「気になる10代名鑑」の678人目は、日隈貫太さん(18)。神奈川県横浜市を拠点として活動する4人組バンド『おもかげ』のリーダーで、ギターボーカルと作詞作曲を担当しています。「響く音楽」を届けることを大切にしているという貫太さんに、自らが集めたというメンバーに対しての思いや将来の展望について、聞いてみました。
日隈貫太を知る5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください
「『おもかげ』というバンドで、ギターボーカルと作詞作曲を担当しています。バンドのメンバーは、高校2年生の秋に開催された『神奈川県高等学校総合文化祭系音楽コンクール』の決勝のときに、僕が声をかけて集めたんです。
もともと、それぞれのメンバーが所属していたバンドを、ライブや大会でよく見ていて。みんなすごくいい演奏をしていたので、そのときから、お互いを尊敬し合っていたし、いまもその気持ちが続いています。『音楽で上をめざすなら、このメンバーしかいない』っていう気持ちで集めた4人だから、何があってもみんなを守っていきたいです!
またバンド以外でも、シンガーソングライターとして活動していて。最近は、参加してくれる人のフォルダに眠る写真と僕の音楽を結び付ける、『備忘録』というソロジェクトを始めました。こうした活動で得た経験や聴いてくれる人たちを、すべて『おもかげ』の活動に還元したいと思っています」
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Q2. 活動するうえで、大事にしていることを教えてください
「“響く音楽”を届けることです。これまで音楽をやっていて、自分の音楽が人に届いたことを実感した出来事がふたつあって。
ひとつめは、高校のときに組んでいたバンドで、全国優勝をしたとき。バンドがものすごく楽しくて、3年間でオリジナル曲を400曲くらい作っていました。その中でコンテストに出したものが、全国優勝を獲ったんです。自分の部屋で、ひとりギターを触りながらつくった曲だったのですが、大きな賞を獲ることができて、めちゃくちゃ衝撃を受けました。
ふたつめは、高校の先生が転任するときに、即興で作った曲を演奏して、その場にいた人が涙を流してくれたこと。先生や生徒あわせて、およそ120人くらいの人のリアクションを見ることができて。そのとき、自分の想いがたくさんの人に届く感覚がわかったような気がしたんです。自分の作品で、もっともっと多くの人の気持ちを動かしたいと思うようになりました」
Q3. メンバーそれぞれに対しての思いを教えてください
「ゆうせい(写真左端・ベース)は、演奏しているときだけじゃなくて、サポートする能力が高いんです。僕がアツくなってしまう場面でも冷静に止めてくれる。ゆうせいのおかげで、理想に向かって走ってまわりが見えなくなることや、失敗することが少なくなったと思います。
(左近)航介(写真左から二番目・ドラム)は、本当に優しいヤツです。いつも傍で僕を支えてくれるし、中立の立場でいてくれる。バンドにとっても、僕自身にとっても、とてもありがたい存在です。
えいと(写真右端・ギター)は、『おもかげ』4人のキャラクターを引き出すのに、絶対に必要な人間。長身を活かしたパフォーマンスができるから、ライブでものすごい存在感を発揮するんです。えいとのギターがどうしてもこのバンドに欲しくて、めっちゃ口説きました。ちょっと抜けているところもあるけど、そこがまた魅力です」
Q4. 活動する中で、悩みがあれば教えてください
「ほかのメンバーたちに、『貫太についていって、大丈夫なのか』と不安にさせていないか、心配になることはあります。
『この4人で絶対に成功する』っていう気持ちで自分から声をかけて、バンドをスタートさせた責任があるから。みんなを安心させたいし、守りたい。まわりの人から『大人びているね』って声をかけていただくこともあるけど、『おもかげ』のためにも、もっともっと人として大きくなりたいです。
あとは、ひとりでいろいろ抱えてしまうのも悩みです。自分の内側にある音を、ゼロからつくり出すのが僕の役割だから、制作を続けていると、行き詰ってしまうこともあって。制作について考えすぎて、倒れてしまったこともあるんです。気持ちをうまく保つために、メンバーに相談したり、散歩や喫茶店で過ごしながら、歌詞を考えるようにしています」
Q5. 将来の展望について教えてください
「まず、『おもかげ』として、どんどん有名になって、人に原動力を与えられるようなアーティストになりたいです。僕たちのリスナーになってくれた人が、『自分たちにも何かできるんじゃないか』と感じてもらって、その人たちの未来を動かす力を与えるようなバンドに成長したいです。その先で、武道館や東京ドームでのライブを実現させたいと思っています。
また、個人の目標としては、『自分の名前だけを、自分を表す唯一の肩書にしたい』というものを掲げていて。音楽や写真、文章、美術など、たくさんの分野で、自分の名前が知られるようになってほしいです。
米津玄師さんや野田洋次郎さんのような、才能あふれる人たちって、フルネームで呼ばれている人が多い気がしていて。僕も『日隈貫太』という名前だけが、自分を指す唯一の言葉になるように、いろいろな分野で活躍できたらなと思っています」
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日隈貫太のプロフィール
年齢:18歳
出身地:神奈川県川崎市
所属:おもかげ
趣味:読書、カフェめぐり
特技:即興ソング
大切にしている言葉:初志貫徹
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新学期苦しいな、つらいなって思った時にふと
耳に入る音楽が、あなたを救いますように。それがもし僕の歌だったりしたら
一生音楽を続ける意味なんてものは
もうとっくに見つかっているんです。 https://t.co/iOnUEEJmG1— ひぐまかんた (@higuma_kanta) April 5, 2024
Photo:Eri Miura
Text:Kanon Yoshizumi