「気になる10代名鑑」の636人目は、田川(19)さん。幼少期から絵を描くのが好きで、アートに携わりたいという気持ちから美大で学ぶ一方、地元の秋田県でバンドを結成し、音楽活動にも力を入れています。バンドのアートワーク制作にも自ら関わり、自分の武器を使いこなして活動の幅を広げる田川さんに、活動のきっかけや今後の目標について聞いてみました。
田川の活動を知る5つの質問
Q1. いま、力を入れていることは何ですか?
「いちばんはバンド活動です。高校1年生のときに地元の友達と結成した『月刊少年アイロニー』というスリーピースバンドをやっていて。わたしは作曲をしているのと、ギターを弾いて歌っています。高校時代は、たくさんライブにも出演したし、音源の制作も頑張っていて、バンド漬けでした。
音楽以外にも、デザインをすることや絵を描くことが昔から好きで、将来もその力を生かしていきたいと思い、多摩美術大学に進学しました。デザインができることは、わたし自身の強みだし、それがバンド活動に還元できたらと思って、グッズをデザインしたり、ジャケットにイラスト描いたりなど、バンドのアートワークも自分で手がけています」
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Q2. 作品のテーマについて教えてください。
「アートワークに関しては、基本的には、作品の雰囲気をいちばん大事にしていて。自分が好きなものをちゃんと出すことはもちろんなんですけど、コンセプトを消化することを大事にしているんです。依頼されたお仕事でも、その『色』を全面的に魅せることを大事にしたいと思って制作しています。
自分がやっているバンド『月刊少年アイロニー』でいえば、 やわらかさがあるけれど、強い芯がある雰囲気。青春感も伝わるようなイラストで、バンドを盛り上げたいなと思っています」
▼work
thisismyfirst(@thisis_myfirst )
「夜に溶けたら」lyric video担当させて頂きました!https://t.co/ZWhVrGiZ4T pic.twitter.com/dm64uD9IaT— hz / 田川 (@04khzdesign) February 3, 2024
Q3. 活動を始めたきっかけはなんですか?
「小学校のころから、塗り絵用の絵やイベントのためのイラストを頼まれて描く経験を重ねてきて、絵に対する自信がついてきて、漠然とそういう仕事に就ければいいな……と思っていたんです。
中学生のころにはボーカロイドのMVにすごくハマって。自分のパソコンを手に入れてからは、趣味でイラストを描いたり、動画編集したりして、投稿していた時期もありました。歌もデザインも自分の力で両立してできるんだと気づけたきっかけと言えるかもしれません」
Q4. これまでの活動のなかで、影響を受けた人は?
「アートをやりたいという軸が自分の中にありながら、音楽活動を始めようと明確に思ったのは、中学生の時に聴いていた秋田発のバンド『noxic』の影響です。
すごく刺さる歌詞、演奏を観たときのその存在のカッコよさに惹かれて、ずっと聴いていました。わたしが中学を卒業するころに解散してしまったのですが、『あんなふうに音楽をしてみたい』という思いがずっと残って、それが消えなくて……。それで、秋田でも軽音部の活動が盛んな高校に入学して、ギターを買ってもらい、バンド活動をスタートさせました」
Q5. 今後の展望は?
「今年の春から、『月刊少年アイロニー』のメンバーのひとりが上京することになって。やっとみんなそろって東京で活動することができます。これからはバンドに全力をかけて、もっと大きくなって、いいライブができればって思います。
現時点の目標は、地元で毎年開催されている『男鹿ナマハゲロックフェスティバル』に出ること。もっともっと実力をつけて、バンドのみんなで出演したいです。
将来は、ミュージシャンとしても、デザイナーとしても、カッコよく活動したいです。母がユーミンさんが好きで、昔からその音楽に触れてきたのですが、ユーミンさんは曲はもちろん、CDジャケットやライブの演出をご自身でデザインしていて、そんな姿に憧れます。わたしも、音楽とデザインどちらも両立して、セルフプロデュースができるようになるのが理想です!」
田川のプロフィール
年齢:19歳
出身:秋田県秋田市
所属:多摩美術大学 グラフィックデザイン学科、月刊少年アイロニー(Gt.Vo.)
趣味:ゲーム、お絵描き
特技:絵を描くこと
大切にしている言葉:謙虚
田川のSNS
美術部入ってた(幽霊部員)けどド本命はバンドです!
ジャケットイラスト、フライヤーとかロゴとかグッズとかなんでもデザインのお仕事お待ちしております✉️こんなかんじの作ってますhttps://t.co/2RucGuzXD9 pic.twitter.com/VjrMmgToD1
— hz / 田川 (@04khzdesign) April 4, 2023
Photo:Eri Miura
Text:Chihiro Bandome