
「気になる10代名鑑」の640人目は、左藤優希さん(17)。幼いころから民謡を習って音楽に親しみ続け、現在では高校の軽音部発バンドでギターボーカルをしています。弾き語りや作詞作曲にも挑戦し、音楽コンテストでグランプリを受賞するなど、飛躍を続ける左藤さんに、活動を始めたきっかけや今後の目標について、詳しく聞いてみました。
左藤優希を知る5つの質問
Q1. いま力を入れている活動は?
「高校に入ってから結成した『リチカ』というバンドで、ギターボーカルを務めています。今年からメンバーの編成が変わったので、いまは新しい体制で、いろいろな現場に行っています。
ごく当たり前のことかもしれませんが、誰もが自分の幸せのために生きていると思っていて。だからこそ、まずは自分がやっていて救われる音楽を体現していきたい。その過程で、わたしの思いや考えが、音楽を通して、自分以外の誰かもに届いたらいいなって思うんです」
Q2. 活動を始めたきっかけはなんですか?
「祖父の影響で、3歳くらいのときから民謡を歌っていて。民謡の大会に出場することもあったので、そのころから人前で歌うことが好きだったんだと思います。弾き語りのときも、民謡ならではの節のついたメロディや、こぶしを効かせた歌声などは意識していますね。個性的だと褒めていただけることもあり、これからも大事にしたい、自分ならではの武器だと思っています。
高校では、歌という表現を続けるために、軽音部に入りました。ただ部活の方針で、ソロでの活動は認められていなくて、複数人のバンドを最初に組むことが決まっていたんです。わたしは歌うことしかできなかったので、楽器のできるメンバーが集まって、意気投合したのが、リチカの始まりです」
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Q3. 活動の中で影響を受けた「人」や「もの」は?
「人物でいうと、リチカでキーボードを担当している、金子との出会いは大きいです。音楽の才能があふれていて、同世代とは思えない演奏スキルをもっている。でも、その才能をひけらかさない謙虚さや、仲間内の雰囲気を和らげてくれる人当たりのよさがあって。普段からとても助けられてるんです。
それから、昭和歌謡とボカロからの影響も大きいです。どちらも大切な要素として、自分の音楽の引き出しになっています。アーティストだと、美空ひばりさんと中森明菜さんに影響を受けています。低くて太い発声がかっこよくて、歌うときの参考にしています。ボカロは、中学のときに『こんな音楽があるんだ!』と衝撃を受けて、どハマりしました」
Q4. 最近始めた挑戦はありますか?
「『Tokyo Music Rise 2024 spring』という大会に出場する機会をいただいて、弾き語りと作詞作曲に挑戦しています。弾き語りは、“言葉”がやっぱり大事で。ひとつのテーマから発想を広げてつなげることや、いろいろな解釈の余地を残すことを意識しています。
東京予選で優秀賞をいただくことができました。高く評価されることをめざしているわけではないのですが、大会に出ることで得られる経験は多いと思っています。バンドとは違ったかたちでの表現は純粋に面白いし、講評をいただけるのも新鮮で。自分の曲に対して、大人はどう感じるのか、ということを知ることでまた違った自分の側面を見つけられるんです」
光の方へ うたいました
明日は神田お茶の水ホールにて弾き語りで大会に出ます🌕
左藤優希は20番目、17:24~17:29です。
がんばります!📱→ https://t.co/DDbn4eSnZl pic.twitter.com/1FNr3VYDzh
— 左藤優希 (@1noitavlas) February 11, 2024
Q5. 今後の展望は?
「今後も、結果にこだわりすぎず、“自分を幸せにする音楽”を追求して、ずっと歌っていられれば良いなと思います。
目標としては、まずはバンドのワンマンライブをやりたい。あとは、音楽好きがたくさん集まるような、下北沢のイベントに出て、自分の音楽がみんなにどう映るのかを確かめてみたいです。いまつくっている曲は、自分の等身大の気持ちを歌っている曲が多くて。わたしが見えている世界を疑似体験して、聴いてくれたお客さんが心を動かしてくれたら、嬉しいです」
左藤優希のプロフィール
年齢:17歳
出身:東京都小平市
所属:リチカ
趣味:うた、ねる
特技:うた、ひとりでひたすら喋り続ける
大切にしている言葉:人間万事塞翁が馬
左藤優希のSNS
この度リチカ、主催ライブを開催致します!🐑🌚
タイトル名の「黒い羊」、厄介者やひとりぼっち、といった意味がありますが、リチカはそれすら美しく悲観してゆきます。
独りも、悲しみも、悪いことではないのです。希望なんて見出そうとせず、共に朝を迎えないままで。
お待ちしております🌃 https://t.co/3pE7I5gPyG
— 左藤優希 (@1noitavlas) March 1, 2024
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Photo:Eri Miura
Text:Chihiro Bandome