卒業』。誰もが経験する「卒業」をテーマに、仲間との別れ、未来への希望を胸に抱くドラマを、オリジナルの映画として制作し、これまでにYouTubeで約295万再生を記録。さらに昨年度は、地上波放送と劇場公開もされました。
その第5期となる『こころのふた ～雪ふるまちで～』が公開。今回も1000名以上の応募者の中から選ばれたキャストに、『Steenz』が単独インタビューを実施。第6弾は、渡邉多緒さんをフィーチャーします。
今作『こころのふた ～雪ふるまちで～』で、ダンス部のリーダーでもあり、ダンスの道に進むために本気で取り組む一方、恋人とのすれ違いに悩む男子生徒・橋本亮介役を演じた渡邉多緒さん。撮影での思い出や一緒に時間を過ごしたメンバーに対する想い、さらに自身のキャリアについてなどをお聞きしました。
最初からこの役を演じることしか考えていなかった
―早速ですが、メインキャストにひとりである亮介役に選ばれたとき、率直な感想は？
「素直にとてもうれしかったですね。脚本をいただいたときから、ずっと亮介役がやりたくて。役が決まるまでのワークショップでも、ずっと自分から亮介を選んでたんです。期間中、どこまで亮介に近づけるかなということを毎日考えていたので、役が決まって、『精一杯演じよう！』って、覚悟が決まりました」
―演じるにあたって何か心がけたことはありますか？
「亮介を演じる日は、家を出る瞬間からテンションを上げるようにしていました。
亮介はダンス部のリーダーをやっていることもあって、いつも輪の中心にいるようなタイプなので。でも実際の僕は普段から無口だし、グループでいても、端っこで話を聞いて、相槌を打ってるようなタイプ。だから、意識的に亮介モードのスイッチを入れるようにしていました。
でも演じていないところでも意識しているうちに、不思議と自然と声が大きくなったり、みんなと積極的に話せるようになったりして。だんだん、自分が亮介に染まっていく感覚があったんです」
―演じるうえで、大変だったことは？
「亮介は弥生と付き合っているんですけど、本当のカップルに見えるようにお芝居するのが大変でした。弥生役の（今森）茉耶ちゃんとは、ふたりでたくさん演技プランを話し合ったり、移動中も台本の読み合わせに付き合ってもらったりして。
でも、そうやっているうちに信頼関係が築けたので、お芝居にもいい影響があって。そこは一緒に頑張って良かったなと思いました」
イケメンカットが苦手…かなり苦戦した恋愛のお芝居
―撮影の中で印象に残っているエピソードはありますか？
「プロデューサーの高石さんに『多緒にはイケメンカットが必要だ』って言われたんです。弥生に向かって『大好きだよ』ってセリフをいう前に、ニコっと微笑んでほしいっていう要望をもらって……。
それがなかなか難しくて。格好つけるというか、見せどころをみたいなものをつくるのは苦手なので。自分としては、苦戦しましたね。でも完成した作品を観てみたら、思ったよりいい感じになっていたので、ホッとしました」
―『私の卒業プロジェクト』は、オーディション合格後も、役が決まる前に演技について学ぶワークショップがありますよね。印象的な出来事はありましたか？
「オーディションが終わったあとのワークショップで、演技のレベルでチーム分けをされるんですけど。そこで僕は最初、Bチームになったんです。
そのあと、Aチームと一緒にワークショップを受けることになって、最初に自己紹介をしたんですけど、その時点でAチームのメンバーは、みんなオーラがすごくて。そこで僕の中で火がつきました。上に行きたいという気持ちでがむしゃらに頑張ったら、最終的にAチームになることができたんです。
いま思えば、あのときが、僕の意識が大きく変わったポイントなのかなと思います」
演技を観てくれた人にスポットライトがあたるような役者になりたい
―今度は、渡邉さん自身のことについて質問させてください。この世界に入ったきっかけは？
