2024.03.02 Teen's Snapshots

夢は漫画の装丁デザイナー！ゼロから美大受験に挑んで自分らしいデザインを追求中【たかはしひなた・19歳】

「気になる10代名鑑」の622人目は、たかはしひなたさん（19）。日本大学芸術学部に通い、日々デザインを中心に、創作活動に取り組んでいます。エスカレーター式の高校からの進学をやめ、自らの意思で芸術系に進んだというひなたさんの、新しく始めた挑戦や、創作に影響を受けた作品のことまで、詳しく聞いてみました。

たかはしひなたを知る5つの質問

Q1. いま、力を入れて取り組んでいることを教えてください。

「日本大学芸術学部のデザイン学科に通っていて、主にグラフィックデザインを学んでいます。いままでは、学校の課題や自主制作でデザインをするのが中心だったけど、最近では、企業のステッカーや雑誌の表紙デザインの依頼を受けて、手掛けたりもしています。

昨年、人生で初めて挑戦したコンペ『JAGDA国際学生ポスターアワード』では、入選することができました。さまざまなデザインにチャレンジする中で、アートディレクションの仕事にも興味が湧いてきたところです」

この投稿をInstagramで見る

たかはしひなた(@o1o8._)がシェアした投稿

Q2. 活動をするうえで、意識していることは？

「大学の教授から、『美術は自分のためにつくるもの、デザインは他人のためにつくるもの』と言われたことが、とても印象に残っています。課題でも、クライアントからの依頼でも、その内容に応じて、どう表現するのかを、なるべく柔軟に対応することを意識しています。

それと同時に、自分がいちばんいいなと思ったものをアウトプットすることで、たかはしひなた“らしさ”が反映されるのかなって。『デザインには自分の個性は必要ない』とか『社会に出てからは個性は必要なくなる』と言われることもありますが、もし必要なくなったとしても、社会で働くようになったときに、作品たちがわたしの希望として残ってくれればいいなと思って、日々の創作活動に取り組んでいます」

Q3. 活動を始めたきっかけは？

「創作を始めたきっかけは、地元の友だちの存在。わたしはもともと、大学の付属校に通っていて。そのときは、これといって将来の夢もなかったし、とりあえずエスカレーターで大学進学しようと思っていたんです。

でも、進路選択をするタイミングで、地元の友人たちが、有名な大学をめざしたり、海外留学に行ったりと、自分の意思で動いていて。それぞれが自分の夢を叶えるために、目標に向かって頑張っている姿を見ていたら、『わたしはこのままでいいのかな』『何かアクションを起こさなきゃいけないんじゃないかな』と考えるようになりました。

そう考えるようになって、改めて自分と向き合ったんです。昔から絵を描くことが好きで、漫画をよく読んでいたので、美大について調べるようになって。そんなとき、日本大学に進学する友だちが、日本大学の芸術学部の存在を教えてくれて。ここでなら、わたしの好きなことができるんじゃないかと思い、受験することを決めました。そこから少しずつ、自分のやりたいことに向かっています」

Q4. 自身のクリエイティブに影響を与えたものは？

「漫画とファッションが大好きなので、そこから影響を受けていると思います。特に好きな作家さんは、浅野いにお先生と咲坂伊緒先生。また、矢沢あい先生の『ご近所物語』の中で登場するセリフで『あの子がハデな格好をするのは自分を励ますためなのよ』というのがあって、その言葉にすごく救われたのもあります。いまの夢は、漫画の装丁デザイナーになって、大好きな先生と仕事をすることです。

また、ファッションブランドの『HEIHEI』もわたしに影響を与えたもののひとつです。もともとはメンズライクな服ばかりを着ていたんですが、たまたまインスタの広告で『HEIHEI』のアカウントを見つけて。こんなにかわいい服が存在するんだ！と衝撃を受けたし、ファッションの楽しさを知ることができて。大学1年生の10月に購入したこのワンピースは、とってもお気に入りです」

Q5. 最近新しく始めた挑戦は？

「いままでは、平面の作品をつくることが多かったですが、服飾デザインやリメイクといった、立体の制作にもチャレンジしていきたいと思っています。

あとは、作品を人に見てもらう機会も増やしていきたいです。3月の後半に、同じ学部の人たちとのグループ展に参加することになっていて、わたしは粘土やキャンバスの作品を展示する予定です。これまで人に作品を見てもらう機会が少なかったので緊張もありますが、授業の課題ではないからこそできる表現方法をやってみたいと思っています。そして2024年の日芸祭で、わたしの存在を存分にアピールしていきたいと思っています！」