
「気になる10代名鑑」の681人目は、えいとさん(18)。神奈川県横浜市を拠点として活動する4人組バンド『おもかげ』で、ギターを担当しています。より良いパフォーマンスをするために、ギターのことを細かく知ったうえで音づくりをしているというえいとさんに、活動をする上でのこだわりや、メンバーに対する思いを、聞いてみました。
えいとを知る5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください
「『おもかげ』でギターを担当しています。父がもともとプロのミュージシャンだったので、小さいころから音楽が身近にあって。赤ちゃんのときからライブハウスで演奏を聞いていたり、幼稚園を卒業するころにはギターを習い始めていたり。自分が音楽の道に入ったのも、やっぱり父の存在が大きくて。
ただ、父とまったく同じことをするのは嫌だと思っていて、演奏スタイルは自分らしさを大切にしています。どんなにいい環境にいても、自分らしさを解放できなかったから、活動を楽しめないと思っているんです。バンドとして活動する中でも、自分がやりたいと思った音楽を、演奏に落とし込むようにしています。」
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Q2. 活動の中でこだわっていることについて教えてください
「ギターの音はもちろん、材質までよく研究したうえで、フレーズづくりをすることです。ギターって、使われている部品の材質によって、けっこう音の差が出るんです。自分のギターの特徴を知っておくだけで、鳴らせる音についての理解も、変わってくると思っていて。個人製作家の方がつくったギターを使っているので、使われている材質や得意な音域なども詳しく質問して、より細かくギターについて理解をするようにしていて。
あと、『おもかげ』は言葉を大事にしているバンドだから、普段から汚い言葉は使わないようにしています。素敵な言葉やフレーズをバンドで奏でていても、応援してくれる友人や家族に対して、傷つけてしまうような言葉を使うと、自分の活動が無になってしまう気がするんです。自分がつくるフレーズや音を、矛盾することなく人に届けられるようになりたいんです」
Q3. メンバーそれぞれに対しての思いを教えてください
「ゆうせい(写真左端・ベース)は、高校時代から同じ高校、同じ部活でやってきたから、お互いのことをよく知っていて。実はいちばんヤバい人なんじゃないかと思っています(笑)。第一印象とはまったく違った、面白い一面をもっていて、仲良くなれてよかったなと思います。
(左近)航介(写真左から2番目・ドラム)は、他校の軽音部の中でも、いちばん先に仲良くなったくらい、話しかけやすくて。とにかく優しい。最初は好奇心高めの活発なキャラなのかなって思ったけど、そんなこともなくて、けっこう真面目なところもあるし。あとはまあ、よく寝るヤツだなっていう印象です(笑)。
(日隈)貫太(写真右から2番目・ギターボーカル)は、最初に出会った高1のときから、とにかく真面目な人間で。曲づくりに対するストイックさや音楽への情熱のかけ方に関しては、凄まじいものがあるなと思っています。実際、バンドを組んでからも、メンバーを引っ張ってくれて、とにかく“すごいヤツ”っていう言葉が、いちばん当てはまる気がします」
Q4. 活動の中で、悩みがあれば教えてください
「将来、どんなギタリストになりたいのかについて、よく考えていて。1980年代は、スマホもSNSも存在してなかったから、個人の演奏技術で、じわじわ知名度が伸びていくこともあっただろうし、そのぶん、個性も発揮されていたと思う。
だから、ただ人気が出ればいい、売れればいいわけじゃない。音楽やバンドのごく一部分が話題になって、人気が出るようなかたちではなくて、メンバーそれぞれが個性を発揮したうえで、有名になれるのが理想です。僕自身も、身長やライブでの存在感を活かしたスタイルを極めて、個性を伸ばしていきたいです」
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Q5. 将来の展望について教えてください
「まず、たくさんの人の日常生活に合わせて、『おもかげ』の曲が聴いてもらえるになったらいいなって。失恋したときは『おもかげ』の失恋ソングを聴いて、元気がないときは『おもかげ』のエールソングを聴いて……っていうふうに、僕たちのバンドを日々の支えにしてほしいんです。目標にしているのは、武道館と東京ドーム。とくに武道館は、父が立ったステージでもあるので、僕も同じ場所に建ってみたいです。
個人の目標では、憧れているミュージシャンに自分の演奏を見つけてもらうことです。僕がいまのギターを買うきっかけにもなった動画配信者や憧れのギタリストに、僕の演奏を知ってもらって、いつか一緒に仕事ができたら嬉しいです」
えいとのプロフィール
年齢:18歳
出身地:神奈川県横浜市都筑区
所属:おもかげ
趣味:ギター、バスケ、ファッション
特技:バスケ
大切にしている言葉:挫折は耐えられるよ。失敗するのはとても楽しいことだ。挫折しない状態が続くことだけは我慢ができない。誰も君から君らしさを奪えないんだ。君以外はね。(カイリー・アービング・アメリカのプロバスケットボール選手)
えいとのSNS
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Photo:Eri Miura
Text:Kanon Yoshizumi