「母の友達が『第32回 ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』に応募してくれたのがきっかけです。それまで、テレビもあまり観てこなかったので、芸能界についてのイメージも湧かず、本当に未知の世界でした。
でも最終選考に近づくにつれて、意識してドラマや映画を観たり、俳優の方々について調べるようになって、徐々にこの世界に興味が湧いてきました。最初はけっこう怖かったですけどね」
―俳優として頑張ろうと思ったきかっけは？
「今の事務所に入って、演技のレッスンに通うようになったんですけど、先生に、窪塚洋介さん主演の『GO』という映画を観たほうがいいと薦めていただいたんです。
それをきっかけに、窪塚洋介さんの沼にハマってしまって。いまでも僕の憧れの存在でもあり、自分のとって、演技を頑張ろうと思える原動力です」
―今後、どのような俳優を目指していきたいですか？
「自分が出た作品を見てくれた方に、スポットライトを当てたいと思っていて。普通、スポットライトが当たるのは演じる側だと思うんですけど、大事なのはそこじゃなくて、僕の芝居を観て、お客さんの人生が、少しでも変わってくれたらいいなと思ってます。そんなふうに、勇気を与えられるような役者さんになりたいです。
目標としては、17歳のうちに映画の主演を努めたいです！」
―ありがとうございました！
『こころのふた ～雪ふるまちで～ 私の卒業 -第5期-』概要
高校の卒業は、多くの人たちにとって、人生初めての大きな岐路。進学、就職といった進路の問題や、恋人や友人との関係の変化など、数々のドラマが生まれます。そんな高校生の思いや悩みを題材に、若者たちが前向きになれる物語が展開されるオリジナルストーリーが『私の卒業』。
第5期となる今作は、新潟県新潟市と燕市を舞台に、新潟市ふるまちの芸妓、燕市の金型など、地元に根付く文化に触れながら、人口減少社会における問題に切り込み、高校を卒業していく若者たちがどのような一歩を踏み出すのか、その葛藤や希望を描きます。地元の人々のみならず、都市に暮らす人々へのメッセージも込められた作品です。
■劇場情報
6⽉14⽇から、全国34 館にて公開。
舞台挨拶情報
6月15日（土）ユナイテッド・シネマ豊洲 12時半～（上映後）／15時45分～（上映前）
6月16日（日）池袋HUMAXシネマズ 13時～（上映後）
6⽉16日（⽇） 新宿ピカデリー 14時50分～（上映後）
6月21日（金）なんばパークスシネマ 18時半～（上映前）
6月22日（土）イオンシネマシアタス心斎橋 13時～（上映前）
6月22日（土）ミッドランドスクエアシネマ 18時～（上映前）
6月23日（日）イオンシネマ大高 13時～（上映前）
6月23日（日）池袋HUMAXシネマズ 18時～（上映前）
※詳しくは公式ホームページをご確認ください。
■予告編
■作品情報
タイトル：こころのふた ～雪ふるまちで～ 私の卒業 -第5期-
出演：小越春花、下川恭平、渡邉多緒、今森茉耶、阿部凜、草野星華、美波
八条院蔵人、姫子松柾、伊賀光成、水瀬紗彩耶、増井湖々、藤乃唯愛、田口音羽、柚来しいな、鈴川紗由、榎本遥菜、大熊杏優、山北れもん、世良大雅、高岡優、清水海李 他
脚本：高石明彦
監督：北川瞳
音楽：平野真奈
企画協力：井上拓生、岩﨑美憲、永川大祐、渡邊景亮（以上小学館）、宮本真行（松竹事業開発本部）
媒体協力：Steenz、エルタマ
アソシエイトプロデューサー：平岡祐子
プロデューサー：飯田花菜子、成瀬保則、ヤマウチトモカズ
プロデュース：高石明彦、英田理志
企画・制作：The icon
渡邉多緒のプロフィール
名前：わたなべたお
年齢：17歳
誕生日：2007年3月13日
出身地：静岡県
特技：バスケットボール・釣り・Sup
Photo：Chihiro Ishino
Text：Yui Kato
